速報レポート3 森が、山仕事が、清き流れが、子どもたちを元気にする。・・・桂川・相模川上下流交流会・・・期日:2019年8月17日(土)晴れ
所:山梨県都留市戸沢 共済:NPO法人暮らし・つながる森里川海 桂川・相模川流域協議会 参加者:子ども27、大人24 スタッフ15、講師8人=合計74人 相模川の上流域を桂川と呼びます。山梨と神奈川の県境を越えて「いい川づくり」に取り組んでいます。今年で4年目の上下流交流会。源流域の山梨県で清流の生き物調べと皮むき間伐体験を実施しました。 森がみんなを迎えてくれる 下界は猛暑だが、森の中はひんやりとして心地よい。地面もふかふかで生き物たちもいっぱいいる。でも、森としては未完成だ。地面が見えている。針葉樹の下に広葉樹が生えていない。総勢70名余、清流の生き物調べと皮むき間伐体験の始まりだ。 五感を育む 下流域の水はとろんとして濁っているが、源流域は透き通っている。水温16℃。冷たくて気持ちがいい。陽の光を受け、川面がキラキラと輝いている。「冷たい」「楽しい」という声があちこちから聞こえて来る。清流に入るのは初体験の子がほとんどのよう。足をとられないよう、恐る恐る歩く。プチ冒険の始まりだ。 みんな夢中 一見するとなにもいないようにみえるが、石の裏を探るとカゲロウやカワゲラの仲間が次々に現れる。石の裏に張り付いている。みんな夢中になる。 種類を調べ、数を数える 4班に分かれ、採集した生き物の種類と数を数える。カゲロウやカワゲラなどがたくさん採れた。識別シートと首っ引き。知らない虫ばかりだ。みんな個性的で、なんだか格好いいい。子どもたちの目を魅きつける。怖がる子はだれもいない。 キレイな水に棲む生き物ばかり 班ごとに採れた生き物を集計する。キレイな水にいる生き物ばかりだ。この清流が川を降ると、ゴミが混じり、濁ってしまう。下流の人たちがきれいな水を飲めるようにしなければと伝える。 皮むき間伐体験 「NPO法人森の蘇り」の皆さんの指導で皮むき間伐にチャレンジする。樹皮をはいで枯れさせる。1年後に重量が三分の一になり、搬出作業が軽減される。力のない女性や子どもたちでも間伐に力を貸せる有用な方法だ。同法人は「きらめ樹」と呼び、普及させている。 日本の木を守ることは世界の森林を守ること 紙芝居で、良い木を育てるためには間伐が必要なことや豊かな森が豊かな海を育てること、木々が生い茂っている国が輸入材に頼り、世界の森林を荒廃させていることなどを教えてもらう。 間伐入門 森を守るためには木のことを知る必要がある。スギの葉は葉先がとがっているが、ヒノキは平たく広がっている。木肌もスギは細かいが、ヒノキは粗い。触ってみるとよく分かる。植林地では一般的にはスギ1に対し、ヒノキ2の割合で植える。スギは早く育つ。同じ面積で植える本数が異なる。 法螺貝で山の神様にご挨拶 山の神様に木を切らしてもらうことの許しを得る。「ブアオー」という音が森にこだまする。みんな大興奮。アンコールが来るほどの人気ぶりだ。 木の重さを知る 昨年、皮剥きした木をチェンソーで切る。運搬作業を体験する。三分の一の重さになっているが、子どもたちにとってはやや重そう。でも、みんな楽しそうだ。 500年後の森を想像しながら 地面から1.2mの高さの幹周りを測り、3で割ると、直径が計算できる。木々の間隔を見ながら、太い木を選別する。 木に許しを請う 切る木が決まったら、切らせてもらうことの許しを得る。お酒と塩、水で清める。切られる木は単に死んでしまうのではなく、用材として生き残る。 1年半後に重さが三分の一になる 皮をはぐと、葉で作られた養分が根に行かないため、やがては枯れる。ナイフで縦に切れ目を入れ、横から竹べらで刺し、皮をはぐ。 「レッツきらめき」の掛け声ととも みんなで皮を持ち、掛け声とともに皮をはぐ。タコ足むきと呼んでいる。みずみずしい木肌が露出する。「ワーッツ」という驚きの声が漏れる。 木の肌をなめてみる ほんのり甘い。 豊かな森になるよう、みんなで山の神様に祈る。 森の香りが、山仕事が、冷たい流れが、ちびっ子たちを元気にする。体験を通して自然との触れ合いが深まった。みんな感激している。
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