NO団体名主な企画内容
32 尾鷲市立宮之上小学校(三重県) 「『僕らのあそび場づくり 〜山育・木育・おわせ行く〜』」
"世界遺産、日本農業遺産の山で、「林業」を学び、「あそび場づくり」を行う。活動を通して「自然で遊ぶ力の育成と楽しさの認識」「危機管理能力の醸成」につながるプログラムを実践する。"

速報レポート1

実 施 日 : 6月20日(木)9:20~11:20
活動場所 : 三重県尾鷲市大字南浦八鬼山 八鬼山市有林
参 加 者 : 尾鷲市立宮之上小学校3年生14人、教職員2名
講   師 : 小山ハウス寺子屋(森田)、尾鷲市水産農林課(千種、若林、高村)
サポーター : 尾鷲藪漕隊(内山、林ほか2名)、小川耕太郎∞百合子社(小川・藤井)、
三重大学環境リテラシークラブ(坂本、山本)、尾鷲市政策調整課(芝山)、尾鷲市教育委員会(永井)、三重県農林水産事務所(須田)
【活動内容】全5回スケジュール案

第1回目 : 6月20日(木):ガイダンス、下草刈り作業 他
第2回目 : 7月 4日(木):作業道づくり、木育講習 他
第3回目 : 8月27日(火):三重大学環境リテラシー講座連携 ロープワーク 他
第4回目 : 9月12日(木):自然での危機管理、フィール遊び 他
第5回目 :10月10日(木):フィールド遊び、森の図書館、リラクゼーション 他

【活動全体のねらい】

 今は危険だからという理由で、子どもたちの自然を体験、実感する機会が激減しており、また自然の楽しさ、魅力、遊び方などを教えられる大人も少なくなっている。
 こうした時代に、三重県尾鷲市の豊かな自然環境をいかして、子どもたちが世界遺産、農業遺産の森に入り、自らの遊び場をつくる過程を通して、遊びのなかで楽しみながら、生きる力の向上、自己肯定感、自己概念、達成動機の向上などにつなげ、危機管理能力を身につけるプログラムを構築、実践する。

【この日のねらい】

(1)八鬼山市有林に「僕らの遊び場」をつくるという目的のためには、山の状態や特性を知り、その上で安全な場所を選んで、どのような遊び場をつくるのか、どうすれば楽しい遊び場ができるのかを考えていくという活動の全体像をガイダンスで学ぶ。
(2)山の特性を知るという点で、この山には何の木が多いのか、それはなぜなのかを学び、どういう状態で木が生えている(植林されている)のかを知るという確認を行う。
(3)実際に標高50m~80mあたりの山の中に入っていくにあたり、まずは、山に入るための作業道をつくり、次回以降の動線を確保する。

【活動の様子】

世界遺産八鬼山の入り口に集合。

ガイダンスの様子。当プロジェクトの世話人で、山岳ガイドの森田さんから活動の全体像の確認などを行う。

世界遺産の道を、尾鷲市水産農林課、千種市有林係長の案内で、市有林エリアまで歩いていく。


途中、スギとヒノキの見分け方を学ぶ。木の肌ではなかなか見分けにくいが、葉をみると特徴が分かりやすい。

山でも、水を欲しがるスギが好む場所と、あまり水が必要でないヒノキが好む場所があるなどの説明を受ける。

フィールドでは、何か緊急事態で助けがほしい時でも声が届かなかいこともあるので、ヘルプポーズを学ぶ。


八鬼山登り口から600mほどで市有林エリアに到着。どこから入って、どのように道をつけるかなどを確認。

2班に分かれて、道を作りながら山に入って行く。分かりにくい道を整備しながら、山の中に入って行く。

歩くのに支障が出るような草木や小石などを取り除きながら、道をつくる。


道の際目に倒木などを利用して、境界を作っていく。

境界になる倒木の長さを調節しながら、埋め込んでいく。

土を固めて、境界を埋め込む。


境界の木には、落ちてしまわないように杭を入れて、支えにしていく。

整備が終わってきれいになった作業道。石などの支障になるものがなくなった。

作業道ができれば、そのエリアのヒノキの太さを計測していく。


樹齢により、どのくらい太さが違うのかをデータにまとめていく。

ヒノキの測定は、班ごとに行い、計測者と記録者の役割分担により実施した。

第1日目の作業終了。「楽しかった人?」の問いかけに、 全員「はーい!」 

【振り返り(反省)】

(1)子どもたちからは、活動自体はすごく楽しかった。またやりたい。という感想で、目的である「遊びのなかで楽しみながら」という点は、クリアできたと思うが、話を覚えきれなかったという声もあり、次回以降はどうしていくべきかを、子どもたちに考えさせることが必要。
(2)子どもの数を上回る大人が協力をしてくれて、大変ありがたかった。
 ただ、大人が手を出しすぎないことという、子どもの主体性に任せていく部分の徹底ができていなかったので、次回以降に修正していく。
(3)子どもたちの感想は「楽しかった」というものであったが、もっともっと自然を楽しめるような内容にしないといけない。
(4)声が聞こえにくかったという子どももいたので、次回からは拡声器などを使用して対応する。
(5)大人が肩に力が入りすぎていたように思う。もっと力を抜いて楽しむこと、とことん遊ぶことを心がけていけば良いのではないか。
(6)作業道をきれいにつくることに集中しすぎてしまい、完成度を求めすぎてしまった。
 作業道はケガなく歩ければ良いもので、作業道をつくることが目的ではない。
(7)子どもたちが現場で相談しながら、もっとこうした良いのではないかなどの言葉を引き出せるようにしていきたい。
(8)大人が満足する学習ではなく、子どもが楽しめて心で学べるプログラムを心がけていく。



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