NO | 団体名 | 主な企画内容
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五泉市立五泉南小学校/五泉市立五泉川東小学校(協働:NPO法人 五泉トゲソの会)(新潟県) |
「オスが子育てする絶滅危惧種トゲソを学校ビオトープで保護に挑戦 「Forever Love Togeso」」 4年生がトゲソという淡水魚の生態系や、なぜ絶滅しそうなのかを学ぶ。地域の川で採集したトゲソをビオトープで飼育、観察する。トゲソを通して、自然環境と生物多様性についてESD(持続可能な開発のための教育)を行う活動。 |
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速報レポート1
活動日:①五泉南小学校 6月1日/6月9日/ 6月28日
②五泉川東小学校 6月2日/6月16日/6月30日
活動場所:各小学校教室内及びトゲソの生息地
参加人数:小学生219人 / 大人・教員9人/ 指導者12人 合計240人
活動内容
これまでに下記の6回の活動を行ってきた。
五泉南小学校
①第1回目 6月1日 9時30分~11時25分 90分授業
◇教室での1回目の学習で、前半 1コマ45分間で「トゲソという魚を知ろう」の話をする。具体的には湧水に住む絶滅危惧種「トゲソ」はどんな魚?なのか。パワーポイントで「トゲソのクイズ」「棘がありオスが子育てする魚」「巣をつくる不思議な魚」「氷河期より生きている」「古代の遺存種」「五泉が南限」「絶滅危惧が心配されている魚」「ファープル昆虫記に出てくるイトヨと同じトゲウオ科の淡水魚」「イトヨの研究でノーベル賞をとった人がいる」などの話をする。話は、トゲソのクイズ、トゲソの紙芝居などを入れて、面白く進めた。
◇後半の1コマ45分間ではポストイットを使ったワークショップ形式で「何故トゲソはいなくなったのか」、その原因の意見だしを行った。
質問-何故トゲソはいなくなったのか? 誰が水を汚したのか?
実は環境問題全て「人間が原因」と認識にいたりついた、そこから、「…このきれいな水とトゲソを守るにはどうしたらよいのだろう」と呼びかけた。
休憩時間には皆にトゲソやザリガニの帽子を被ってもらい魚の気持ちとなってもらった。次回は、トゲソの住んでいる「いずみ」と「トゲソ」を実際に見に行こう、と話をつなげた。
②第2回目 6月22日 トゲソの里の見学 9時10分~11時30分
トゲソが棲む現地見学(バスでトゲソの里へ現地見学。トゲソや湧水を見る。)に行き、トゲソはどんな所に住んでいるのだろうか?見る。湧水を見てみて味わってみる。終わってから天敵の外来種のザリガニを駆除する。
ザリガニ136個体を駆除した。
◇トゲソのすんでいるところを実際に見て調べる。→トゲソの看板を見て、皆なで読む/水槽のトゲソを見る、9本のトゲがあったか
地下水を飲んでみる(コップ持参・匂い・冷たさ・湧水の味)/「どばしっこしみず」の名前のいわれを聞く/昔は井戸で生活していた/地下水は土の中を旅してわき出ている。
生息水路で水温を測る。15度くらいであった。年間変わらない水温/水路の様子、水草を見る。底は泥であった。巣を造る水草ナガエミクリを知る/上流の地下水が湧くところを見る/コカナダもなどの外来種が増えた
歩きながら道で「桑の木・葉を見る」「カキ通しの葉」「ニホンハッカの葉」などをする。
◇一旦、広場に集合する。バケツと三角アミを配布/グループごとにザリガニ駆除をおこなう。/集合して駆除したザリガニ数を確認する。/活動の感想を聞く/身支度してバスに乗車/学校へ帰校。
③第3回目 6月28日 水の循環と水の汚れを測る実験
2クラスのため、1クラスずつ実施する。
1回目8時10分~10時20 2回目10時20分~12時15分
◇教室の授業で、前半45分は水の循環を知る。水は地球にどう回っているのか。水はどこで汚れ、どこできれいになっているのだろうか。
身近にある水が、どこにあるか考えよう?/水は循環している。汚れは、どこで汚れるのか?/ 13枚の水カードで水の旅を考える/カードの順番を考え模造紙に貼り付けていく。/蛇口から出た水は、また水道局できれいになって還ってくる。/水は蒸発したり、雪など固体になって循環していく。/水の旅が考えたらチーム名を考えよう/模造紙にザイン・絵を描いて賑やかにしよう/日付・メンバーの名前を書いてできあがり/班で発表をする/プレゼンテーションをする。/ワークショップ「カードの貼りつけと発表」の実施
◇後半45分の授業は水の汚れを科学的に測ってみる、であった。3種類「ビオトープの地下水」「米のとぎ汁」「給食で余った牛乳の残りを捨てた水」のCOD簡易パックテストで検査をする。
班ごとに3種類の水を用意/簡易パックテストを用意/テストの仕方の説明/各児童は3種類の水の内、一つを選び、配布されたCOD簡易パックテストで実験する。/一斉にテストを実施、約20分後の発色/当然ながらCODの値は、「ビオトープの地下水」は0~2程度であった。/「米のとぎ汁」「給食で余った牛乳の残りを捨てた水」はCOD値が100近くとなった。/最後に汚れとは「人間から出るカス、食べ物のカス」であることを学んだ/そしてその汚れをきれいにしてくれる「微生物」の力により、水が浄化されていることを知った/ウンチの行方を学ぶ大切さが欠かせない授業を行った。
五泉川東小学校
④第1回目 6月2日 9時30分~11時25分 90分授業
◇川東小学校の教室での1回目の学習で、前半 1コマ45分間で「トゲソという魚を知ろう」の話をする。
◇後半の1コマ45分間ではポストイットを使ったワークショップ形式で「何故トゲソはいなくなったのか」、その原因の意見だしを行った。
講義の進行と内容は、南小学校と同じである。休憩時間には皆にトゲソやザリガニの帽子を被ってもらい魚の気持ちとなってもらった。
⑤第2回目 6月16日 9時30分~11時25分 90分授業
本来はトゲソの里の見学であったが、天候が悪かったため第3回目と入れ替えして教室での授業とした。
◇前半45分は水の循環を知る。水は地球にどう回っているのか。水はどこで汚れ、どこできれいになっているのだろうか、と13枚のカードを使って水の循環について学んだ。
◇後半45分の授業は水の汚れを科学的に測ってみる、であった。3種類「ビオトープの地下水」「米のとぎ汁」「給食で余った牛乳の残りを捨てた水」のCOD簡易パックテストで検査をした。
最後に汚れとは「人間から出るカス、食べ物のカス」であることを学んだ。そしてその汚れをきれいにしてくれる「微生物」の力ついて学んだ。
⑥第3回目 7月5日 トゲソの里の見学 9時10分~11時30分
トゲソが棲む現地見学を実施。川東小学校は生息地まで歩いて20分くらいなので徒歩で元気に参加した。
トゲソはビオトープで見ているので、湧水を味わって、終わってから天敵の外来種のザリガニを駆除する。ザリガニ82個体を駆除した。
活動はトゲソを見て、湧水を飲んで、生息地の水温を測り、地下水が湧きでているところを見学した。
子どもたちの感想
特別に採録していないが次のような感想を述べてくれました。
1回目の「トゲソを知ろう」の授業
◎「トゲソが全国でいろいろな名前で呼ばれていることを知りました。新発田市ではイシャジャと呼ばれていて、トゲを注射針と思い、医者みたいな魚がいたと名付いたことを知って面白かった」
◎「トゲソを滅ぼしたのは人間と知って、どうしたらトゲソを救えるのか、勉強したいと思いました」
2回目トゲソの里の見学
◎「湧水は冷たくあまかったので、トゲソがきれいな所に生きていることが分りました」
◎「こんなにアメリカザリガが多くいてビツクリしました。」
3回目の水の循環とCODバックテストの授業
◎「あまり、水のことは考えたことがなかったのですが、水がぐるぐるまわっていることがよく分りました」
◎「CODパックテストで米のとぎ汁が100となりました。おかさんに話して鉢の植物にあげるよう話をします」
トゲソのカルタ作りを計画する
活動を進めていく内に2校と相談して、トゲソとビオトープの保存を進めていくトゲソのカルタを作成することにした。10月末の報告提出までに2校が分担して作成を行う。取り札の絵については、大学のデザイン科の学生に要請していく予定である。
以下、その企画について紹介する。
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