NO団体名主な企画内容
4 NPO法人 ビオトープ・イタンキ in 室蘭(北海道) 「「獲物のあるビオトープ」における自然体験学習」
湿地再生・自然回復活動は順調に進み、子どもたちが自由に遊び、虫や魚を採取できるビオトープになりつつある。そんな場所に子どもたちを呼びこみ、生き物に触れ、体感し、自然の恵みや命の大切さ、ふるさとの自然環境について学ぶ。

速報レポート2

実施日 : 2015年6月30日(火)
      実施校:本輪西小学校5年
      参加者:5年生1クラス25名、引率教員1名、NPO法人会員2名
実施日 : 2015年7月14日(火)
      実施校:白鳥台小学校3年
      参加者:3年生1クラス23名、引率教員1名、NPO法人会員3名
実施日 : 2015年8月25日(火)
      実施校:海陽小学校2年
      参加者:2年生2クラス70名、引率教員3名、NPO法人会員2名

 ビオトープ・イタンキにおける自然体験学習では、まず理事長が実施日の一週間ほど前に学校へ出向き、ビオトープ・イタンキのこれまでの造成の様子を説明し、ビオトープに生息している生物を実際に見せる事前学習を行います。子ども達はビオトープ・イタンキの様子を理解してから実際の自然体験学習に臨みます。
 今年はビオトープ・イタンキ周辺地域でドクガが大発生したため、6月と7月に予定されていた自然体験学習が相次いで中止・延期となり6月から8月の3ヶ月間に実施された自然体験学習は3回のみでした。
 海陽小学校はビオトープ・イタンキから最も近い小学校で、子ども達は歩いてビオトープに来ます。白鳥台小学校や本輪西小学校はバスで来ますが、貸し切りバスではなく、路線バスを利用し、さらにビオトープまではバスターミナルから歩いて来ますので、歩く距離は海陽小学校とほぼ同じです。路線バスを利用する機会が少なくなっている子ども達への社会学習も兼ねているようです。

 6月に実施した本輪西小学校の自然体験学習はあいにくの雨でしたが、全身びしょ濡れになりながらも自然とのふれあいを楽しんでいるようでした。今回の速報レポートでは、この自然体験学習に参加した子ども達からの感想の一部を紹介します。

  • いろいろな生き物を教えてくれてありがとうございました。室蘭は、昔しっ地が多かったからトミヨはいっぱいいたが、今は少ないということを知りました。だけれど人工の池を作ってトミヨが増えて良かったです。ビオトープではいろいろな生き物をつかまえたりして楽しかったです。(D)
  • わざわざ人工の池を作って生き物を大切にしていることがわかりました。そしてドクガには、気をつけてとるのが楽しかったです。(A)
  • 私が楽しかったことは魚をとることです。トミヨがいっぱいとれたのでうれしかったです。ビオトープ・イタンキの学習でいろいろ教えてくれてありがとうございました。(R)
  • 私ははじめてビオトープへ行きました。トミヨがいっぱいいてびっくりしました。ぬまに入って私はトミヨやシオカラトンボをつかまえたりするのが楽しかったです。(R)
  • ビオトープ・イタンキの学習、楽しかったです。ビオトープ・イタンキではじめて知ったことは、生き物の名前です。トミヨ、ミズカマキリ、ヤゴ、こんな名前なんだとびっくりしました。楽しかったところは、池には行って魚をとることです。水が思った以上にたくさんあって、ながぐつの中に入りそうでびっくりしました。(O)
  • ビオトープ・イタンキの事をいっぱい教えてくれてありがとうございました。ぼくはビオトープ・イタンキの池は最初からあったと思っていました。けれど話を聞いて人工の池を作ったことがわかりました。また家族といっしょに行きたいです。(K)
  • 今回、ビオトープ・イタンキの活動で、魚や貝の名前や特ちょうを教えてくださりありがとうございました。私はビオトープ・イタンキに行くのは初めてだったし、見たことがない虫などが見られて勉強になりました。今回は本当にありがとうございました。(A)
  • ビオトープで水の中に入ると思った以上に冷たくてびっくりしました。おくへ行けば行くほど深くなり、あっというまに長ぐつに水が入ってズボンもくつしたもびしょびしょになりました。でもとても楽しいたいけんがくしゅうになりました。(S)
  • ぼくがビオトープへ行って分かったことは、ビオトープにドジョウやミズカマキリそしてギンヤンマのヤゴもいることです。そしてビオトープに行ってはじめて知ったことは、トミヨが昔、室蘭にいっぱいいたけれど全滅したはずのを近くにある池からとってきて、ビオトープではんしょくさせているのを初めて知りました。最後はパンツまでぬれたけれど楽しかったです。(R)
  • ぼくは、ビオトープ・イタンキへ行ってあらためて自然の大切さが分かりました。最近は、トミヨの数がどんどん増えていることは初めて知りました。(K)
  • ビオトープ・イタンキの学習では、雨で残念だったけれど、とても楽しかったです。色々なことが分かりました。トミヨはメダカに似ていて、最初はメダカを言いそうになりました。(R)
  • ぼくは、ビオトープの学習を通じて分かったことは室蘭は昔しっ地が多かったことです。初めて知ったことは、わざわざ人工の池を作って生き物を大切にして生きていくことをこの学習から学ばせてもらい、ありがとうございました。(S)
  • 私はビオトープ・イタンキに行ってみて、初めて知ったことは、本当に人工の池があるという事とこういう自然を楽しめる場があったという事です。学習のことは本当にありがとうございました。(S)
  • 私はビオトープ・イタンキの事は、初めて知ったことばかりです。人工の池を作って生き物を大切にしていて、私は最初、池があって管理するようになったと考えたりしていたからです。それに、色々な生き物を観察できて楽しかったです。ありがとうございました。(M)○川柳
  • トミヨはね キラキラかわいい すてきだよ  (さくら)

 子ども達から寄せられた感想を読むと、北海道の池沼にはごく一般的に見られるトミヨを全く知らないことがわかります。一方でメダカという名前はよく知られています。この理由の一つとして、小学校で使う学習教材が本州で一般的な生物を取り上げていることが考えられます。また、ビオトープという言葉が浸透してきていますが、活動から10年以上経過しているにもかかわらず、まだまだビオトープ・イタンキ自体の認知度が低いこともわかります。ビオトープ・イタンキでの自然体験学習を実施する小学校も増えてきていますが、それだけではなく、当NPO法人が様々な形で地元の自然を理解する機会を作り、参加し、小学校での自然環境教育を手助けする必要があると感じています。


学校で実施した事前学習会の様子

学校で実施した事前学習会の様子

雨の中での自然体験学習の様子


子ども達が採集した生物を観察ケースに移す様子

雨の中での自然体験学習の様子

雨の中での自然体験学習の様子


雨の中での自然体験学習の様子

自然体験学習で採集した生物の説明を聞く様子



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