NO団体名主な企画内容
2 NPO法人 NATURAS(北海道) 「自然体験型環境教育プログラム「滝!宝石?水の探検隊」」
「水」をテーマにキャニオニング、滝へのダイブ、鉱山跡の川原での鉱石探しなどの体験学習を行う。意欲喚起、チャレンジ、問題提起、考察・学習へと発展する段階的なプログラムにより、自らの「自然観」を持つきっかけをつくる。

速報レポート

実施期間 平成24年 6月 30日 ~ 平成24年 7月 1日 
地  域 北海道白老町 北海道登別市
参加者  小学生23名(定員24名)
目的

近年、様々な環境問題が顕在化し、環境に関する諸問題を学び、解決する道筋を探る「環境教育」が盛んに行われている。その実践に当たっては、身近な問題にまず目を向け、その仕組みを体で感じることが重要と考える。自然に恵まれた地域においては、自然風土との「共生」が大切である。自然保護一辺倒ではなく、自然と人間の生活を調和させて、自然生態系を守る意義を学ばなければならない。
特に生活と直結している水質汚染問題の解決は、自然との共生に欠くことができない課題である。水をテーマに体験学習を実施し、水質問題への意識や自然と共生する暮らしの課題を子どもたちに実感させることが本事業の狙いである。

内容

1日目(6月30日)
函館市出発8:00
バス移動、休憩、昼食など
白老町白老川中流域到着13:30

プログラム(1)
「水と遊ぼう!川くだり体験だぁ」
 川遊びを通して北海道の自然の面白さ、魅力を感じてもらった。導入として自分たちがこれから学ぶものに触れ、遊び、関心を持たせた。
 子どもたちは、タイヤチューブに体ひとつで乗り、白波立つ渓流くだりにチャレンジした。はじめは、恐る恐る古タイヤに触れ、川へ向かっていたが、水の冷たさに慣れ、川の流れを面白いと感じ、波の刺激を受けては、歓声をあげながら楽しんでした。
 川下りのあとは、たき火を自分たちで点火し、薪をくべながら温まり、自然を満喫した。
 これにより、自分たちがこれから体験するものについて知り、関心を持った。

登別市ふぉれすと鉱山到着17:00

プログラム(2)
「鉱山跡の探検!宝石探し」
 金、銀、銅、硫黄など複数の鉱石、鉱脈があった鉱山跡の川原で鉱石探しを行い、それを磨いてアクセサリー作りを実施した。蚊などの虫に作業を阻まれながらも、子どもたちは懸命に、石を探し、ハンマーで割って、黄鉄鉱やグリーンタフ、石英、水晶などを発見していた。どの鉱石も、砂粒ほどの小さな輝きだったが、自分の手で見つけた大地の歴史でもある『宝物』を得た喜びの笑顔をたくさん見せてくれていた。これにより、さらに自然への関心を高めた

自炊体験、夕食19:00
温泉入浴20:00
自由時間21:00
就寝22:00

2日目(7月1日)
起床6:00
自炊体験6:30
朝食7:00
宝石のアクセサリー加工の仕上げ作業8:00
登別市三段の滝9:30

プログラム(3)
「チャレンジ!滝へのダイブだぁ!」
 谷(沢)をのぼり、滝遊びを通して子どもたちのチャレンジ精神や勇気を育てた。これは、自発性を伸ばす効果もあり、環境や自然について自ら学んでみようという意欲喚起につながった。高さ約5mの滝をおしりで滑り下りることに参加者全員が、成功した貴重な体験学習となった。

シャワー入浴11:00

プログラム(4)
「自然破壊と回復」
 学習のまとめとして、楽しい自然遊び、宝石探しを体験したフィールドが、自然破壊によって生み出されたことを鉱山の歴史より学習した。人間生活を豊かにするため山や川を切り崩し、産業を発展させてきたが、衰退し、荒廃した自然だけが残った。しかし、現在、多くの市民により自然環境を回復させる植樹活動や環境保全が行われ、自然遊びができる環境が戻っている事実を学んだ。
 人間と自然の歴史から自然環境の変化について学び、自然と人間の共生の大切さを感じてもらった。人間の一方的な利益追求では、資源の枯渇、産業の衰退を招き、災害まで引き起こす。バランスと自然の回復や保全を考えて自然と共生することが、北海道で生きていくために必要であることを学習した。

昼食12:30
登別市ふぉれすと鉱山出発13:00
函館到着、解散17:00

まとめ

天候に恵まれ、安全で、ゆとりのある体験を実施することができた。子どもたちは、水や自然を楽しむだけではなく、その怖さ、魅力などを与えられるのではなく自分の目や手を使って発見し、さわり、感じ、学習してくれていた。小学1年生の子どもも滝へのダイブを成功させ、ホームシックになることもなく、たくましく成長しながら元気に学習活動をしてくれていた。自然と人間との共生を学びながら、仲間作りも頑張ってくれたと思う。また、来年度も実施したいという想いが高まった事業になった。






























■別年度のレポート
2014年度 大地の冒険プログラム2014 「砂金!まが玉!大地の探検隊」「化石!アンモナイト!大地の探検隊」 実施レポート

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