NO団体名主な企画内容
5 特定非営利活動法人 青少年体験活動サポートセンター(北海道) 「「2016・おもいっきりファームステイin美瑛」」
2泊3日の酪農、畜産の就業ヘルパー体験(エサやり、搾乳、床替え等の手伝い)を通して、家畜と人間の関係をより深く学ぶとともに、作業の大変さを実感してもらう。そして、食べ物の貴重さを学ぶ食育プログラム。

速報レポート1

実施期日:平成28年8月8日(月)~8月10日(水) <2泊3日>
参加人数: 参加者/小学生12名(旭川市内)
      講師/2名(農家、酪農家)
      指導者/2名(法人理事)
指導協力者/3名(法人登録アシスタントスタッフ)
活動目的

都市部に住む子どもたちにとって、食べ物(このプログラムの場合は牛肉・牛乳を対象)の在り様は、スーパーに並ぶ商品や製品が全てのように思っているとのことをよく聞きます。牛が実際にどのような環境で育てられ、ましてや飼育している作業の内容やそれらを手伝う機会はほとんどないのが実情です。これらのことから、実際に酪農・畜産牧場に行き普段の作業を手伝うことにより、育てることの大切さを知るとともに、食べ物の貴重さを学び、人間と動物の関係性にも触れながら食育を促すプログラムといたします。また、集団で共同生活を送ることで、社会性や豊かな人間関係作りを学び、育む場を提供することを目的とします。

活動内容

1日目
午前 「フィールドリサーチ~動物と人間と食べ物の話~」(動機付け)
 活動初日。まずは活動場所となる農場・牧場を見学して、どこに何の施設があるのかの確認と、動植物がどのように育てられているのかをガイドしてもらいました。この中で「馬」や「ウサギ」が食肉になるということに驚いたり、牛の雌雄により育てられる環境が違うことや生育期間の違い、去勢や除角・断尾などの専用用語から、家畜は人間のエゴイズムにより飼育されていることを知り、子ども達がシーンとなる場面も見られました。そこから、子ども達に心境の変化が表れ、このキャンプ中で出される食事は残さず食べると言う声があがり、これが参加者全員の目標にもなりました。
午後 「農業ヘルパー~農家のお手伝い~」(作業)
 まずは農作物のことについて学び、実際の実のなり方を見学しました。その後は、実際に「雑草抜き」「間引き」作業に挑戦です。子ども達は腰が痛い、腕が痛い、疲れたの連続でしたが、このキャンプでは妥協しません。食べる物だからこそ一生懸命にやることを諭され、約4時間、最後まで真剣に取り組んでいました。




2日目
午前 「酪農ヘルパー~牧場のお手伝い~」(作業)
 午後 ・この日は朝から牧場のお手伝いの1日です。牧場のスタッフに教えてもらいながら、牧場が本来行う日常作業を実体験します。朝食の前には動物のエサ・水・乾草やりに励み、搾乳作業の補助を行いました。朝食後は本キャンプでのメインプログラムである、1つの厩舎内の床替え作業を任され、スコップやフォーク、竹ほうきを持ち、みんなで進めていきます。最初は案の定、臭い・汚い・疲れたとの声でしたが、昨日の話を思い出し、生きているものの命をいただくのだからと言って頑張ること1時間、2時間…。そして、予定の3時間を過ぎても終わらない状態でしたが、やはり最後までやり抜くことを決め、結局5時間掛かり終了。とても綺麗に丁寧に作業ができ、子ども達の達成感と満足感が伝わってきました。また、子どもの中には「これだけたいへんな作業を人間がやるんだから、食べたっていいじゃない」と言った極論を感想に持つ子どももおりました。
 そして、夕食でみんなが食べたものは、牛・豚・羊・鶏・馬の肉と魚介類、間引きした野菜をBBQに焼いて食べました。もちろん、こちらも妥協なしです。最後まで残さず食べ切りました。





3日目
午前 「動物達からのお礼の気持ち」(体験活動)
午後 
 早いものでキャンプ最後の日。今度は動物達が子ども達にお礼をする番です。馬は子ども達を背中に乗せて歩き、牛からは搾乳により牛乳を分けてもらい、羊は羊毛をプレゼント。それをクラフトにして世界に一つだけのオリジナル作品を完成させ、それぞれがこのキャンプの思い出に持ち帰ってきました。





 2泊3日のこのキャンプでは、就業体験として、農業・酪農それぞれの作業に身を持って体験してきました。そこでは、農作物や動物が大切に育てられいることを知り、仕事として生計を立てている人がいて、食品がスーパー等で売られ、食卓に上がっていること。『命を』「いただきます」「ごちそうさま」の真の意味を理解した子ども達でした。
 今は家庭に戻り、食卓に上がった食べ物や料理を見て、どんな気持ちでいるのか知る由もありませんが、このキャンプに参加した子ども達ですから、最後まで残さず、感謝して食べているだろうと思っています。



 当法人では、今後も農家や牧場に協力をいただける限り、当該キャンプを継続して実施し、これらの体験活動を通じて、命の大切さや食のありがたみを理解できる子どもを多く育て、次世代に伝えていこうと思います。



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