活動レポート７　『明石公園にて野鳥観察　２』

今回は、明石公園での野鳥観察の２回目です。
まず、明石公園内にある花と緑の相談室の職員の方から、公園内にある樹木数種類の説明を受けました。
その後、明石公園の野鳥や昆虫・植物を観察し、初夏の様子との比較をすることによって、身の回りの自然環境の変化を実感することをねらいました。
季節が移り変わり、野鳥の群れが「渡り」をはじめました。初夏と違って、池にヒドリガモの群れを見ることができました。

ヒマラヤスギです。名前はスギだけど、マツ科なので、まつぼっくりができます。

下の方から１まいずつ剥がれ落ちて、最後はバラの花のようになります。

公園内には、11種類のドングリの木があるようです。

説明を聞いた後、コナラのドングリ探しです。

落ちて、もう根が出ているものもありました。

キンモクセイが満開。みんなで、甘い香りを楽しみました。

野鳥は、赤や濃い紫色がよく見えるのだそうです。野鳥の大好きな赤い実を見つけました。
野鳥が食べやすい大きさの小さな可愛らしい実です。

ハナミズキの赤い実

クロガネモチの赤い実

この時期のヒドリガモは、北の地方からやって来たばかりで、オスもメスも似たような羽
の色です。11月にかけて、オスの顔の羽が生え変わり、きれいにお化粧したようになり、メ
スにアピールをするのだそうです。変化の途中の様子を間近で観察することができ、観察し
ているうちに、「あれはオス。これはメス。」と見分けることができるようになりました。オスとメスの鳴き声が違うこともわかりました。

ヒドリガモのメス

ヒドリガモのオス　

良く晴れた日だったので、国語で「ちいちゃんのかげおくり」を学習中の子どもたちは、かげおくりをしたり、芝生に寝転んで、渡り鳥の観察をしたりしました。

今回最後に見つけた野鳥は、ゴイサギです。夜行性なので、昼間は大きな木で休みます。

ゴイサギの幼鳥

ゴイサギの成鳥

この日に見つけることが出来た野鳥や昆虫などは以下の通りです。

【野鳥　　　14種類】
カワセミ、ゴイサギ、カワウ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ヒドリガモ、
セグロセキレイ、キジバト、トビ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ハイタカ

【昆虫　　　１４種類】
アサギマダラ、キタキチョウ、ドクガ、ムラサキシジミ、ヨコヅナサシガメ、ジョロウグモ、
モリチャバネゴキブリ、サトクダマキモドキ、コカマキリ、オオハナアブ、カメムシ、
スズメガの幼虫、ショウリョウバッタ、イチモンジセセリ

【植物　　　１１種類】
キンモクセイ、ヒマラヤスギ、コナラ、クロガネモチ、カナメモチ、クスノキ、イチョウ、
カキ、ウバメガシ、スイフヨウ、ハナミズキ

【その他　　　2種類】
カワニナ、ミシシッピアカミミガメ

スイフヨウ……花の終わりは酔ったように赤くなるから　酔芙蓉だそうです。

この日のミッションは、初夏との比較です。学校に戻り、野鳥の渡りが見られるようになった理由、植物と野鳥との関係などを児童なりに考えました。児童の考えをいくつか紹介します。

• 季節が変わったら見られる野鳥の種類が違う。
• 冬になるとシベリアの池が凍るからエサがとれなくなる。だから、ヒドリガモは明石公園にやって来た。
• 植物は鳥のエサになっている。鳥は植物を食べて種をまく。
• 植物は鳥の隠れ場にもなる。
• 子育てが終わったから、アオサギは巣からいなくなった。
• ヒドリガモは男の子だけお化粧して、女の子にアピールする。
• アオサギがいなくなったのは、大きくなって飛べるようになった子どもに、川に行って魚をとるのを教えているから。
• ヒドリガモのオスは、結婚するためにきれいな色になる。

植物と野鳥の関係を図で表現した児童もいました。

ー→　木の実
｜ 　　↓
｜ 　　鳥が食べる
｜ 　　↓
｜ 　　フンをして種まき
｜ 　　↓
ーー　木ができる

ただ野鳥や昆虫などを見つけるだけでなく、初夏との比較をしながら観察することを通して、季節の移り変わりや野鳥も植物も人間もつながっていることを実感できた１日で

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