NO団体名主な企画内容
19 NPO法人 グリーンウッド自然体験教育センター(長野県) 「泰阜めぐり部 ~泰阜てくてくマップをつくって 泰阜ライフを楽しもう~」
山村留学をおこなっている子どもたちの「自分たちが暮らしている地域のことをもっと知りたい」という声をもとに、この村を訪れる人たちにも役に立つ歩く地図の製作など。

「泰阜めぐり部 〜泰阜てくてくマップをつくって 泰阜ライフを楽しもう〜」 [10/4]

日  時:
場  所:
参加者:
2008年10月4日(土)
長野県下伊那郡泰阜村 栃城
子ども3名、スタッフ3名

泰阜村巡り当日はあいにくの曇り空。
それでも子ども達はやる気充分、自分達で昼食のおにぎりを作っていざ出発です。
この日は泰阜村東部、栃城周辺を巡ります。

 <活動目的>

・泰阜村で1番東に住んでいる人に会いに行こう!
・栃城のおもしろい場所・美味しいものを体験しよう!

 <タイムスケジュール>

08:30  準備(備品・昼食・お土産など)
09:00  出発
09:30  万古隧道
09:45  漆平野神社
10:20  栃城分校
11:30  昼食(万古川河原)
13:00  イノシシ牧場
14:30  アマゴ養殖場
15:30  帰宅・片付け
16:00  終了

 <万古隧道(まんごずいどう)>

最初に訪れたのは万古隧道、これは約600mもの長さがあるトンネルです。
一部では肝試しのスポットとして色々な噂もあるこのトンネル、
せっかくなので車から降りて実際に歩くことにしました。
日の光が全く届かない程の暗闇の中、怖がりながらも出口の明かりを目指して一直線に歩きました。

 <栃城分校(とちじろぶんこう)>

次に向かった栃城分校は、かつて泰阜南小学校の分校として運営されていましたが
生徒数の減少に伴い、3年前に廃校となった学校です。
それ以前には、南小学校の子ども達が年1度この分校の掃除をする行事があり
今回の参加者の中にも実際に掃除のため訪れた経験をもつ子どもがいました。

校舎の中を覗くと、そこには教師用の机が一つ
そして生徒用の机とイスが一つポツンと置かれているだけ。
教室の外に掛けられている黒板には最後の登校日に書かれた記録があり、
ただ一人の先生と生徒の目標が記されていました。

分校を後にしようとしたその時、なんと校舎の屋根下にこうもりを発見!
意外にかわいらしいその容貌に子ども達は少し興奮気味でした。

昼食は清流として有名な万古川の河原で食べました。
この日はもう10月、皆川の水の冷たさにはしゃぎ声を上げ
そして鹿の足跡を見つけると更に賑わいを増していました。

 <イノシシ牧場>

栃城分校から更に山の奥へ行くと、泰阜村で最も東に住んでいる方のお家がありました。
その方の屋根下にはなんと大きなスズメバチの巣が!
蜂の巣が高いところにできた時には、その年その場所に台風は絶対に来ないそうです。
自然の中で生活しているからこその知恵に一同感心するばかりでした。

また、この方はイノシシ牧場の経営者でもありました。
牧場自体は10年ほど前に辞めたらしく、現在は最後の1頭だけが暮らしていました。
猪は非常に警戒心が強い生き物らしく、望遠鏡を使って探しましたが中々見つかりません。
やっと見つけたその1頭は木の影に隠れてこちらの様子をじっと覗っていました。
最も牧場が栄えていた頃は40頭近くの猪がおり、
当時は猪1頭が20〜30万円で取引されていたという話には驚きでした。

 <アマゴ養殖場>

この日最後に訪れたのは栃城分校の向かいにあるアマゴ養殖場。
ここの方はアマゴ養殖の第一人者であり、息子さんは栃城分校の最後の生徒でもあります。

泰阜めぐり部のメンバーから「こんな山奥に住んでいて不便じゃないですか?」という質問をしたところ
「まったく不便ではない。生まれたときからここで生活しているからこれが当たり前、不便と感じたことは無い。」
と話していました。
山で生まれ育った人はすごい!村の人との出逢いは驚きの連続です。
せっかくなのでこの養殖場で新鮮なアマゴを購入、早速この日の夕食でホイル焼きにしてみんなでいただきました。

 <参加者の感想>

・万古隧道は暗くて怖かった。こんなに長いトンネルを造ったなんて昔の人はすごいと思った。
・栃城分校への道のりは草むらの中で非常に通り辛かった。
・イノシシ牧場やアマゴ養殖場の人など、昔の話がおもしろかった。
・アマゴが美味しい。絶品!
・地元よりも今生活(山村留学)しているこの泰阜村のことの方が良く知っている気がする。
・都会は星が見えないけど、ここはきれいな星が見える。

 <スタッフの感想>

今回の活動を通して、村にあるおもしろい場所や人に様々な刺激を受けたことはもちろんですが
改めて自分達が生活している環境の良さや都会暮らしのことを振り返る機会になったようです。
また「次は○○に行きたい!」など、
新しい発見を通じて、更なる興味・探究心が出てきたことは非常に素晴らしいことだと思います。



泰阜めぐり部 〜泰阜てくてくマップをつくって 泰阜ライフを楽しもう〜 実施レポート(1)
泰阜めぐり部 〜泰阜てくてくマップをつくって 泰阜ライフを楽しもう〜 実施レポート(2)
泰阜めぐり部 〜泰阜てくてくマップをつくって 泰阜ライフを楽しもう〜 実施レポート(3)

■別年度のレポート
2006年度 「僕たちにもできた!!2006登り窯プロジェクト」地域に根ざした暮らしから学ぶ自然体験―土・木・炎からものづくり 実施レポート

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