NO団体名主な企画内容
14 NPO法人 nature center risen(東京都) 「「地域の緑を育てよう!~5年生は地域の緑メッセンジャー!~」」
豊島区立長崎小学校の5年生が総合学習の時間を中心に理科・社会・国語・情報の複数の教科にまたがった、生きた学びを実践。最も身近な「校庭」の自然と、都市部の手入れされた豊かな自然、遠くの山中湖の大きな自然を比較し、地域に必要な環境整備について考え実行する。

速報レポート2

実施日 2012年10月20日(木)午前10時45分~12時20分
天気  曇りときどき小雨
場所  豊島区立長崎小学校の校庭
参加者 38名
    小学5年生 28名
    学校関係者 4名
    豊島区環境政策課 2名
    特定非営利活動法人ネイチャーセンターリセン 4名(講師含む)
趣旨

校庭と地域の自然のつながりを学ぶ
皆で協力して池の再生活動を行うことができる

内容

池の再生活動


導入では今まで行った自然環境の様子を振り返り、講師から、豊島区の暗渠になったために失われた動植物がいることや、日本でも貴重な自然が沢山あることなどを学びました。

作業前に気持ちを落ち着かせます。今日の校庭はどんな音がするだろうか・・・

池の再生作業の意味を理解し、子どもたちの役割を決めそれぞれの係について流れを共有しました。看板製作はついにじゃんけんで決定することになりました。


台風が近づく小雨の中、はじめは水の冷たさにためらう児童もいましたが、すぐに慣れて作業しました。初めに池の中のゴミやアオミドロなどを駆除しました

池の中にいる「キンギョ」は水槽にお引っ越し。

「ニホンイシガメ」「キンメダカ」「カゲロウの幼虫」「イトミミズ」「ヒル」「ヤンマやアカネ類のトンボのヤゴ」などの観察が出来ました。また、池の周囲のカチカチだった土も、事前に子どもたちと先生が数回スコップなどで掘り返し、空気を入れました。


子どもたちはその時出てきたゴミなどに驚き、今まで考えてもいなかった校庭環境から、地域環境を考える機会になりました。

皆で声を掛け合い、一緒に重い土や道具を運びました

初めてのこぎりで切った間伐材


「なかなか切れないけど、面白い!」

初めてみるカゲロウの幼虫に、「初めて見た!小さいね」、感動しましたね。今まで関心の無かった小さな生物が迫力をもって子どもたちの心に迫ってきます。

アゲハ蝶などに必要な柑橘類の「キンカン」「サンショウ」、カミキリムシなどの食草の「クワ」、希少種の「フジバカマ」「セリ」「ガマ」「コウホネ」の他、ツルヨシ、カヤツリグサ、ヨメナ、イチジクなどを植えました。


また、クワガタなどの生きもののすみかになるナラ類の間伐材を積むなど、多様な生き物が生息できるように、整備していきました。土の灰汁が取れた頃、クロメダカを導入する予定です。

池の一部には湿地を作りました。子どもたちは赤玉土、黒土、腐葉土など、土にはいろいろな性質があることも初めて知りました。「足が動きにくい!」「べちゃべちゃするよ」など、田んぼのような土の感触に大喜びでした。

土を掘り陸上の植物を植えた子どもたちも、「本当に蝶がきたら、皆(他の学年)もびっくりするかなあ?」「土って色も匂いも違うね」「僕はカミキリムシ見てみたい!!」など期待をもちながら作業をしていました。


皆で再生した池の名前は全員で考えました。「長池」「生きもの池」「崎池」「ふれあい池」・・・などなど。ついに「長崎池」になりました。めでたく万歳三唱。名前を提案した子どもの号令で「長崎池バンザーイ!長崎池バンザーイ!長崎池バンザーイ!」

今後、子どもたちが主体となり、毎日の観察と管理に取り組んでいきます。学校全体に「長崎池のお知らせ」し、「保全のお願い」を呼びかけます。さらに地域住民へも発信を行い、長崎小学校の自然環境を沢山の地域の方々に見に来てもらうように呼び掛けていきます。

助成金を頂戴して活動できた本プロジェクトは、子どもたちにとって、校庭や地域の自然保護活動への関心が広がる大きな体験のひとつとなりました。今後は、自分達で再生した池の観察と管理を継続し、校庭と地域の自然とのつながりができることで、子どもでもできる保護活動の自信につながるでしょう。
今回、小雨降る中泥だらけになって作業した時間の意味は、学校の環境教育が家庭・地域へと広がりをみせ、子どもたちにとっての「長崎池」が、ひとりひとりの心の中に地域の自然への愛着となって根付き深まっていくことでしょう。



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