NO団体名主な企画内容
18 魚沼市立須原小学校(新潟県) 「魚沼の四季の自然とふれあうわくわくの時間 ~生活の時間を利用して~」
事前学習で地域の「自然」の違いを学んだあと、年間プログラムを通して、魚沼の四季の自然の移り変わりを実感させ、自然と共生できる心豊かな子どもたちを育むことを目的とした体験学習。

速報レポート1 わくわくの時間・夏 ~自然の中を歩いてみよう、草木の香りに気づいてみよう~

事前学習:7月16日(木)10時40分~・生活の時間
実施日時:7月21日(火)9時~11時
場所:越後ハーブ公園入広瀬・須原小学校
参加者:須原小学校1・2年生(32名)・学年担任2名・サポートスタッフ1名
講師:ハーブ香園ヘッドガーデナー・ハーブ香園スタッフ・地域おこし協力隊
   魚沼市集落支援員
はじめに

須原小学校では、1・2年生の「生活の時間」に、ひとつのフィールドを活用して四季の自然の移り変わりを学ぶ取り組みを行っています。
第一回目の『わくわくの時間・春』は、豪雪地帯ならではの「雪上での桜鑑賞会と雪上散策会」を行いました。
4月末と言えど1m近くの雪が残る中、雪上を歩きながら「おとしもの(野ウサギのうんちや木の実の殻など)」を発見したり、足元には雪があるのに咲いている桜を眺めたりしながら、春の息吹を身をもって体感しました。
第二回目である、『わくわくの時間・夏』では、春なのに沢山雪が残っていたフィールドはどうなっているのか?
また、四季の移り変わりを写真に収め、比較しながらデジタルアーカイブ等に残していく取り組みの第一歩を踏み出しました。

事前学習

7月16日の生活の時間、須原小学校においてハーブ香園に行くための事前学習を行いました。
地域おこし協力隊を講師として招き、春に行った「はぁぶこうえん」は今どのようになっているのかを、子ども達が聞きました。
子ども達からは「まだきっと雪が残っているよ!」「もう雪は融けて、お花がいっぱい咲いているんだよ!」と活発な意見が挙がりました。
雪は残っているかな?どうかな?
お花は沢山咲いているかな?
今見頃のハーブである「らべんだぁ」がとてもきれいである事を伝え、その「はぁぶ」を摘み取る事と、ARアプリの「よこねアーカイブ」を見てもらい、みんなの気に行ったものや場所が全世界の人に見てもらえるようになることも伝えました。
興味を持った子ども達は、また一緒に「はぁぶこうえん」に行きたいと言ってくれました。

学習当日

雲一つない快晴の中、バスに乗り込んで「はぁぶこうえん」を目指します。
降り立った「はぁぶこうえん」は前回のように雪は無く、きれいな緑が広がっていました。
前回桜を見た場所に行き、桜の木を見ながら「前とは何が違うかな?」との問いかけに「桜が咲いていない!」「一つの枝の葉っぱがみんな赤い!」など、大人では気づかないような意見も出ました。
前回は雪に埋もれていたツリーハウスも今は全体が見られます。
以前の写真を見せながら、「この時は階段がいくつある?」「3段!」「じゃあ、今は何段見える?」「え~と、いちにぃさんしぃ…8段!」「すごいね。この時は5段分も雪に埋まっていたのだね」と、視覚的にわかりやすく伝えていきました。
この時は、ネムノキが大人気。
「お花は桃の香りがする!」「何でネムノキって言うの?」と、子どもならではの発想と着眼点が広がっていました。
木から出る樹液やホタル、怪しげな色のキノコ、セミの抜け殻、バッタ、ホオの葉など、ありとあらゆる自然界の「何だろう?」を見つけた子ども達は、写真に収めたり、嬉しそうに持ち帰ったりしていました。
山道を抜けてハーブガーデンに上がる途中、ドクダミの葉っぱをちぎって嗅いでもらったりしている中で、樹液にたくさんの蟻が群がっている木を子ども達が見つけました。
それはイタヤカエデの木。
みんなの大好きな「メープルシロップ」が作られる樹液だよと伝えると「知ってる!木に穴を開けて蜜を取って煮詰めるんでしょ?」と1・2年生の知識の多さにびっくりしました。
近くではミヤマクワガタも見つかり、子ども達は大喜び。
わくわくした気分のままラベンダーガーデンに向かい、ハーブ香園のヘッドガーデナーに「らべんだぁ」の摘み取り方と、ハーブの香りを楽しむには、ハーブに触って、触った手の方を嗅いでみて、と教わりました。
風がそよぐだけでも、ラベンダーの香りが辺りに広がります。
沢山摘んだ「らべんだぁ」は、学校のピロティに陰干しして、ポプリを作ります。
出来上がったポプリはこれからの活動に利用していきます。

ふりかえり

学校に戻ってからすぐに、1年生は絵日記、2年生は作文帳に今日あった出来事をまとめました。
「らべんだぁ」が印象的だった子、クワガタが見つかって嬉しかった子など、絵を見ているだけでもわくわくしてきます。
午後の授業では、活動時に撮った写真を模造紙に貼り、「みんなはこの場所に行ったから、写真に撮られたものがどんなものかわかるけど、世界中の人がこの写真を見て何だかわかるかな?わかるようにみんなで教えてあげられる文章を考えましょう」という振り返りの時間も設けました。
「なんだろう?」をそのままにしておくのではなく、調べたり、聞いたりすることで子ども達の自然に対する造詣が深くなったり、自然とどのように付き合っていくのかを活動の中で学んでいけたら良いと思っています。

『わくわくの時間・秋』はどんなわくわくが待っているのかな?
今から楽しみですね!


事前学習では、春に行ったはぁぶこうえんの事を思い出しながら授業が進められました。

雪の上に咲いていた桜は、全ての木が地上に出て、青々と葉が茂っていました。

木の枝の葉が、一本だけ全て葉が赤いのは何で?


ネムノキの花は、桃のような香りがしました。

この樹液、なんだろうね?

教えなくても、ホオの葉でお面が出来ています。


蟻がたくさん樹液に集まっているところ撮って~!

ミヤマクワガタ発見!!

高いところから、ヤッホー!



「らべんだぁ」の摘み取り方を教わっています。

力を合わせて、「らべんだぁ」を摘み取ります。


摘み取った「らべんだぁ」は、学校のピロティで陰干しをして、ポプリにします。

三日後の様子です。風がそよぐだけでも、とても良い香りがします。

「はぁぶこうえん」での出来事を、絵日記に書きます。


「らべんだぁ」が印象的でしたね。

みんなが体験したことを、世界中の人に知ってもらう説明文を考えましょう。

イタヤカエデの樹液と、集まった虫たちについて真剣に説明しています


ネムノキの特徴は、香りと葉っぱだったよね。

ホオの葉のお面。これで世界中の人が見ても、何だかわかるね。



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