NO団体名主な企画内容
23 NPO法人 山の遊び舎はらぺこ(長野県) 「「小さな旅に出よう!」~琵琶湖一周と安曇野を自転車で走る旅~」
長い道のりを仲間と声を掛け励まし合い、自分と向き合う時間を大切にして、あたらしい風景にココロを揺らしながら200kmを走る。「この先には何があるのか」という好奇心が、次の一歩を踏み出す勇気となり、明日の自分をつくるココロの体験活動。

速報レポート1

活動日 :10月12日(土)~14日(日)
参加者 :中学生1人、小学生15人、引率者7人
活動場所:琵琶湖
活動内容

琵琶湖を一周する「ぐるっとびわ湖サイクルライン」を2泊3日で走破する。
当初は9月に試走を兼ねて安曇野を走り、その後、琵琶湖を一周する予定だったが、安曇野サイクリングは本番日、予備日とも雨となって中止となり、試走なしで琵琶湖を走ることになった。

10月12日(土)彦根港~余呉湖 (40.0km)

(1)伊那~彦根港
伊那インターに7時に集合。トラックに自転車を積み込み、引率者の車に分乗してスタート。前日までの暑さもおさまり、10月らしいすがすがしい朝になった。
野外保育園「山の遊び舎はらぺこ」卒園後、別々の小学校に通っている子どもたちにとって久々の再開。懐かしい友だちとにぎやかに遊びながらも、未体験の長距離サイクリングを前に心なしか緊張しているようだ。


緊張気味に地図を眺める子どもたち

(2)彦根港
荷下ろしのあと昼食。昼食後は地図を確認。
 ・左側を一列で走る
 ・前の人を抜かさない
 ・前のチームを抜かさない
をまもって3班に分かれて出発


170kmの旅のスタート

(3)彦根港~湖北みずどりステーション
進行方向斜め左(北西)からの強い風が吹き、スピードが出ない。
4年生がつらそうなので、リュックを伴走車に移したところ足取りが軽くなった。
自転車への荷物の積み方も工夫が必要だ。


大きいのから小さいのまで、色とりどりの自転車

(4)湖北みずどりステーション
観察員の方から琵琶湖畔の水どりの話を聞く。そろそろ白鳥が来る時期だがまだ見かけない、という話を聞き、子どもたちは白鳥探しに夢中に。


熱心に湖を見つめる子どもたち

(5)湖北みずどりステーション~木之本
相変わらず向かい風が強い。疲れもあり子どもたちの足取りがそろわず、スローペースに。ここは無理をせず、スピードを落として進む。

(6)木之本
木之本地蔵院で御戒壇めぐり。真っ暗な回廊を手探りで巡り、錠前にさわると御利益があるそうだ。さっきまで疲れていた子どもたちも、この時ばかりは大歓声をあげる。


御戒壇めぐり

(7)木之本~余呉湖
車も来ない田んぼの中の広い道を思い思いに走る。歩道を一列に走るよりも楽しいようで、子どもたちに元気が戻ってきた。

(8)余呉湖畔の宿
ボリュームのある夕食を、ほとんどの子どもたちが完食。枕投げをしたり、トランプをしたりと楽しいお泊まりになったようだ。


楽しい夜のレクリエーションタイム

(9)子どもたちの感想

  • 登りはあまりなかったが、きょりがあってけっこうきつかった。チームはまとまっていたと思う(4年 男子)
  • 風でたおれそうだった。けっこう走るきょりが長くて太ももがいたくなりました。びわこにはごみがたくさんういていて陸地だと思いました。(4年 女子)
  • 鳥がたくさんいたし、アオサギが特に目立った。ペンギンみたいな鳥がいた。(6年 女子)
  • 俳句 ビックなね 大きい湖 びわ湖だよ。    小学生 手なづけるのが ひとくろう(中1 男子)
  • 俳句 日本一 でっかい湖 1周だ。(6年 男子)

10月13日(日) 余呉湖~近江舞子(66.4km)

(1)余呉湖
久しぶりに友だちと再会し、夜更かしした子どももいたようだが、元気に起床。しっかり朝食をとったあとは、今日の地図を確認。3日間で一番長い距離なので気を引き締めて出発。


朝の地図確認

(2)余呉湖~賤ヶ岳
賤ヶ岳の急坂は、ほとんどの子どもたちが自転車を降りることなく登り切る。
峠には照明がなく真っ暗な旧道のトンネルがあり、子どもたちは大喜び。大声をあげながら走っている。


トンネルに大興奮の子どもたち

眺めがいい賤ヶ岳で記念撮影

(3)賤ヶ岳~マキノサニービーチ
賤ヶ岳からの急坂は今回最も気をつけていたところ。坂の下は通行量の多い国道となっておりスピードコントロールが重要。しっかりブレーキをかけながら下るように指導し、無事に通過。


急坂の途中で琵琶湖を眺める

次のトンネルでも子どもたちは大はしゃぎ。普段生活している伊那谷では、トンネルは車で通り抜けるものであり、自分の足でトンネルを通ることが新鮮な喜びになっている。


自転車を押して急坂を登る子どもたち

(4)マキノサニービーチ~新旭水鳥観察センター
マキノサニービーチで昼食をとった後、水鳥観察センターへ。


マキノサニービーチで水切り大会

昨日同様に北西の風が強いが、琵琶湖西岸を南下する我々には追い風。予定よりも早いペースで進んでいるため、当初予定になかった水鳥観察センターを訪問。距離が長いにもかかわらず、子どもたちは異口同音に「昨日よりラク」と言っている。追い風のおかげか。

(5)新旭水鳥観察センター~白鬚神社
追い風で快調なスピードながら、転倒する子どもが増えてきた。2日間の疲労が無意識のうちに蓄積しており、頭では大丈夫と思っていても、体がついていかずに転んでいるようだ。体が言うことをきかないぐらい疲れるのも貴重な経験だ。


今日はどんな鳥が見えるかな

(6)白鬚神社~近江舞子
白鬚神社付近は交通量の多い国道沿いの歩道を走る。ガードレールもないため、細心の注意で子どもたちを走らせる。危険箇所であり、子どもたちも真剣な顔で運転している。


琵琶湖に浮かぶ大鳥居をバックに記念撮影

(7)近江舞子の宿
66kmの道のりをこいで近江舞子に到着。この日もしっかり夕食を食べる。


へとへとになりながら近江舞子に到着

夕食後、琵琶湖畔までナイトハイク。懐中電灯を消すと、遠くの岸辺の街の灯りの前に琵琶湖のさざ波が黒々と見える。海のない信州の子どもたちの心に、海のように大きな琵琶湖はどのように映っただろうか。


琵琶湖はデッカイ!

(8)子どもたちの感想(2日目)

  • 1日目にくらべ風が追い風だったのでらくだった。峠がきつかったけどおもしろかった。その後の坂がたのしかった。トンネルがまっくらでたのしかった。(6年 男子)
  • 今日はきのうより長いきょりを走りましたが、なんか長い気がしませんでした。それもそのはず。風が1日目にはあったのでこうなったと思います。なのでやはり風の影響なんだと思いました。
  • 俳句 転ぶ人 いっぱいいたけど 大丈夫?明日には 家に帰るよ さみしいな(中1 男子)

10月14日(月) 近江舞子~彦根港 (60.6km)

(1)近江舞子~琵琶湖大橋
「ぐるっとびわ湖サイクルライン」のコースが市街地を通っており、分かりにくい。住宅街の歩道を走ることが多く、車や人が多い。田畑に囲まれて生活している子どもたちにとって、都会の住宅街を走るのは新鮮だったようだ。

(2)琵琶湖大橋~近江八幡
琵琶湖大橋の上で班ごとに記念撮影。昨日通った琵琶湖北岸が遙か彼方にかすんでいる。その後は湖畔の単調な歩道を進む。疲れと単調な景色に子どもたちも無口になりがちだった。


琵琶湖をバックに記念撮影

(3)近江八幡~彦根
近江八幡では付近に手頃な場所がなかったためコンビニ駐車場で昼食。多くの子どもたちがカップラーメンを食べる。コンビニでカップラーメンを買ってお湯を入れ、駐車場で食べるなんて、めったにない体験だろう。


カップラーメンを2食ほおばる!

昼食後は単調な田園地帯を彦根に向かう。
このころは疲労もピークに達しているようで、休憩場所でもこれまでのように遊びまわらず、ベンチで休んでいる子どもが多い。単調なコースだからかえって黙々と進むことができたようだ。

(4)彦根~彦根港
彦根の街に入り、彦根城が見えると、子どもたちの顔がみるみる明るくなる。相当疲れているはずなのに、休むことなくこいで彦根城に到着。


日が傾いた頃、彦根城に到着!

彦根城についた子どもたちは、どの顔も達成感で誇らしげ。「日本一の湖を自分の足で一周した」という自信のせいか、子どもたちがひとまわり大きく見える。


彦根城をバックに、誇らしげな子どもたち

(5)彦根港~伊那
彦根港で自転車を積み、伊那に向けて出発。行きはあれだけ騒いでいた子どもたちも、帰りの車ではほとんどが寝ていた。
夜10時に伊那に到着。
迎えの親たちに、さっそく土産話をしている子どもたち。たった三日間だったが、「俺たちは一緒に琵琶湖をまわったんだ」という強烈な体験となったようだ。

(6)子どもたちの感想(3日目)

  • びわ湖の水の色がどんどん変わっていった。(6年 男子)
  • ゴールしたしゅんかんがたまらなくよかった。(6年 男子)
  • 2泊3日で長かったけど、みんなとも仲良くできたし楽しかった。(6年 女子)
  • みんなで大したケガもなくゴール出来たのでとてもうれしかった。びわこ1周できてうれしい。(4年 男子)



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