NO団体名主な企画内容
21 独立行政法人国立青少年教育振興機構 国立信州高遠青少年自然の家(長野県) 「南アルプス ジオパークキャンプ」
清流での水遊びやハイキングを行いながら石や鉱物を採取し、岩石標本を作成。地球科学を中心とした自然科学・環境への関心を高めるようなプログラムを展開する。

速報レポート

日 時:8月8日(月)~8月12日(金)
実施概要

国立信州高遠青少年自然の家では、8月8日(月)~8月12日(金)の日程で「南アルプスジオパークキャンプ」を行った。募集定員20名のところ、41名の参加希望があった。抽選を行い25名の参加者で事業を実施自他。参加者の内訳は6年生男子6名、女子6名、5年生男子4名、女子2名、4年生男子4名、女子3名。都道府県別の人数は山梨県1名、栃木県1名、愛知県1名、長野県22名であった。また、スタッフとして、職員3名、大学生のボランティア11名が関わった。事業を行った期間は天候に恵まれ、活動は予定通り行われた。この期間の様子を報告する。

活動内容

1日目 8月8日(月)
13:00開会式の後、茅野市立湖東小学校小林教諭の指導のもと、「ネイチャーゲーム」を行った。ネイチャーゲームを通して、子どもたちが次第にうちとける姿が見られた。


ネイチャーゲームを楽しむ参加者とボランティア

2日目 8月9日(火)
 国立信州高遠青少年自然の家から約4.5km離れたところにある、千代田湖から様々なジオ環境にふれ、岩石の採取をすることができた。
①千代田湖近くの「蛇紋岩」の大露頭では、蛇紋岩を採取したり、谷のできはじめの地形の探検を行った。
②旧「蝋石鉱山」では、手触りで蝋石を探し標本として持ち帰った。鹿の角を拾った子どももいた。
③武田信玄の開発した旧「金鶏金山」で金のつるし掘り跡を見学し、昼食をとった。昼食場所に落ちていた「石英」の中に「水晶」を発見した子どもは「水晶」探しに、多くの子どもは砂金探しに熱中した。
④「金鶏金山」「鶴抗」跡の広場には、水晶探しに熱中した。全員水晶を発見して持ち帰ることができた。
自然の家に帰った後、拾ってきた石で標本箱の作成を行った。


「蛇紋岩」を露頭から取り出す。

砂金を探している子どもたち。

3日目 8月10日(水)
バスで伊那市長谷地区(自然の家から約25~30km)に行き、「中央構造線溝口露頭」の見学・「黒川」で水遊び・岩石採取を行った。
①伊那市立東春近小学校教諭、北澤先生に「溝口露頭」の説明を聞いた後、戸台の化石保全会副会長、北村先生に「戸台の化石館」でアンモナイトの化石についての説明を受けた。
②黒川で楽しく遊んだ後、北村・北澤先生の指導のもと、黒川河原で石拾いを行った。南アルプスジオパークを流れる川の河原では、日本で見られる岩石の7~8割の種類があり、子どもたちは気に入った石を拾ったり、岩石名を確認したりして、時を過ごした。


溝口露頭の観察

戸台の化石の説明を聞く

黒川での川遊び


石についての説明を聞く

4日目8月11日(木)
 南アルプス林道バスに乗り、広大な山岳部に広がるジオパークの見学を行った。
①戸台構造線と仏像構造線に挟まれた「秩父帯」に広がる石灰岩の観察を行った。
②仏像構造線を境に、「石灰岩」が「粘板岩」や「砂岩」に変わる場所の観察を行った。
③「鋸岳」の稜線に開いている「鹿窓」と呼ばれている穴の観察した後、北沢峠で下車し、「仙水峠」まで歩き、甲斐駒ヶ岳花崗岩により変成を受けた岩石でできた岩塊を観察した。
 自然の家に帰った後、拾ってきた石で標本箱の作成を行った。また、見学を行った露頭について、説明するカードの作成を行った。


石灰岩でできた崖「幕岩」を見る

石灰岩の観察

5日目8月12日(金)
午前中は、個人の標本箱・班でのまとめを完成した。
午後は、班でまとめた内容について一人ずつキャンプの感想を付け加えながら発表を行った。個人で作成した標本箱をお互いに紹介しあった。発表では、5日間で学んだことを自分の言葉で発表することができ、5日間での学びを感ずることができた。


発表の様子

お互いの標本箱を見合う



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