NO団体名主な企画内容
27 東山動物園くらぶ(愛知県) 「東山こどもガイド2016」
子どもたちにとって動物園という身近な場所で、ワークシートや教材を使った学習、獣舎清掃や観察などの実習する。その知識をガイドとして来園者に紹介し、知識の定着と、環境問題意識や社会貢献意識の向上を目指す体験活動。

速報レポート3 東山こどもガイド (3日目)

実施日:2016年10月9日(日) 10:00~16:00
場所:名古屋市東山動植物園
参加人数:小学生40人、学生43人、大人23人

 イベント3日目は、担当動物についての知識や実習で学んだことを来園者に知ってもらうために、動物園内でガイドをおこなった。以下活動内容の詳細を示す。

1.ガイド
各動物の獣舎周辺において、1回約10分、計8回の動物ガイドをおこなった。来園者には、ガイドを聴くとシールがもらえ、そのシールを集めると景品がもらえるというシールラリーも同時に開催し、多くの来園者に楽しみながら動物について学んでもらえるよう工夫した。各動物種のガイド内容については以下にまとめる。

イタセンパラ班
まずイタセンパラの名前の由来についてクイズを出し、来園者に興味を持ってもらった。その後、日本地図やワンドなどが描かれたパネルを用いて生息地の説明をおこなった。そして、オスとメスのイタセンパラや二枚貝の模型を用いて、特徴的な産卵の様子を実演して紹介した。最後に生息地や二枚貝の減少によって絶滅の危機に瀕していることや、それに対する東山動物園でおこなっている取り組みについて説明し、イタセンパラを絶滅から守るにはどうしたらよいか考えるよう来園者に呼びかけた。





インドサイ班
 東山動物園で暮らすインドサイの個体の性格や特徴について説明し、来園者に興味をもってもらった。その後室内学習で学んだインドサイの皮膚の厚さや頭と足の骨格などの体のつくりについて紹介した。また、実習で学んだエサの葉っぱを食べるときの唇の使い方やその器用さを、手袋型のグッズを使って説明し、インドサイ舎の工夫についても獣舎のパネルを用いて説明した。最後に世界のサイについて紹介し、どのサイも絶滅危惧種であり、絶滅から守るために違法な取引を止めさせることなどが必要であると呼びかけた。




イワトビペンギン班
 まず室内学習で学んだ冠羽をもつマカロニペンギン属についてのクイズをおこない、その解説として写真を貼ったパネルを用いて説明した。さらにその中のイワトビペンギンの特徴や生息地や生息環境などの生態についての説明をした。体については、実物大のイワトビペンギンのパネルを用いて、冠羽や羽、足の骨格について紹介した。また実物大の大きさに合わせた卵の模型を見せたり、イワトビペンギンと人間のジャンプ力の違いについて、実際にこどもたちがしゃがんだ状態から飛び跳ねて実演したりした。そして、東山動物園のペンギンや個体について紹介し、最後に、世界のペンギンの生息地が南極だけでないことと関連させて、東山動物園の獣舎の工夫について説明し、獣舎にも注目することを来園者に勧めた。




カリフォルニアアシカ班
 まず、アシカ科の生息地について地図のパネルを用いて説明し、体の特徴については、全長2mほどのカリフォルニアアシカの実物大の模型を用いて説明した。また、実習で学んだ泳ぐときの足の使い方を、その実物大の模型とヒレ状に作ったグッズを手にはめて動きを実演した。そして、アシカとアザラシの違いについて、アシカ舎とアザラシ舎の比較やパネルで説明した。最後に東山動物園のカリフォルニアアシカの個体について説明し、最近生まれた赤ちゃんの名前を発表した。





カナダヤマアラシ班
 カナダヤマアラシの特徴のひとつである「トゲ」に着目し、トゲをもつ動物の写真を貼ったパネルや系統樹を使用して、トゲをもつ理由について説明した。また、それぞれの動物のトゲの役割の違いについて、天敵役とそれぞれのトゲをもつ動物役にわかれ、劇形式でトゲの使い方を実演した。生息地や繁殖期の縄張りの変化についてはパネルを用いて紹介し、実習で学んだ手先の器用さは、カナダヤマアラシの手を再現した手袋とエサの模型を用いて食べ方の実演をした。最後に、東山動物園の個体について紹介し、よく観察して見分けてみることを来園者に勧めた。




シンリンオオカミ班
 まず、生態や狩りについて、野生ではエサが取れないこともあるため、東山動物園では週に1回エサの量を減らしていることと関連させて説明した。また、群れ内の順位を確かめる際の行動については、様々な表情やしぐさが描かれたパネルを使って説明した。さらに高順位役と低順位役にわかれて、耳や尾のグッズも使い、それぞれの行動やしぐさの違いを実演した。また家系図を用いて東山動物園の個体について紹介し、実習で観察したオオカミたちの行動を報告するとともに、その行動からそれぞれの順位の推定を発表した。最後に、よく行動を観察して社会性や順位について知ってもらうよう呼びかけた。




2.修了式
 3日間のまとめとして修了式をおこなった。3日間の反省や感想を発表し合ったり、各班のリーダーから写真入りのアルバムを記念品としてプレゼントしたりした。また、寄せ書きを書き合うなどをしているようすから、班内の絆の高まりを感じた。最後に、3日間の全日程を修了したことを証する修了証の贈呈をおこなって、今年度のこどもガイドを締めくくった。こどもたちは、ガイドをやり遂げたことで達成感に満ち溢れた様子だった。






速報レポート1 東山こどもガイド (1日目)
速報レポート2 東山こどもガイド (2日目)
速報レポート3 東山こどもガイド (3日目)

■別年度のレポート
2009年度 東山こどもガイド2009 実施レポート

プログラム検索に戻る