一方、宮川村は台高山脈の深い谷に刻まれた宮川にそって集落が点在する、典型的な過疎の村だ。人口は約4,000人。老齢化比率は40%とかなり高い。さらに大杉谷自然学校のある大杉谷地区では50%を超えている。このような地域だからこそ、環境学習だけでなく、地域の老人達との交流にも、企画の主眼がおかれているわけだ。そこに「孫さんキャンプ」の名称の由来がある。
「孫さんキャンプ」は、単に自然を体験するだけでなく、都会で暮らす子どもたちが、自然とともに生きる人々と生活をともにすること。そして、生きる知恵や生活の技術を学ぶとともに、老人から自然観や道徳観を伝えてもらうことも、目的のひとつである。
これは地域のお年寄りにとっても、孫のような子ども達と過ごすことで生き甲斐ができ、結果として、地域の活性化に役立てればという側面もある。
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しゃくり漁の仕掛け |