NO | 団体名 | 主な企画内容
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25 |
守山リス研究会(愛知県) |
「野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施」 リスを捕獲し生態を調査。食性、棲息環境、共生関係などをフィールド調査し、リスを通して自然環境の保全を学習する活動。 |
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「野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施」 [10/4]
日 時:
場 所:
参加者:
2008年10月4日(土)9:30〜12:30
東谷山 ほか
幼稚園児2名、小学生11名(低学年7名、高学年4名)、保護者12名
<活動内容>
・東谷山での共生関係事例
・エゴの実とヤマガラの共生
・アカメガシワとアリの共生構造
・リス捕獲による調査活動の紹介
リスをワナカゴから測定袋へ移し体重測定。
保定器に移し、
・オスメス判定
・ケガ確認、首輪確認
・マイクロチップ有無をリーダーで確認
・発信機の装着
を、3匹捕獲されたリスに参加者の前で実施。
クルミの齧り方の年齢による違いなど先に質問をして、皆の意見が直感でも出たあとに回答。
リスのクルミかじり品(食痕)をおみやげにもってかえってもらった。
捕獲して調査する理由(個体数の把握、捕獲回数と地域定着性と行動を確認するなど)、
特に道路拡張にともなうロードキルの防止のために、いつどこを横切るかの調査を来年するためと紹介。
頂上で、10年前からやっている「東谷山にリスは何匹いるか」という質問をして、フェルミ推論の事例を紹介。
「シカゴにいるピアノ調律士は何人いるか、日本全体にある電信棒は何本あるか、」など紹介。
教えられて・覚えて解答するのが勉強でなく、どう考えて回答をだすかというプロセスが大事として
リスの頭数の推定プロセスを紹介した。
感想文はやったことをかいたり、その感想を書くのではないこと。
自分としてどう感じたか、心の動きを描いて、、
(おどろいたこと、かなしかったこと、よろこんだこと、うれしかったこと、つらかったことなど)
大人も含めて今日の感想を提出依頼した。
<レポート>
今回は、気温もぐっと低下したため
リスが貯食行動に入る可能性から複数の捕獲がかなり高い確率で予測された。
給餌グループの子供たちに先行して捕獲状況を確認して連絡をもらうことにし、
デンドロ計測グループの子供は、人数を多くして早く終わらせて捕獲作業に合流するようにしてもらった。
実は、東谷山に向う8:30頃 運転中に携帯がなり
尾張戸神社の中尾さんから連絡が入りました。
なにごとかと思いましたが、
「石段のカゴワナ(#6)にリスが捕まっているので、
だれか悪い人に盗られてしまうかもしれないので急いでいくように」
とのことでした。二つの意味で嬉しいご連絡でした。
新しい参加者には その旨を紹介し
えごの実かじり・共生とアカメガシワのアリとの共生だけを紹介して、
小さな子供やお年寄りが今回はみえたので、ゆっくり登っていった。
1/3ぐらい登ったところで、コドモの大きな声が山林に響いた。
何をいっているか分からなかったが
「つかまっているよ」という合図だと判断し、声の距離から#2の給餌台に急いだ。
「捕獲調査 #2」
この個体はカゴワナの中で暴れたらしく、前にとりつけた赤ドットの首輪がカゴの中に落下していた。
(マイクロチップの確認ができなかったので、赤ドット首輪がないと2回目かどうか分からなかった。危なかった。)
体重を南くんが0調整後、計測。265gとまだ軽く、今年生まれのメスと推定。
8月23日以来2回目の捕獲。比較的簡単に発信機の取り付けができた。
147.004。今後1年は行動調査できる。(北山実施)
作業中に、北西のほうからまた子供達の大きな声が響いてきた。
どうも「#8で捕獲されている」ように聞こえた。
「捕獲調査 #8」
この個体もカゴワナに頭をぶつけて逃げようとした行動を繰り返したらしく、額の毛が抜けていた。
おそらくオスだと思ったが、チェックの結果、やはりオスだった。
過去のホリエモンと同じ額の毛ぬけ。オスメスで逃走本能に差が見られる。
今回は、中沢さん、大脇先生、子供達で、全作業を実施。
マイクロチップ#も確認でき、過去3回(8月11日、10月27日、12月15日)以来9カ月ぶりの捕獲であった。
ということは、このオスは2歳以上となり、先代のオス(ホリエモン)の後釜として残っている個体の可能性がでてきた。
「捕獲調査 #8(継続)」
保定器の格子のすきまから発信機を挿入するが
格子の隙間と保定器の大きさにバラツキがあり、挿入位置が限定されることが発生。
(幅を広げることで修正可能であり大きな問題ではなかったが、時間がすこしとられた。)
クビワの締め付け失敗や格子幅からの取り付けの中で
「起こりえる事態にフィールドでいかに柔軟にすばやく対応することが大事か、
また柔軟に対応できるように準備をしておくことが大事か」説明した。
また、今回から再度始まった発信機の取り付けにあたり
クビワが締結後に飛び出した余分の樹脂バンド先端をラジオペンチで切ろうとしたが、
切る場所が奥側であるため、きりにくいことが判明。今後はニッパに切り替える。
今回は大きめのハサミで簡単に切れたが、短時間におこなう上では
道具の持ち替え・ハサミ探しなどの時間が、秒単位とはいえ ストレス時間が長くなることに即つながるからです。
それが#6での捕獲作業ではっきりとでたからです。
「捕獲調査 #6」
#8での調査終了後、早朝連絡のあった#6にいそいでむかった。
カゴワナ内での捕捉時間は日の出から計算すると4時間ちかくはたっており、先に行くべきだったが
距離と捕獲順番を考慮して最後に実施した。
じつは、これがいろいろな現象を生じていたことが判明し、ぎりぎりの瀬戸際であったことが後から判明した。
今後は要注意で、4時間以上のカゴワナ内での捕捉をさけるような準備と計画が必要だと思われました。
「現象・1」
この個体は脱糞をしていた。これは今までに見られない初めての現象である。
幅1.8〜2mmx長さ2.8〜3mmで、多くが先端が丸く、細くなっていない。
しかも固まっており、過去に見たフンと様子が異なる。(新しいフンは、少し盲フンのような塊にも見えた)
全員に紹介し、十分乾燥させること、でないとカビが生えて形がなくなってしまうことを説明し、希望者に配布。
記録用として保管処理予定。(乾燥後は通常のフン・イメージになった)
「現象・2」
南くんが捕獲作業中、継続して表面温度を計測してくれていたが、
あるときから37.4℃という高い数字を言い始めた。
おそらく皮膚に計測点があたってより体温に近い部分が計測された模様。
それにしても通常の36度+0.5−7より1度近く高い。
ストレスと逃げ出そうとする行動から体温が急激に上昇したと思われ、
これが更に1時間以上つづくと生命に影響する可能性のある瀬戸際だったことが判明したからです。
こういう現象をさけるためにも、短時間計測・取り付けの要領化・手際よい対応が必要であると痛切に思われました。
これで東谷山にメス二匹が棲息していることが判明。
今年生まれのメス147.004が、いつどこへオトナメス147.084に追われるか
あるいはオトナメスを追い出すか、非常にタイミングの良い捕獲となった。
この継続的な調査は、重要なリスの生態を明らかにしてくれる可能性がでてきました。
野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施 実施レポート(1)
野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施 実施レポート(2)
野生のニホンリスの保全・生態調査をする中での子供たちへの環境教育の実施 実施レポート(3)
■別年度のレポート
2021年度 名古屋市に凄息する野生のニホンリス・ムササビ等哺乳類の調査・保全活動をする中での環境教育の実施 実施レポート
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