NO団体名主な企画内容
44 たつの市立小宅小学校 6年生(兵庫県) 「人も自然も笑顔もいっぱい!私たちの山根川環境学習」
山根川とその周辺を「自然大好き村」として全校生徒でクリーン作戦や作物の育成を行う中、6年生が学校生活の集大成として、川の魚道整備・水生生物調査などの環境保全活動と共に、イカダ作り・川遊びといった環境に親しむ活動を子どもたちの企画の下で行う。成果も地域にも広くPRする環境学習型体験プログラム。

活動レポート

活動日時 (1)5月15日 (2)6月14日 (3)10月中旬 (4)8月9日 (5)8月24日
     (6)8月4日 (7)6月~11月 (8)9月27日 (9)10月1日~10日
     (10)7月12日 (11)9月4日~8日 (12)10月中旬
活動(1): 山根川クリーン作戦(144人 5月15日 14:30)

1.止水期の山根川の泥からゴミを拾う

 小宅小学校では,学校傍を流れる山根川のクリーン作戦をしています。特に田植え前の5月は3年生,5年生,6年生が中心になって行います。6年生は,泥にまみれたゴミを中心に拾いました。
空き缶や空き瓶の中にはシオカラトンボのヤゴが。さっそくとんぼ池に放流しました。

2.水田の準備
 
 山根川の水は,5,6年生が栽培予定の古代米に利用されます。おいしい米を作るためにはきれいな水が欠かせません。そのために河川清掃を続けています。
また田んぼが始まる前は,草刈りやゴミ拾いを行います。もともと河川敷の荒れ地を田んぼにしているため,田作りには時間がかかりますが,みんなで協力して行いました。

活動(2):赤米を育てよう(144人 6月14日 9:00)

 6年生は山根川の水を利用して赤米の田植えを行いました。赤米の生産地として有名な岡山県総社市から取り寄せた籾種を塩水選から行いました。
 また田の肥料には,給食の生ゴミから作った堆肥を利用しました。循環型農業の一環です。
 赤米にはビタミンやミネラルを多く含んでいます。この健康米をさらによくするために,6年生は環境にやさしい無農薬農業を行っています。水田の雑草とりは,クラスごとに曜日を決めて行いました。

活動(3): 10月中旬,赤米を収穫 (145人 10月11日 10時)

 10月11日,秋晴れのもと,みんなで赤米を収穫しました。1a程度の小さな田から収穫できた赤米は27.4kg。夏の台風の被害が少なかったことや,雑草に栄養をとられなかったことが収穫量につながったように思います。
 赤米づくりは,塩水選から稲刈りまで地域の方の力を借りることなく,6年生だけの力で行いました。
 収穫した赤米はあめや和菓子などの商品にしてたつの市のみなさんに紹介したいと思います。

活動(4):魚道を整備しよう (20人 8月9日 9時)

 最近,生き物を保護したり,生態系を守ったりする目的で,魚道整備が行われているそうです。兵庫県でもコウノトリで有名な豊岡市でも行われていると聞きました。 
 8月9日,西播磨県民局とたつの市の協力のもと,山根川に魚道をつくりました。魚道とは河川と田んぼをつなぐ生き物の避難道です。流れに反して動く生き物たちの習性を利用して考えられました。魚道によって,河川が氾濫した時に生き物を守ったり,田んぼに魚が入ることでより環境にやさしい米づくりができたりといったところが利点です。
 仕切り用の板をつくったり,あぜに穴をほったりしながら完成した魚道にはさっそく生き物がのぼってきました。




活動(5):山根川であそぼう (25人 8月24日 11時)

 夏休み,6年生の希望者が集まって山根川で水遊びを行いました。ゴムボートで川を流れたり,4つのたらいを使った「アメンボ下り」を楽しんだりしました。「アメンボ下り」では最高40mほど下れた子もいました。
 夏の一時,暑さを忘れ,笑顔がはずむ時間となりました。楽しい時間を過ごした子どもたちは,最後に河川清掃をして活動を終えました。




活動(6):カヌー体験で川を楽しもう (20人 8月4日 13時)

 地域の「健やかな会」の協力を得て,山根川の本流である揖保川でカヌーを楽しみました。参加した子どもたちのほとんどが初体験でしたが,どの子もオールを上手に使えるようになるとスイスイ進めることができました。
 参加した子どもたち全員から「とても楽しかった。またやってみたい」という感想を聞きました。

活動(7):緑のカーテンで環境にやさしい学校に (145人 6月~11月)

緑のカーテンの効果を調べようと緑のカーテンづくりをしました。利用した植物は琉球アサガオです。茎が強く秋まで花を咲かせることからこの花に決定しました。毎日,朝夕水やりをし,順調に育っていた矢先のことです。右の写真のような幼虫が葉を食い尽くしたのです。1日であっという間に葉がなくなりました。子どもたちと幼虫の正体をみんなで調べたところ,スズメガの仲間でした。ホームセンターで購入した時にすでに卵がついていたようです。とても残念でしたが,えさで食い分けのあるチョウやガの習性を知ることができたのはよかったと思います。




活動(8):山根川の生態系について学ぶ (145人 9月27日 13時)

 9月,西播磨県民局から専門家を招き,魚道整備によって田んぼに増えた生き物についての学習会を行いました。理科で学習していた生態系や食物連鎖,外来種の話を聞き,生き物を調査しました。意識していなかったアメリカザリガニやウシガエルが外来種であることを理解したり,田んぼに増えた生き物が新たな生態系をつくっていることを知ったりしました。魚道をきっかけに環境についての知識が広がりました。




活動(9):シェルターをつくり,生き物を助けよう (145人 10月1日~10日)

 10月は稲刈りの季節です。田の水を抜くため,生き物を保護し,一度川に戻さなければなりません。専門家に相談したところ,田に穴を掘り,生き物が避難できるシェルターをつくることが効果的だと教えていただいたので,シェルターをつくり,写真のように,網で川に戻す作業をしました。1週間かけてほぼすべて川に戻し,産卵した手のメダカ等小さなものはシェルターに水を張り続けることで対応しようということになりました。小さな命も大切にするということを学 
ぶ学習となりました。

活動(10):水生生物調査をしよう (145人 7月12日 13時)

 西播磨県民局環境課の協力のもと,山根川の水生生物調査をしました。145人を約30のグループに分け,200mの区間の調査を行いました。石の下や草陰など普段見ないところの調査をし,記録用紙に書き込みました。各グループの記録用紙を整理したところ,判定は上から2番目の水質であることが分かりました。栄養を含んだ水であることから,ホタルの幼虫やそのえさとなるカワニナが多いことやヤゴが生存しやすいこともわかりました。
 水生生物調査の後は,つかまえた生物の生態について,専門家から話を聞きました。特に子どもたちが興味を持ったのが,コオニヤンマのヤゴがおしりから水を出す様子でした。また同じように見えるメダカやドジョウでも種類が違うことも分かりました。
 専門家から予想以上に生き物が多いことを知らされ,いっそう関心を持った子も増えてきました。(水生生物調査の結果は県民局から環境省へと報告されています。)

活動(11):川から取り除いた藻を土にしよう (145人 9月4日~8日)

 山根川は増水すると切れた藻が多く岩や杭に引っかかります。その都度子どもたちと取り除いてきました。昨年に引き続き,河川清掃で取り除いた藻は,土に変える取り組みをしています。
 生ゴミ処理に使う微生物の働きによって自然に土に変わる取り組みをすることで,燃えるゴミとして回収してもらっていたゴミ袋を減らすことができています。

活動(12):観察名人になろう(145人,10月中旬)

 山根川の環境に興味を持った子どもたちは学習時間以外でも,山根川に集まってきます。上の写真はその時撮影したものです。左が魚道観察用の網の中で脱皮したモクズガニです。殻もきれいなまま残っていてみんなびっくりでした。
 また左はアキアカネの仲間の交尾体です。今年はアキアカネ,マユタテアカネ,ノシメトンボ,ナツアカネといったアキアカネの仲間を観察することができました。三木露風の生誕地にある住宅地から赤とんぼがいなくなったと言われていましたが,子どもたちも4年間の取り組みによって戻ってきたことを知り,大喜びでした。