NO団体名主な企画内容
44 ひびきの親子あそび研究会(福岡県) 「トムとハックの大脱走 みんなで脱走=大冒険」
家出の訓練や準備を経て、子どもだけの力で一晩家出を試みる。大人の力を借りずに仲間と力を合わせて林の中でサバイバル体験にチャレンジ!年齢に応じた役割を果たしながら知恵を絞って、生き残るトレーニングにもなる企画。

速報レポート2

「トムとハックの大脱走 みんなで脱走=大冒険」
家出の訓練や準備を経て、子どもだけの力で一晩家出を試みる。大人の力を借りずに仲間と力を合わせて野外でサバイバル体験にチャレンジ!年齢に応じた役割を果たしながら知恵を絞って、生き延びよう。

1)本番に向けて予備ミーディング 主要メンバー事前打合せ 9月8日(中学生1、小学生5)
2)直前打合せ 連絡会9月14日(土)15時~17時(幼稚園2小学生11 大人7 )

まずは準備が肝心
前回の活動をふまえて、自主的にもちもののリストを作成、配布。子ども同士で準備のための話し合いをしました。子どもだけの話し合いでしたので、内容は不明ですが、のちのインタビューで、寒さ対策をすること、火がくわえなくてもすぐたべられるものをなにかもってくること、歩き始めの地点は自分で決めること、雨でも歩くこと、もちものについて、などを話したようです。
いつもなら、自分のことしか考えていない、親まかせで自分の準備すらままならない子どもたちが、仲間を頼りにし、仲間を気遣い、たがいに目配りをしています。時にはけんかもしていますが、けんかの中身、けんかのその後が少しずつちがって来ています。

保護者、見守りスタッフ側も打合せをしました。ルートの確認、見守りポイントの調整、レスキューカーの配置、物品準備、天候不良の際の対応についてなど。下見も丁寧に実施しています。前回は、天候不良で大型テントと常設のかまどを使用しましたが、今回の野営の予定地では使用できないこと、かまどから創って火起こしをすること、まきの使用も状況により制限すること、などを条件としていました。
下見の際、あらかじめ準備した緊急退避、バックアップ用の機材をいくつか、スタッフが会場に持ち込みました。

3)9月15日16時集合 ー16日 11時解散
そして家出訓練当日。 (幼稚園2 小学生14 大人7 指導者3)
家から家出するチーム、到着予定地付近から出発するチームに子どもの希望で分かれる。

まずは、出発地に集合。かなり暑いことが予想され、話し合いの上、移動は夕方の時間帯に設定。それぞれ思い思いの荷物を持ち寄る。あらかじめ子どもたちから希望のあった運搬用の機材を準備。荷物を積み込むだけでかなりの時間がかかる。参加者全員で点呼、歩くときの注意を確認、隊列形成。途中坂道があり、安全に移動するための話を子ども同士でする。予想外に台風の影響での風が強まっているので、様子をみながら出発することに。
見守り保護者、スタッフ打合せ。当日下見済み。バックアップ用の機材も、かなりの物品を準備、積み込み。見守りの大人、レスキューカーの配置、補給地点などを確認する。
家から家出チームは、全体で6キロ強程の道のり。途中かなりあるきにくい下り坂、登り坂などもありましたが、みんなで協力し合って乗り越えました。小さな子も、歩くこと自体がとても楽しかったらしく、脱落者無く18時ごろ野営地到着。
少しだけ歩いたチームは、歩き足らなかったので、野営地周辺をごみ拾いしながら歩きました。(沢山ゴミがあって、驚いた様子です)
野営地到着時には、かなりの強風になっていました。夜〜明け方にかけて台風の影響により大荒れの天気の予報で、特に強風の予報が出ており、本人達の強い希望はあったものの、テントの設営は断念しました。子どもなりに準備をしていたことをあきらめる、という事態になりましたが、的確な状況判断は自然の中での活動には必須であり、大切な経験となりました。
強風のため、時間制限付きでかまどを使用することになりました。(これも予定外で子どもたちはかまどの無い平地で火を自力でおこすつもりでしたので大変不満でした)実際は、あまりの強風のため、炊飯は時間がかかったものの失敗に終わり、「白ごはん」だけは、大人が支給することに。真っ暗な中でおなかがすいたので、もってきた「すぐたべられるもの」をみんなで分け合ってたべていました。
宿泊は施設内とし、翌朝の天候を見ながら活動を再開すること、としました。

前回の経験もあり、話し合いもできていたようで、食料は必要なだけそろっていたようです。水やまき(今回は制限付き)、食器、マッチの確保、明かりの確保、(暗闇が怖い子が多いので)など大人の手を借りず、作業を進めていました。
小さな子達も、自分のリュックを抱えて、自分の持って来た食べ物を食べていました。
夜は、館内で寝ましたが、運んで来た寝袋で寝た子どももいました。翌朝もかまどを使用しての火起こし、湯沸かし、朝食準備、朝食、と可能な範囲で子どもたちだけで活動をすすめていました。
前回の訓練をふまえて、みごとに子どもたちなりに活動しきった二日間でした。
当初の計画とは、ちがう経験をした子どもたち。通常の野外活動なら大人の側が雨天のプログラムを用意してしまいますから、子どもが自分で何かをがまんしたり、あきらめたり、状況を判断するチャンスはありません。
実際はもっといろいろ、やり遂げたかったことがあったと思います。
子どもたちは「また家出したい」「また歩きたい」「かまどのないところで火をおこしたい」「テントで寝たい」「こんどはこうしよう、、ああしよう、、」と、それぞれやりかったことを次回への思いとしてもっています。

自分たちで計画して、自分たちで準備して取り組んだ活動です。大人の想像をはるかに超えて、子どもたち自身の学びのチャンスに恵まれた活動となりました。大人も学ぶことの多い活動でした。
防災訓練は、毎年くり返し行ってこそ意味があります。また近いうちに「大脱走=家出訓練」をすることになるでしょう。







活動速報1
速報レポート2

■別年度のレポート
2015年度 やってみよう こども避難所体験 ~トムとハックの野宿体験 実施レポート

プログラム検索に戻る