NO団体名主な企画内容
31 学校法人滝の坊学園 三好桃山幼稚園(愛知県) 「帰ってきた!! 忍者キャンプ2012」
水とんの術でシュノーケリングにチャレンジし「体を磨く」など、子どもたちの「心・技・体」を磨くなど多様なプログラムを展開。小学生や園児が、やらされるのではなく、自らやりたくなる自発的な「夢中体験」を支える、工夫にあふれたドラマキャンプ。

速報レポート

日 時 :7月25日(水)AM9:00~7月28日(土)PM9:00
場 所 :神田ふれあいセンター(旧神田小学校)
人 数 :年長児22人・小学生69人・中学生6人・高校生2人
     大学生ボランティア3人・リーダー(先生)17人・サポーター13人・カメラマン1人・地域指導者4名
     合計137人

キャンプテーマ: 子どもの“やりたい”を引き出すドラマキャンプ!
キャッチコピー:子どものやりたいをキャンプにしたらこうなりました!


忍者からの巻物



校庭に夕べが広がる頃、集会室では夕食の準備が進められていました。食事を待つ間、高校生と中学生の企画したお楽しみタイムで盛り上がっていると、突然校庭より煙が立ち込め、強烈な爆竹音が!子どもたちは驚きざわめく中、慌てて音のする方向を見ると、テントに巻物が吊るされていました。それを見つけた子どもたちは大騒ぎ!大急ぎで巻物を取りに行きました。そして、ここからが忍者キャンプの修行スタート!伊賀の上野城から来たという忍者、音羽の城戸からの修行をすべてクリアーして“心”“技”“体”の宝玉をゲットする為に、各班で作戦会議が繰り広げられました!まさに能動的な活動がスタートしました。


竹材食器作りの術





現地の方に竹をいただき、キャンプ中の食事で使う食器(お椀・お皿・お箸)を自分たちで作りました。見よう見まねでとりあえず切り始める子、やる前から「先生~やって~」と頼みに来る子、大きなお皿を作ろうと、太い竹を選んだために切るのにとても苦労する子など、様々な様子がありました。35℃を超える猛暑の中、失敗を重ねながら、ようやく98人の食器が出来上がりました。そして実際に使ってみると、「食べにくいね・・・」「お箸が太すぎるな~」「明日、飲み口をもっと削ろう!」など、食事を重ねるごとにより食べやすい食器に進化していきました。その進化と比例して、子どもたちの中に“体験を通して学んだ生活の知恵”が育まれていくようでした。


水とんの術



伊賀忍者“音羽の城戸”からの巻物にあった体を鍛える修行“水とんの術”。節を抜いた竹を使いシュノーケリングの要領で、敵から身を隠しながら水中を移動する忍術です。得意そうな子がいきなり挑戦すると、鼻から水が大量に入って苦しんでいました。それを見ていた他の子どもたちは鼻をつまんで挑戦していました。しかし今度は、川の流れで体が安定しないため、竹が全部水につかってしまったりと、どの子も悪戦苦闘。背泳ぎの姿勢が一番安定することを発見し、回数を重ねるごとに上達していった子どもたちでした。大自然の中で、大きな空を眺めながら、冷たい川に全身をつけて“水とんの術”を積極的に修行していました。


火とんの術



火をコントロールする技を鍛える修行“火とんの術”。火をおこし、薪に火を付けて、自炊をしました。猛暑日の中、火を扱うことは子どもたちにはとても大変な修行となりました。しかし、子どもたちは逞しかったです。「杉の葉っぱはよく燃えるよ!」や、「竹の筒で風を送ろう!」など、竹材食器作りの術で余った竹などの身近にある物を利用し、火をコントロールしていました。料理を終えて3年生の子が一言、「昔の人は毎日こんな大変なことをしていたの?」と問いかけてきました。体験しないとわからないことをたくさん感じてくれました。そんな大変な思いをして作った料理『すいとん』は最高の味でした!


水ぐもの術





心を鍛えて水の上を走る忍法“水ぐもの術”。「右足が沈む前に左足を出す!」頭ではわかっていてもなかなか難しい忍術です。体重が重い分、大人の方が苦戦をしいられましたが、川に落ちる恐怖を抑え、水面に敷かれたゴザの上を勢いよく駆け抜ける子どもたちの姿には、これまでの修行をこなしてきた自信と勇気を感じました。この修行はなんと年長さんも含め98人全員が達成することができました。修行が終わった後に、何回も何回も挑戦し続ける子どもたち。その度にやり方を少しずつ変化させるその様子に、夢中になる体験の大切さを改めて感じました。

その他



 幼稚園を卒園してからもずっとキャンプに参加してくれている中学生と高校生には、2日目の夜の肝試し修行と、3日目夜のキャンプファイヤーと、最終日夜に保護者も参加で行う忍者祭りを企画してもらいました。本番前に、エールマスターとして、みんなの前で話す言葉を何回も何回も練習する姿や、夜遅くまでトーチトワリングの練習をする姿には、何とも言えない頼もしさと、また可愛いらしさを感じました。そんな中学生と高校生を憧れの眼差しで見つめる、小学生や年長児。そんな憧れたり、憧れられる関係の中で育つものの大きさを感じずにはいられませんでした。

まとめ


子どもの“やりたい”を追い求めて、それを考え抜いてプログラムとして組み込んできました。
『やりたい!』という“やる気”から無限に溢れ出すパワーは、寝食を忘れてまでその事に夢中になる程の強制力があります。その力を大自然の中で最大限発揮する修行を通して子どもたちは、体験を通して数々の事を学び、知恵として身につけてくれました。本気で生きた4日間は、子どもの中で決して忘れることのない記憶として刻まれた事と思います。
今後更に、このキャンプがキャンプ後の子どもたちにどう影響したのかを、保護者からのアンケートや、子どもたちの言葉を参考に、リーダーたちとの話し合いを重ねていきたいと思います。
 最後に、年長児と小学生と中学生と高校生と大学生と大人とが、忍者というイメージの世界で真剣に遊び込んだこの4日間を過ごして気付いたこと。それは、ユーモア溢れたおとぎ話の世界のような、“ゆとりある想像力と時間”が、本当は大人の社会にこそ必要なのではないかと感じまし


■別年度のレポート
2014年度 いたずらっこキャンプ 実施レポート
2013年度 3泊4日の自然体験活動【徹頭徹尾】 実施レポート

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