速報レポート1 プロジェクトの経緯6年生の社会科での歴史の学習の中で、縄文時代の人々が土を掘り出して自らの手で一から土器を作っていたことなどを知り、子どもたちは「土器」に興味をもった。「本当にその辺の土で土器ができるのか」「粘土で器を作ってみたい」「土器が陶器になるまで、どんな歴史があったか調べたい」という声があがり、信楽粘土で土器を作る体験や、やきものについての調べ学習を行った。それらの体験から、自分の手で自由自在に形が変化する粘土のおもしろさや、形を作ることの難しさを感じたり、やきものの多様さや横浜焼の存在に驚いたりする姿が見られた。総合学習のテーマを決める話し合いでは、「地元の土でやきものができたら面白い」「粘土探しも、形を作ることも、とても難しそうだ。だからこそ、大きな成長と達成感を得られるのではないか」といった議論がなされ、子どもたちは「世界に一つだけの、オリジナルの“大岡焼”を作りたい」という願いをもった。「やきもの」は、縄文時代から続く日本最古の産業である。全国各地に有名な窯元があり、その技術は世界でも高く評価されている。その中でも美濃焼は、和食器の生産量が全国シェアの約90%を占めている。その美濃焼の窯元で問題となっているのが、良質な粘土の枯渇である。子どもたちには、地元の粘土を探して使うことで、地域の自然環境について知るとともに、資源の有限性を肌で感じてほしい。また、その問題に向き合い、日本で初めて陶器のリサイクルシステムを構築されたHさんとの出会いを通して、大都市の消費者となっていく子どもたちに、資源を使う、循環させるということについて考え、実践してほしい。また、横浜にはかつて「横浜焼」が存在し、明治時代の登り窯が南区内に現存している。その中でも国宝である宮川香山の「真葛焼」の作品や、井上良斎のお孫さんである川井さんとの出会いを通して、その技術の素晴らしさやものづくりの奥深さを味わってほしい。そして目の前にある“物”の向こう側にある作り手の努力や思いを大切にするとともに、持続可能な環境を創っていくために、自分にできることを実践しようとする態度を身に付けてほしい。 速報レポート1 プロジェクトの経緯 速報レポート2 三殿台遺跡見学 速報レポート3 粘土を探そう 速報レポート4 粘土を作ろう 速報レポート5 やきものを作ろう プログラム検索に戻る |