NO | 団体名 | 主な企画内容
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京都市教育委員会 京都市野外活動施設 花背山の家(京都府) |
「小学生野外活動プログラム「花背山の子クラブ」」 春は「絆」をテーマに木登り、綱渡りを行うなど、四季にあった野外活動を季節毎のテーマのもとに実施する。異年齢での集団行動により学校生活とは違った人間関係や規律、協力関係を学び、協調性を養う自然体験企画。 |
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速報レポート 「山の子クラブ 秋」
日時 :10月6日(土)9時~17時
場所 :京都市野外活動施設 花背山の家 (京都市左京区花脊別所町399番地)
参加者:101名(小学生57名,保護者29名,教員2名,同志社大学の学生10名,OBの保護者の方1名)
概要
「花背山の子クラブ」では,花背山の家の立地を活かして自然体験活動を行っています。ここ花背は京都北山に属し,四季の移り変わりを身近に感じられる自然豊かな場所です。近隣には源義経が幼少期に修行した鞍馬寺や,水の神様を奉る貴船神社もあり,歴史上も注目される場所でもあります。春にはヤマザクラが満開になり,初夏にはフジの紫色が新緑に映え,秋にはカツラの甘い香りがあたりに漂い,そして冬は一面が銀世界になります。その地域の特性を大いに活かし,年間を通して野外活動を行うことで,子どもたちの自然に対する感性を深めて「生きる力」を培うことを目的としています。春は野鳥や花々の自然観察に主眼をおいた登山,秋は木々の彩りの違いを感じながらの登山といった日帰りのプログラムを実施し,夏はサバイバルクッキングを行い,冬は雪ならではの活動を行い,四季の変化に合わせて年に2回の日帰りと2回の1泊2日の4回で活動を計画しています。1回は短期間ながらも,4回でひとまとまりの単位としてプログラムを小学校2年生から6年生までの5年計画で実施しています。この継続性を重要視しており,5年間を通して参加し,のべ20回もの活動に参加して卒業していきます。
年間を通してテーマとしていることは「自然のすばらしさと人間の触れあい」ということです。自然体験が少なくなっている現代の子どもたちに対して,活動を通して土や水や森や生命の感触や香りを感じたり様々な虫の声や鳥の鳴き声を聞いたり,自然に触れることを通して五感で感じられる場を提供したいと考えています。四季折々の自然と山の環境を活かし,子どもたちと自然との距離をできるだけ縮め心と体で感じられるようにプログラムを組んでいます。
上記のテーマのもとで,前回の夏は1泊2日の期間にテント泊・魚つかみ・野菜収穫・ニホンジカの解体・キャンドルファイヤー・パックドック・ハイキング・クラフトといった様々なプログラムを行いました。秋の今回は,「夏のハイキング」を経験した子どもたちの次なる挑戦として,「秋の登山」を実施しました。ちょうど秋の様子を見せ始めた自然の中で時間をかけて歩くことで,夏から姿を変えつつある秋の広葉樹と針葉樹の自然の違いを肌で感じることができたようです。また同時に郷土の歴史も肌で感じてもらうことも意図し,京都北部の伝統木材である「北山杉」の木立ちの中を通るようにコースを設定しました。
冬には,冬山でのウォールクライミングやノルディックスキーと射撃の複合競技である「バイアスロン」に似せた独自の競技に挑戦しようと企画しています。今回は冬の活動に向けて,練習を行いイメージを高めていきました。
以下の写真で,ぜひ様子をご覧になってください。
活動内容
①登山
1時間半かけて登山口までやってきました。ここから頂上を目指します。夏以来はじめての再会となる子どもたち。再会がとても嬉しそうです。ノーベル賞作家・川端康成の小説『古都』の舞台となった北山杉の木立ちの中を歩いていきます。物語の主人公・千重子の父親が北山杉を育てる職人なのです。この北山杉は,痩せた大地で幾度となく職人によって手を入れられ大切に育てられることで大木になりすぎず,硬くてきめの細い上質な材木となります。古くは室町時代に千利休により完成された茶の湯文化を支える茶室や数寄屋の建築材として重用され,現在に至っては床の間の柱として重用されています。子どもたちが歩いている林の北山杉の1本1本は職人の手によって約50年の歳月をかけて育てられているものです。
子どもたちは長そでを着ていても涼しく感じたようです。北山杉の木々が日光を遮ってくれています。山の天候は変わりやすいために道中で時雨に見舞われましたが,背の高い北山杉に守られて濡れずにすみました。ここを抜けるとしばらく自然林が続きます。
自然林の中をくぐりぬけていきます。リスが目の前を通り過ぎていきました。鳥の鳴き声もたくさん聞こえました。今日確認できたのは,カケス・カワラヒバ・トンビ・ヒヨドリ・ヤマガラ・モズ・カワガラスです。
頂上にむけて急な斜面が続き,子どもたちのがんばりどころです。励まし合って頂上を目指します。
登山口から歩くこと3時間,ついに山頂に到着!標高876.2メートルです。
山の家に向けて出発です。歩いている道に色々な動物の糞が落ちています。イノシシ・ニホンジカ・ノウサギのものがありました。こうして獣道を下っていく途中でシカの鳴き声も聞こえてきました。近くに潜む動物の存在を感じながらゆっくりと下って行きます。ちなみに,北山杉にまかれている透明のテープは,シカが角をこすりつけてしまうことから大切な杉を守るためにしているものです。枝打ちをして間引きをしながら長い年月をかけて育てた北山杉をシカに荒らされないようにするのです。
自然林は紅く色づき始めていて,まるで紅葉のトンネルのようです。もう少しで山の家に到着です。
②フライングディスクゴルフ
四季の変化が顕著に表れる花背では,京都市内にもかかわらず冬に1メートル以上の積雪があります。その豊かな環境の中,昨冬はノルディックスキーをしました。次の冬はノルディックスキーにライフル射撃を加えた複合競技「バイアスロン」に挑戦しようとしています。今回は前段階としてバイアスロンを想定したゲームで練習を行いました。オリンピックではライフル銃を用いますが,子どもたちはライフルの変わりにディスクで的を射ます。冬の本番に向けて,1投1投に気持ちがこもっていました。
③ボルタリング
最後はみんな初めてのボルタリングです。こちらも今冬に向けての練習です。2月には冬山登山でのウォールクライミングを企画していますので,本番に向けて室内で練習をつみます。室内でさえ3メートルの壁を自分の力だけで登るのは大変で,みんな苦戦しながら登りました。周りの大きな声援が力になったようです。冬山登山にむけて何度も練習しました。
速報レポート
速報レポート 「山の子クラブ 秋」
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