NO団体名主な企画内容
42 徳島大学・コウヅキ研究所(徳島県) 「尼海・運河への恩返し~尼崎の海・運河の栄養から命を循環させてバイオ燃料をつくる~」
地元の小学校や中学校を対象に「ほっといたらあかん尼海・運河」を合言葉に“循環と環境”を実感する自然体験学習を行う。海の汚れを栄養にしてワカメを栽培し、堆肥に変え、堆肥を利用して菜の花や作物を育て、そこからバイオ燃料をつくる活動を展開。

速報レポート1 「防波堤・護岸の二枚貝の剥ぎ取りと堆肥化」

実施場所:兵庫県尼崎市,尼崎港,大阪湾広域臨海環境整備センター尼崎沖埋立地
実施日時:8月1日10時~17時
参加者:中学生20名,大学生6名,スタッフ13名
活動報告

尼崎港の護岸や防波堤には大量のムラサキイガイなどの二枚貝が付着しています.
これらの生き物は水中のプランクトンを食べて成長するので,水質を浄化するように作用します.ただし,そのまま“ほっておく”と脱落して,ヘドロの原因となるので脱落する前に剥ぎ取ったやることが必要です.

【剥ぎ取り編】

ムラサキイガイを剥ぎ取ると言うことは,海底のヘドロ化を防ぎ,それが水中の酸素を奪って,環境を悪化させることを防ぐことになります.今年は,600kgのムラサキイガイを剥ぎ取ることができました.壁面の幅1mに約100kgのムラサキイガイがついているので,これでも6mの貝を剥ぎ取ったていです.子どもや参加者は付着生物の多さに驚き,それが脱落すると海が汚れることを体験を通して学びます.

ムラサキイガイを海から取り上げる学習は他でもなされていますが,護岸や防波堤の壁面のものを剥ぎ取るのはここでの学習だけです.
「汚れた海に,コンクリートの構造物をつくると壁面にムラサキイガイガ大量につき,それが海をさらに汚します」
そこで,私たちは少しでもその影響を小さくしようと考え,活動をしています.


今日は防波堤の壁面につくムラサキイガイを剥ぎ取ります.船で防波堤まで移動します.

壁面から剥ぎ取られたムラサキイガイ

貝の剥ぎ取りは専門のダイバーさんの仕事


剥ぎ取った貝を陸揚げします.かごをもっぱら大学生の仕事

ムラサキイガイの他にも,カンザシゴカイなど様々な生き物が混ざっていて,即席の生き物観察会がはじまります.

尼崎産のタコです.他にも,カニ,ナマコ,ホヤなどの生き物が見つかりました.汚れた海にも色んな生き物がいることを学びます.

【堆肥編】

午後からは,大阪湾広域臨海環境整備センター尼崎沖埋立地(通称,フェニックス廃棄物処分場)に移動し,剥ぎ取ったムラサキイガイは全て堆肥にします.まずは貝を潰しますが,余りにも量が多いので,今年は建設会社の方に手伝ってもらい,トラックの上で作業をすることになりました.
ムラサキイガイで堆肥を作ることは他の地域でもされていますが,この量,貝の潰し方は恐らく世界で初めて!!.ユンボ,トラックを貸していただいたキムさん,ありがとうございました!

地域の枯葉などと混ぜて,尼崎の海の栄養から堆肥を作ります.尼海産の堆肥です!
ムラサキイガイを大量に潰すのは,命を奪うことになりますが,海底に落ちると死亡,ヘドロになります.陸上で潰して,堆肥にすることは,尼海の栄養~貝へ,そして命は形を変えながら,また違う命につながります.これをJYUNKAN(命の循環)といいます.


トラックの荷台にムラサキイガイ600kgをあける

トラックのムラサキイガイはユンボを使って潰していく!たぶん世界初.

ペースト状にムラサキイガイガなっていきます


枯葉とあわせて堆肥づくりを始めます

混ぜ合わせる草の種類も変えて,どんな草がよいのかについても実験をします.

こんな堆肥の山を6つ作ることができました.



速報レポート1 「防波堤・護岸の二枚貝の剥ぎ取りと堆肥化」
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