NO団体名主な企画内容
23 株式会社ピッキオ(長野県) 「こども冒険クラブ~初夏/秋のムササビキャンプ~」
首都圏在住の小学生を対象に野生動物(ムササビ)を見ることに特化した1泊2泊のキャンプ。初日の夕暮れに、森で野生のムササビを観察し、翌日は森を探検しながらムササビの生態について学習する企画。

速報レポート2

日程:2021年(令和3年)9月25日(12:00-21:00)・26日(7:00-14:30)
会場:国設 軽井沢野鳥の森および隣接する私有地
   集合・解散場所:軽井沢野鳥の森 ピッキオビジターセンター
参加者:小学生4名、引率講師1名、ボランティア(インターン生)1名
実施内容

(1)オリエンテーション
はじまりの挨拶では、スタッフと参加児童が自己紹介を行い、注意事項やスケジュールを確認、説明しました。今回の参加は全員女の子、すぐに打ち解けられました。

(2)宿泊施設(山荘)まで移動
森を抜けて山荘へ移動する途中、様々な動植物に出会いました。猛毒のトリカブトやザトウムシ、バッタなどを発見しました。初めて入る森で、自然の中には危険なものもあることを学び、驚いていました。山荘では、寝袋の使い方を学びました。





(3)焚き火起こし
荷物を山荘においた後は、焚き火起こしです。まずはみんなで薪を集め、薪割りも行いました。その後、講師が火の起こし方や焚き木の組み方を説明し、実際に児童たちに火を起こしてもらいました。初めての焚き火をみんなで協力して成功させ、達成感を味わいながら火に当たりました。





(4)夕食作り
無事に火を起こせたので、次は夕食作りに取り組みました。役割分担をしながらカレーづくりに挑戦。じゃがいもや、にんじんなど野菜を切る係、お米と水を量って飯盒に入れる係に分かれて準備をし、お鍋を焚き火にかけ、火を絶やさないようにみんなで薪をくべて出来上がりまで見守りました。調理の後は、残った焚き火でマシュマロも焼きました。





(5)ムササビ観察
調理後はいよいよメインイベントのムササビ観察です。講師がムササビの生態について、ぬいぐるみなどを使いながらレクチャーしました。子どもたちはムササビの大きさが想像以上だったようでびっくりしていました。はじめての双眼鏡にも興味津々。レクチャーの後は、野生のムササビが利用する巣箱まで移動し、カメラ付きの巣箱の中にいるムササビの様子を観察しました。この日は巣箱内に2頭、ムササビが親子でいました。9月はちょうど仔ムササビが生後2か月経ってようやく滑空に挑戦するタイミング。お母さんムササビが巣箱から出て森の奥へと飛んでいく様子を観察した後、続いて巣箱を出た仔ムササビが不安げに枝をつたいゆっくりと樹を登っていきます。なかなか飛び立てない仔ムササビが無事滑空するまでみんなで息をのんで見守りました。変わった生態を持つ動物が森に住んでいることを実感し、動物を驚かさないように静かに観察していましたが、みんな感動している様子でした。




(6)食事
ムササビ観察の後は、冷えた体を焚き火で温めながら、飯盒を火にかけお米を炊いて、夕方に作っておいたカレーを温め食べました。みんなで協力して作ったカレーを楽しみました。夕食の後は、焚き火の片付けまで自分たちで行いました。




(7)ナイトハイク
宿泊する山荘まで、夜の森を歩きました。夕食直後に、雨が降り出し、足早に山荘まで歩きました。お天気も自然と付き合う上では避けては通れません。しかし、日中に降らなかったことを喜んでいました。



(8)寝袋体験・就寝
新型コロナ対策のため、テントの代わりに山荘の部屋で就寝しました。翌日の活動の準備を終えてから、おやつを食べて親睦を深めました。こどもたちは寝袋での就寝を初めて体験しました。

(9)朝食
再び、役割分担し、焚き火で朝食を作りました。前日に火の起こし方や焚き木の組み方を練習したので朝食の時は子どもたちだけで火を起こせました。子どもたちはそれぞれパンやソーセージを串にさして焚き火でこんがり焼いて、ヨーグルトやバナナ、コーンスープと一緒に食べました。



(10)ムササビ痕跡探し
朝食を食べたら、最後のアクティビティです。講師から説明を受けながら、昨晩見たムササビの食痕や巣を探しました。秋ならではの、ドングリの食べ跡や、ムササビがねぐらとして利用することのある自然の樹洞を観察しました。ムササビの食生活や生息地の環境、体の特徴など、生態を学びました。




(11)ピッキオ ビジターセンター
野外での学習の後は、ピッキオのビジターセンターを訪れ、展示してある剥製を見て、ムササビ以外の動物も森にはたくさん棲んでいることを知り、また驚いた様子でした。




(12)温泉で汗を流し、2日間頑張った体と心を癒やしました。



全体所感、参加者の感想など

参加児童4名中3名が首都圏在住で、本格的な自然にふれる体験やキャンプ体験は初めてとのことで、みな楽しみにしていたようです。緊急事態宣言に伴い、キャンセルがありましたが、結果的に女子児童のみでの開催となり、密回避、そして打ち解けやすい雰囲気で開催できました。どのプログラムも初めての体験で、興味を持って取り組んでいました。特に、やはりムササビの観察では、普段目にすることのない変わった動物を目の当たりにし、自然の不思議さやおもしろさを感じ取っているようでした。
また、コロナ禍で子どもたちも外での活動を制限されストレスもある日常を離れ、野外活動をすることで子どもが本来持つ好奇心、冒険心に応えることができるプログラムが実施できたかと思います。役割分担をして食事を作るなどチームワークも経験できました。

今回も、前回に続いて、開催直前に東京を中心に緊急事態宣言が発出されたため、キャンセルにより予定していた参加人数よりも大幅に少ない人数での開催となってしまったことが残念でしたが、感染拡大予防対策を万全にとり、無事すべての行程を終えることができました。



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