速報レポート1 「クヌギの植樹を通して生物多様性の循環サイクルを学ぶと共に身近な場所にある里山を知る」兵庫県川西市北部黒川地区は気候と土壌に恵まれ、良質のクヌギが育ち、古くは室町時代から茶道にはなくてはならぬ高級炭(池田炭)=菊炭=が今も焼き続けられている。クヌギは萌芽再生と言って伐採後も切り株から新芽が再生するために植林の必要がない。そして、伐採後7~10年で茶道用炭として適当な太さに育つ。従ってクヌキ林は7~10年周期で輪伐され、その伐採後がパッチワーク状にみられるのが本来の里山風景ということで、黒川地区は日本一の里山と言われている。しかし、全国の例にもれず、過疎化・高齢化が進み黒川地区も里山に手が加えられず、里山放置林となっている。 児童にとって最も身近にある自然、里山での生物多様性について1年間をクヌキを通して体験する企画を取り入れ、クヌギを育て、成長の過程を体験することにより、郷土の名産菊炭をはじめ里山の恵みを味わう計画を組んでいる。 (1)里山体験学習 《小学4年生》里山の手入れ(下草刈り)、炭焼き擬似体験(炭焼の説明・窯出し) 牧の台小学校4年生は、3年次に植樹したクヌギが周辺の雑草に埋もれてクヌギの姿が見つけにくい。同じ植物でも成長の速度に違いがあること、他のものにさえぎられて日光が当たらなくなると植物の体の養分を作れなくなり枯れてしまうことを説明し、児童に笹刈り用には剪定バサミと鎌を用意して、下草刈りの実施と炭焼きについて、2月から3月に行なった炭焼きの炭窯見学と併せて窯からの炭だし体験を行なった。 「森の教室」にてオリエンテーション 炭焼窯の内部見学と炭だし (2)里山体験学習 《小学3年生》クヌギを植える、桜の森を探検する 牧の台小学校3年生の「環境体験学習」第1回。まずは、桜の森に出かける前に「地域交流スペース」で『環境体験学習』についてのオリエンテーション。みんなが住んでいる大和と黒川との景色、家の建て方の違いを聞いた後に徒歩にて棚田、栗林を通って桜の森へ向かい、校庭の苗床で2年間育てたクヌギが、黒川「桜の森」へ植樹できるまでに成長しています。桜の森では、会員により事前に穴掘り等下準備がされ、児童2人で1本、保護者も含めて64本を植樹し、植樹したクヌギに全員がバケツリレーで水遣りをした。この「水遣りバケツリレー」は毎回大変な人気である。 「地域交流スペース」でのオリエンテーション 「黒川バス停」から地区内散策 クヌギの植樹地に2人で1本植樹 植樹したクヌギへバケツリレーで水遣り (3)里山体験学習 《小学4年生》里山体験「薪・炭を使った昔の生活体験」(薪づくり、炭焼き) 緑台小学校4年生が桜の森に初めてやってきます。事前学習では自分たちの住んでいるグリーンハイツと黒川地区との違い、また昔の暮らしと今の暮らしとの違い等を学びました。 「みどりルーム」での事前オリエンテーション 羽釜を使っての生活体験 薪割り体験 (4)里山体験学習 《小学1年生・4年生》クヌギ苗の引継ぎ式 牧の台小学校4年生から1年生へクヌギ苗の「引継ぎ式」が行われました。これは昨年の秋に集めた「ドングリ(クヌギ)」を新4年生が3年生の時にポットに植えて育てたものです。校庭に並んだ4年生から1年生に引継ぎのメッセージを述べ、4年生が一人ずつ1年生と「クヌギの苗」を新しい苗床に運びました。1年生はこれから2年間、水遣り・草取りをして育てます。 「クヌギの引継ぎ式」4年生と1年生が対面 4年生と1年生で新苗床へ 菊炭友の会会員が1年生への「育て方」の説明 速報レポート1 「クヌギの植樹を通して生物多様性の循環サイクルを学ぶと共に身近な場所にある里山を知る」 速報レポート2 (5)里山体験学習 《小学3年生》里山の生活体験(椎茸狩り)、植樹したクヌギ周りの下草刈り 実施速報レポート3 (6)里山体験学習 《小学4年生》「桜の森」で里山の恵みを満喫する(オリエンティリング、ヒサカキ伐倒体験) 実施速報レポート4 「クヌギの植樹を通して生物多様性の循環サイクルを学ぶと共に身近な場所にある里山を知る」 プログラム検索に戻る |