お姉ちゃん、あれなあに？

天気は曇り。
自然探検隊が向かったのは青森の山奥——新湯キャンプ場だ。
町とは違い、バスから降り立った山の上の空気は肌に冷たく突き刺さり、ちょと憂鬱。
でも、目だけは、これから待ち受ける冒険への期待に満ち溢れている。
山もみんなを歓迎するかのように、鮮やかに紅葉してる。
「険しい奥山」というちょっぴり危険な探検だから、今日の先生はちょっと厳しい。
出発前には、軍手に長袖、長ズボンといった服装をしっかりチェックして、
先導のスタッフの指示にしっかり従わなくちゃいけない。
４・５年生のお兄さん・お姉さん4人は、星型のリーダーマークを胸に
下級生をリードしていく班長。ちょっと責任重大だ。

せんべい汁ラーメン（650円）
はいかが？

沢探検では、ちょっとこわ〜い散歩と楽しさ満載のゲームがある。
怖い散歩の行き先は、かの有名な「地獄沼」。
「地獄」という名前に、歩く子ども達はおっかなびっくり。
でも、沼の湯気が見えると歓声が上がる。
今日はとっても寒いから、暖かい湯気がちょっと嬉しい。

散歩が終わって、温泉の水と川が合流する沢に着いたら、次はゲームの始まりだ。
秋の山の幸を使ってのお弁当作りでは、キノコや木の実、枯葉や落ちている枝をふんだんに使って、自分だけのお弁当作り。
作ったお弁当には、名前と値段を付けて見せ合いっこ。
おや、中には、青森県の名物・せんべい汁のラーメンなんてのもあるぞ。

石を使ったゲームでは、好きな石を3つ集めて、スタッフのお姉さんの掛け声に合わせて 背中を合わせた人と石を使ってじゃんけんポン！
負けたら、自分の石を取られてしまうから、みんな真剣。
「大きな方が勝ち！」「赤い方が勝ち！」などテーマを変えて勝負する。
色んな種類の石を見つけた子が強さを発揮したけど
石への愛着から、負けても石をあげちゃうのを嫌がる子が続出しちゃいました。

背を向けて・・・

大きい方が勝ちだよ、じゃんけんポン！

「もうちょっと頑張って」
年少の子を励まして歩く

山奥にあるキャンプ場への道は急な坂が多くてちょっと怖い。
でも、神経質になるのは大人だけ。子どもはとっても元気だ。
だから、それに歯止めをかけるのがスタッフと班長の重大な任務。
小さなお友達なら、手を繋いであげる。

キャンプ場に着いたら、薪を集めてお待ちかねの焚き火。
と、歩いている時はぐずっていた男の子が、途端に元気になって
お兄さん風を吹かせて、木の切り方やライターの点け方を
年少の子ども達に伝授し出した。
火が点いたら、枝の先にマシュマロを刺して焼き、ビスケットにチョコレートと
挟んでパクリ。
マシュマロがとろーりと溶けて、口の中に甘い味が広がった。

そうそう、そうやって切るんだよ

マシュマロって どのくらい焼けばいいの？

伸びたー

おやつの時間が終わったら、次はちょっとゲームをしてみよう。
チーム対抗で、森の中から「四角いもの」「人の顔に見えるもの」「おいしそうなもの」を探してもらった。
探してみると、色んな形のものがあるのに、意外や「四角いもの」が見つからない。
「人の顔に見えるもの」は、ほとんどの子どもは葉っぱを持ってくる。
「おいしそうなもの」はみんなキノコを持ってくるけど
ほんとうにそれ、食べたくなるくらい、おいしそうに見えるのかな？と、色々不思議な事がいっぱい。
最後に、みんなが集めたものをお披露目してゲームは終了だ。

まだまだ冒険し足らない探検隊隊員は、更なる山奥へ足を延ばして探検だ。
疲れたら、枯葉の布団に寝転んで、みんなで枯葉を振りかける。
枯葉布団は柔らかくて温かい上質の布団のようだ。でも、いつまでも布団で寝てはいられない。
山の日没は早いから、急いで帰らなくちゃいけないんだ。
まだ、名残惜しさはあるものの、自然探検隊の隊員は引き際を心得る事も大事なのだ。

おいしそうなものといえば キノコでしょ！

更なる冒険の旅へ！

まだ布団から出たくないよ〜

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