NO団体名主な企画内容
35 京都市教育委員会 京都市野外活動施設 花背山の家(京都府) 「小学生野外活動プログラム「花背山の子クラブ」」
春は「絆」をテーマに木登り、綱渡りを行うなど、四季にあった野外活動を季節毎のテーマのもとに実施する。異年齢での集団行動により学校生活とは違った人間関係や規律、協力関係を学び、協調性を養う自然体験企画。

速報レポート

日時 :7月14日(土)~15日(日)1泊2日
場所 :京都市野外活動施設 花背山の家
参加者:139名(小学生67名,保護者50名,教員9名,同志社大学の学生10名,OBの保護者の方2名)
活動内容】

①入所 「やる気満々!!」
大きな荷物をかかえて2時間かけて長い道のりをやってきました。子どもたち・保護者の方々も久しぶりの再会です。とても楽しみにしてくれていたようで,お互いに元気いっぱい挨拶をしていました。顔を合わせるとますます気持ちが高まります。いよいよ待ちに待った夏キャンプの始まりです!




②テント設営 「初めてのテント泊 嬉しい!」
初めてのテント泊に子どもたちは興奮気味です。テントを立てるのも自分たちです。「石が無いところに立てよう」「平たんな所を選ぼう」など,さっそく班の子どもたちで相談や思考が広がっていました。立て終わるとすぐにみんなで中に入っていき,なかなか外に出ようとしません。自分たちで立てたテントで寝られることがよほど嬉しいのでしょう。今夜は風の音・森の香り・星の輝きなどの自然を感じながら眠りにつくことかと思います。楽しみです。




③魚つかみ・魚さばき「はじめてつかんだ命の感触!」
山の水はとても冷たく,その冷たさは子どもたちの想像以上。裸足でその冷たさを感じながらの魚つかみです。イワナ・アマゴ・アユが泳いでいます。子どもたちは渓流魚のヌルっとした感触に慣れていないので,つかみきれずに何回も逃がしていました。それでもびしょ濡れになりながら夢中で追いかけ,最後にはつかまえることができました。その後は,命を大切にすることを感じながら塩焼きで丸ごといただきました。味も良かったようで,「頭ごと骨まで食べられるなんて知らなかった。」「魚は嫌いだったけど,おいしかった」いう言葉があちこちで聞かれました。
 







⑤サバイバルクッキング!「シカの解体!」
サバイバルクッキングはまだまだ続きます。ガスもコンロも無い中で,まいぎりを使って自分たちで火を起こします。春に種を蒔いた野菜がちょうど収穫時。泥だらけになりながら土いっぱいの野菜を収穫しました。地元の猟師と仕掛けた罠から鹿を食します。猟師の方々の解体も目の前で行われ,スーパーでしか肉を見たことのない子どもたちは解体の様子を息をのんで見守りました。お肉が食べられるまでの過程をみんな実感したのではないかと思います。料理に慣れてない子どもたちはナイフの扱いや火起こしに苦戦していましたが,役割分担を決めながら協力して自分たちの力で進めることができました。みんなが大満足のサバイバルクッキングになりました。







⑥キャンドルファイヤー 「友情を深めよう!!」
雷雨に見舞われたので,室内で火を囲みました。最初に起こした火を大切に灯し続けてのキャンドルファイヤーです。子どもも大人も一緒になって出し物をしました。歌をうたったり野外ゲームで動き回ったり劇をしたり,色々な楽しい場面がありました。何度も何度も大きな笑い声が巻き起こり,気持ちがひとつになっていきます。悪天候を吹き飛ばす盛り上がりを見せました。みんなで起こした火はしっかりと燃え続け,最後には火の神様がやって来てくれました。





⑦パックドッグ 「牛乳パックで料理ができる!?」
朝ごはんです。一晩のあいだ守り続けた火をつかって牛乳パックで「パックドッグ」をつくりました。サバイバルクッキングとキャンドルファイヤーにつかった火がまだ灯り続けていることにみんなビックリです。おのずと火への愛着も深まります。みんなお腹いっぱい食べて笑顔です。




⑧ハイキングと木工クラフト 「自然を大いに感じよう!」
朝ごはんの後はハイキングに出かけました。途中で耳をすまして鳥の声を聞いたり,きれいな空気を思い切り吸い込んだり,植物を観察したりしながら歩いていきます。イカル・オオルリ・シジュウウカラ・ツバメなど様々な鳥の鳴き声が聞こえました。気温は街よりも10度近く低く,感じる風も違います。クヌギの木の高いところにはコクワガタがいました。2日目でもリタイヤする子はおらず,みんなでおしゃべりをしながら緑が広がる自然の中を楽しく散策しました。
午後からは,ハイキングの際に採取した木の枝を使っての小枝温度計を作りです。やすりと小刀で形を整えていきます。工夫して完成させたあとは「どんな点に工夫をしたのか」「友達の作品の良いところはどこか」について,班ごとに話し合いました。それぞれ自然の形が違っていて面白いです。こうして2日間の最後に世界に一つだけのものが出来上がり,みんな嬉しそうでした。この1泊2日の思い出の作品です。





まとめ

1泊2日の夏キャンプが無事に終わりました。テント泊・魚つかみ・野菜収穫・サバイバルクッキング・キャンドルファイヤー・パックドック・ハイキング・クラフトといった様々なプログラムに共通してねらいとしたことは「自然をそのままに感じよう」ということです。たとえば,サバイバルクッキングの材料はスーパーで買ってきたものではなくて子どもたちが育てた野菜を用いたり,「まいぎり」で火を起こしたり,クラフトの材料も自分たちで探してくるといったように工夫しました。そのため子どもたちにはより負荷がかかったかもしれませんが,ふだん慣れ親しんでいるテレビやゲームはなくガスや電気もなければエアコンもない環境の中で,いっそう土や水や空気などの自然を体と心で感じられたのではないかと思います。自然の中で子どもたちの笑顔をたくさん見ることができた2日間でした。次にみんなと会うのは秋です。今から待ち遠しいです。



速報レポート
速報レポート 「山の子クラブ 秋」

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