NO団体名主な企画内容
3 NPO法人 どんころ野外学校(北海道) 「どんぐり冒険隊2015 夏の冒険キャンプ in ニングルの森」
富良野にあるニングル(小人)が住んでいそうな自然豊かな原始ヶ原湿原での活動。電気も水道もない山小屋で、薪を割り、水をくみ、仲間ともに魚を取ったり、川で遊び、星空になれば寝、鳥の声で起きる。そんな自然の一部になれるようなキャンプ体験を行う。

速報レポート3

実施日時  2015年 7月27日(月)~29日(水) 
会  場  南富良野町落合 NPO法人どんころ野外学校キャンプ場
      上富良野町ベベルイ 原始ヶ原湿原、布部川河畔
参加者   小学生1年生~6年生 17 名、中学生 1名
スタッフ  5名
ねらい

電気や水道のない山小屋で、仲間たちと一緒に山小屋で暮らし、川あそびやトレッキングを通じて、自然の中で仲間と過ごす楽しさを実感する。

スケジュール

28日(火)
6:30 起床・朝食準備・朝食
10:00 原始ヶ原湿原へトレッキング出発
14:00 原始ヶ原湿原着
16:00 山小屋帰着
16:30 フリー・夕食準備
18:30 夕食、今日のふりかえり
21:00 就寝準備・就寝

メインキャンプ 第2日目 目指せ!原始ヶ原湿原

 昨夜、早く寝ついた低学年のメンバーたちが朝日とともに起きてきました。眠いスタッフをたたき起こし、昨日作れなかったAフレーム(丸木のテーブル)を早速作り始めました。朝からみんな元気。お天気も何とかよさそうです。




 朝食を済ませたら、お弁当を作って、早速トレッキングの準備。スタッフから川をこえたり、丸太橋を渡れんだよなど、アドベンチャーが待っていることを聞いてわくわくとドキドキ、小さいメンバーは少々緊張気味で出発しました。きついのぼりの山道を抜けて、沢に出ると、大きな滝が迎えてくれました。滝からの水しぶきと涼しい風が心地よく吹いています。

 それからの沢沿いの道は苔むした朽木にきのこやシダ植物。大きなゴロゴロした河原の岩の間を乗り越えながら歩いていくと、勢いよく流れる川の上の丸太橋や、急斜面に張り付いた鎖やはしご。つぎからつぎへと難関が現れます。いつもちょろちょろしている低学年のメンバーたちも、時にはざぽんと濡れながらも、この時ばかりは真剣に黙々と岩をこえ、川をこえ、必死に兄ちゃんたちについていきました。




 子どもたちはお互いに声をかけ、危ないところを教え合いながら、応援しながら、いくつもの滝をこえ、最後の滝「昇竜の滝」を目の前にしたのは予定時刻を過ぎていました。まさに龍が崖を天に向かって登るような美しい滝に、皆圧倒されました。







 湿原に向かってもうひと登りすると、富良野岳を目前に広がる湿原は、さっきと打って変わって荒野のようで川の音もせずとても静か。しかし、メンバーたちは足元の食虫植物や底なし沼探しに夢中です。足元がスポンジのような湿原を楽しんでいました。

 山小屋に戻ってからは、ごはん作りや朝のAフレーム作りの続きなど、思い思いの時間を過ごします。
 どんぐりのごはん作りは、スタッフが食材を切り始めると、あちこちから子どもたちがやってきて、やりたい~と手伝い始めます。そして、いつの間に子どもたちが作っていきくのです。何度も味見というつまみ食いをしながら、楽しみます。




 ご飯を食べ終わる頃には、いつの間にか、星が瞬いていました。小さな灯りしかない小屋では、すぐに寝ついてしまう低学年の子たちを起こさないように、大人に聞こえないように、高学年の語りが再び始まっていました。
 2日目の冒険が終わると、子どもたちはそれまであまり話したことのなかった仲間とも、自然と会話が増え、高学年はキャンプ生活に慣れない低学年の面倒をよく見るようになってきます。ちらかる荷物の片づけを手伝ったり、なくし物を一緒に探したり。
 そして、フリーの時間を自分たちなりに過ごせるようになります。山の時間は、ゆっくりと流れながら、子どもたちの生活を温かく見守ってくれるのです。

29日(水)
6:30 起床・朝食準備・朝食
9:00 フリー (釣り・クラフト)
12:00 昼食づくり・昼食
13:00 山小屋大掃除・パッキング
15:00 出発
16:30 どんころ野外学校到着・片づけ・解散

 最後の朝も多少の雲があるものの、気持ちよく晴れてくれました。早起き低学年が、早速スタッフを激しく起こして、朝釣りに誘っていきました。




 3日目最終日の午前中は、のんびりフリータイムです。再び釣り準備に取り掛かり、えさのバッタ探しや仕掛けを作るメンバーや、のんびりごろごろとおしゃべりをするメンバーもあり。女の子たちはクラフトを始めました。ウッドビーズに麻ひもを通してオリジナルのストラップを作ったり、スタッフが沖縄伝来のシュロの葉で作るかみつきヘビを伝授。その頃、釣り組は絡まる釣り糸に苦戦しながらも、成果を上げていました。







 そして、迎えたお昼はみんな楽しみのチキンラーメンタイム!野菜たっぷりのスープで作るラーメンは格別。そしてお迎えの保護者からスイカの差し入れまで頂きました。
 さて、山小屋を再び大掃除。忘れ物や失くしもの大捜索がおこなわれながら、車に荷物を積んでいきます。そして、この山小屋の暮らしが終わり、キャンプから家に帰る心の準備を始めるのです。最後にリスが見送りに来てくれました。
 山道を抜けて帰るバスの中は、みんな寝てしまうかと思いきや、最後の元気でにぎやかに!終わってしまうどんぐりの夏を惜しむように。



 山小屋の生活も、冷たい川に飛び込むことも、ゴロゴロ岩をこえていく原始ヶ原湿原へのトレッキングも、どんぐりのキャンプは決して、楽しいことばかりではありません。特に1,2年生には厳しい毎日です。初めてのことばかりの連続に、身も心もどきどきするし、時には悲しいことだってあります。しかし、そのうちに虫に刺されることも、川に流されることも、家族と離れて仲間と一緒に時を過ごすことも、大きな自然の懐の中でたくさんの経験を積み重ねるうちに、だんだんと受け入れることができるようになっていくのです。そして我々指導者もそのことを、毎回どんぐりの子どもたちから学びます。 
 豊かな自然は、我々を包み込む母であり、強い父であり、知恵のある祖父母であると、いつも感じるのです。






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