NO団体名主な企画内容
21 法政大学大学院 地域創造システム研究所(東京都) 「児童と地域住民で冒険!~里山ウォーキングマップ作り~」
広島県の小学校の子どもたちが各学年のテーマに基づき、地域住民と一緒に歩きながら、季節の草木の特徴や川の生物等を探索。そして発見したものを記し、子ども目線にこだわった春夏秋冬のわが町マップを作成。

速報レポート3 2学期に4・5年生が地域住民と自然体験をしました!

日時:10月3日(金)13:55~15:30
場所:広島県熊野町熊野第二小学校区内初神地区から新宮地区中へ
   ・往路:熊野第二小学校校庭→桃が台団地→東部健康センター
   ・復路:東部健康センター→熊野第二小学校
参加者数: 地域の方 児童数 学校教諭  指導者
       10名 46名  3名    1名

○まず,はじめに防災士の中井佳絵さんから「ハザードマップ」の見方を聞きました。
 「みんなの学校は,どうなっているかな?」との質問に「赤く塗られている!」という声。赤・黄・青の色についても説明を受けました。 日差しが眩しくグランドは暑かっ たのですが、聞いているまなざしは、みんな真剣でした。
 「自分のおうちはどうかな?」と,見ている児童もいました。「色が着いていたり線の内側になっていたりする所だけが危ないのではなく、マップに書かれていない所にも危険な場所があるので、これから皆で探して歩きましょう!」







 児童達は、夏休みに開催された防災教室の3日後に起きた広島市の土砂災害を身近に感じていました。この自然探検の直前、9月30日に町主催の防災訓練にも参加し、熊野町の社会福祉協議会の方から、広島市の土砂災害の様子やボランティア活動について話しを聞いていたからです。そのお陰もあり、防災・環境をテーマに行う自然探検へ取り組む姿勢が、いつにも増して積極的だったのかもしれません。

○さあ!出発です。熊野第二小学校は,高台にあり,急な階段を降りて避難するようになります。災害が起きた場合どのように歩いて行くかも学習の一つです。



○学校のすぐそばに東公民館があります。東公民館の前は,熊野古道といわれている県道174号線。車の量も多いところです。そこの信号機がある横断歩道を渡ると熊野川が流れています。
 ここで、昭和20年の枕崎台風の被害について、地域の方からお話を聞きました。
 「河川の氾濫で、みんなが立っているところや県道、見渡す限り水浸しで海みたいになってね。山崩れや崖崩れも起きて、命からがら避難したんよ」




 地域の方から、この話を聞いてみんな驚いていました。児童だけでなく、ひと世代下の地域住民の方達も、体験談を聞くのは初めてだったようです。
 児童からは、「今こんなに水が少ないのに?」との声も上がりましたが、上流・下流をみて曲がりくねっている熊野川を観察し、「危ないね」と納得していました。




 「今でも,そのときのことを話すと涙が出るんですよ!」という言葉が印象に残りました。学校から降りたところは低地なので、増水すると、すぐに水浸しになるということを実感するお話でした。

○ 桃が台団地を歩きました。高台の家や急な斜面に立つ家を見て歩きました。




○ 目的地に向かう道には,街灯もなく夜に避難するには危ない所を見つけました。
○ 雨の量が増えると,水の流れに勢いがついて危険な場所も見つけました。
○ 大雨が降れば山からの水であふれる池も見つけました。
○ このような発見から,明るいうちに避難することの大切さを感じていました。




○ 深原公園の高台にある東部健康センターに到着し,また,地域の方々から話を聞きました。
「北側にある低い山で山崩れがありました。高い山だけではないのです。昔,田んぼを耕す馬や牛を飼っていた納屋が流され,この公園の下まで土砂に流されました。お墓も家も流され,人が亡くなりました。」
この地域のお話に,広島市での土砂災害と重なる児童もいました。

自然探索の感想から

  • 土砂災害の所は,何カ所も有るので気をつけたいです。(4年生)
  • いつになるかわからないので,準備をする。(4年生)
  • 私は怖いけど,急いでにげることが目標です。(4年生)
  • 中井さんが,「ここら辺は危ないから,しっかり頭に入れておいてね。」と言っていたので,しっかり覚えておきたいと思いました。1番印象に残っていることは,「昔,熊野町で災害があった。」というお話です。災害は,いつ起こるか分からないので,しっかり身につけておきたいと思いました。(5年生)
  • 昭和20年に,土砂災害が起きたことに驚きました。「自然には,危ないところがあるんだな。」と,思いました。だから,いろいろな所に気をつけたいと思いました。(5 年生)


地域の方々と,記念写真を撮りました。ありがとうございました!

活動の目的

2014年度熊野第二小学校での年間行事として取り組んでいる『里山ウォーキングマップ作り』。文部科学省の学習導要領に沿う学年ごとのテーマを考えながら自然探検し、限られた授業時間で「生きる力」を育み、さらには地域住民との交流を図ることを目的としとしている。また、全児童で、危険個所や災害時に避難できる安全な場所を探し、マップに記入することにより、町を訪れる観光客の防災にも役立てたい。

学年ごとのテーマ 1・2年生)四季の花鳥風月:ウォーキングコースにある草木を調べよう。
     季節によって咲く花や飛来している鳥も見つけてみよう。
3・6年生)地域の歴史や文化:神社仏閣を再発見しよう。祠もいっぱいあるよ。
     地域の歴史研究家から歴史を学ぼう。お祭りにも参加しよう。
4・5年生)地域の防災と環境: 地域の方から自然災害の体験談を聞こう。
     川の生物・天然記念物・キララ水などを探索しよう。
     昔に比べてどう違うのか地域の人に聞いてみて。

共通テーマ コース沿いにある危険箇所を見つけ、災害時避難できる安全な場所を探そう。
1回目)風水害時をイメージして歩こう
2回目)地震と大雪をイメージして歩こう
3回目)パンジーの家は災害時大丈夫?



速報レポート1
速報レポート2 自然探検に向けた防災教室
速報レポート3 2学期に4・5年生が地域住民と自然体験をしました!

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