NO団体名主な企画内容
1 北海道教育大学 ネイチャーゲーム研究会(北海道) 「こどもエコキャンプ2009」
国内最大の産炭地であった空知地方で、エコのこころをキーワードにした体験活動。石炭を見たり使ったりする子どもたちは少数になっており、実際に触ってみる、使ってみるという石炭体験と、炭鉱跡地の自然回復の状況を学習するプログラムなど。石炭を使ったクラフトやネイチャーゲームなども行う。

子どもエコキャンプ2009 実施レポート1

実施日:2009年8月8日(土)~8月10日 (月) 2泊3日
参加者:小学4年生 13名、小学5年生 9名、小学6年生 14名 計36名(男子14名/女子22名)
場 所:上砂川岳温泉 奥沢キャンプ場 及び 周辺地域
    〒073-0200 北海道空知郡上砂川町字西山43番地7
活動の目的

北海道空知地方は近代日本の発展をエネルギー面から支えた「石炭」の日本最大の産炭地でした。
この事業では、南空知の旧産炭地(岩見沢市、夕張市、三笠市、美唄市など)に住む子どもを対象ととして実施します。
かつては日本の産業を支えた炭鉱を中心に選炭工場や炭鉱町があり、「産業」と「人の暮らし」が広がっていましたが現在では自然に取り込まれてしまいました。その旧産炭地にて自分達が住む地域の歴史文化にふれ「環境」の事を考えながらキャンプを行うことで、人と自然・自然と産業との関係を見直し、「地域や自然を愛し、大切に守るこころ」を育むことを目的とします。

プログラム概要

1日目
到着→ネームプレート作り→昼食テント設営→アイスブレークとキャンプ場周辺でオリエンテーリング→夕食→星座のお話と天体観測→就寝
キャンプ当日の朝、少し緊張気味に参加者のみんなが集合場所である北海道教育大学岩見沢校に
やってきました。スタッフの紹介などがあった後に早速バスに乗り込み出発、約1時間半で上砂川岳奥沢キャンプ場に到着しました。
到着後はキャンプ期間中に身につけるネームプレート作りをおこないました。このキャンプでは「エコのこころ」をキーワードにしているのでネームプレートも使用済みの牛乳パックを使用しました。
昼食後は2泊3日間寝泊りするテントを設営し、参加者全体で約1時間アイスブレークのゲームを行いました。その後、キャンプ場周辺の自然を使用したオリエンテーリング、夕食後はスタッフによる「七夕」の寸劇・天体観測を行いました。この時期に「七夕」とは不思議に思う人もいると思いますが、北海道では8月7日が「七夕」なのです。

2日目
朝食→七夕の短冊作り→斑ごとに自由時間→昼食→川遊び→森の中でネイチャーゲーム→昆虫探し など自由時間→夕食→夜のプラグラム(ネイチャーゲーム<小さな火を囲んで>
2日目は6時半に起床、朝食は班ごとに「けんちん汁」と飯ごうで炊飯を自炊しました。朝食後は各班ごとに自由時間でしたが、昨夜の「七夕」の続きで願い事の短冊をサイト内に飾りました。
昼食後はキャンプ場の横を流れる川で川遊びやその後の自由時間では昆虫さがしに出かけたグループもありました。夕食後には夜のネイチャーゲームを行い、<小さな火を囲んで>というアクティビティでは2日間のふり返りとわかちあいができました。

3日目
朝食→テント撤収→石炭についてのお話→思い出づくり(石炭を使ったストーンペイント) →昼食→旧三井砂川炭鉱ズリ山登山・露天掘り炭鉱見学・石炭採掘・化石採掘体験→解散
キャンプは早くも最終日、朝食自炊時に午後から見学する露天掘り炭鉱からいただいた掘りたて?の石炭を燃焼させてみましたが・・・子ども達は煙の多さや独特の匂いにビックリした様子でした。朝食後にテントの撤収や荷物整理・ごみ拾いなどをして、この2泊3日間で出た「ごみの量」を全員に見せながら「エコ」についてのふり返りも行いました。
その後は『石炭プログラム』です。まず石炭についてのお話では「みんなが使っている電気の4分の1は石炭で作られているんだよ」といった話に子ども達も驚いた反応をしていました。石炭を使ったストーンペイントでは実際に石炭に触れることがはじめての参加者も多く、その後は実際に石炭を採掘している露天掘り炭鉱の見学と旧三井砂川炭鉱のズリ山に登りました。
登ったズリ山は何もない谷間に石炭を掘った後の土や石を積み上げていったらこんな高さの山になったことや、炭鉱が現役当時の頃のお話を聞かせていただき、石炭の採掘体験もさせていただくことが出来ました。最後に解散するときには、子ども達の「笑顔」という最高のお土産を各家庭に持ち帰ってもらうことができたことに、スタッフも安堵の表情を浮かべていました。
ズリ山登山や露天掘り現場の見学などは(株)三美鉱業様より特別に許可・ご協力をいただいて実施することができました、ありがとうございました。

活動(プログラム)の中で最もアピールしたい点

「炭鉱跡地の自然回復の状況を体験する」ことを目的に『石炭体験』を取り入れました。
具体的には
(1)石炭を使ってみる(燃焼体験)→実際に上砂川町の露天掘り炭鉱で採れたものを使用
(2)石炭をさわってみる・家に持って帰る →石炭を使用したストーンペイント
(3)石炭のことを知る →ズリ山登山・石炭採掘体験・露天掘り炭鉱の見学、石炭のお話
などです。またプログラムの組み立て方として、<キャンプ場周辺での自然体験> → <炭鉱施設跡の見学やズリ山登山・石炭採掘体験・露天掘り炭鉱の見学>という流れをつくり、実際に体験したキャンプ場周辺の「自然」は炭鉱施設・炭鉱住宅街の跡が「自然」に戻っている場所である事を体験を通して理解できることを「ねらい」としました。


北海道では8月7日が七夕なのです!!

森のなかでネイチャーゲーム①

森のなかでネイチャーゲーム②


石炭を使ったストーンペイント

みんなの作った作品をみせて!!

石炭の燃焼体験中、煙がすごい・・・


いまからズリ山の山頂へ出発!

ズリ山の山頂で全員集合

私が掘った石炭、見て~



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