NO団体名主な企画内容
20 独立行政法人国立青少年教育振興機構 国立立山青少年自然の家(富山県) 「9歳のひとりだち −ひとりで何でもできるもん!!−」
「自我」の芽生えが顕著となる9歳の児童に焦点を絞り、「自立性」を発揮して活動できるプログラムを企画。「ひとりだち」への第一歩となる起点づくりを行えるように、4泊5日で野外炊飯や登山を展開する。

速報レポート(2)

日 時:平成22年8月20日(金)〜24日(火)【4泊5日】
会 場:国立立山青少年自然の家
参加者:小学校3年生 78名
指導者:(1)自然の家職員 8名
    (2)法人登録ボランティア 21名
    (3)研修生(富山県教委6年次研修) 2名
活動内容

【3日目:8月22日(日)】
 自然の家周辺にある(財)立山カルデラ砂防博物館や富山県立山博物館での館内学習や国土交通省常願寺川水辺の楽校での活動をとおして、立山の歴史、文化、環境等についての学習を行うことにより、地域が有している様々な特性についての理解を深めました。

(1)(財)カルデラ砂防博物館・富山県立山博物館学習
 (財)カルデラ砂防博物館の体験、見学、学習をとおして、立山カルデラについての興味関心を深めるための学習を行いました。
 さらに、富山県立山博物館では、教算坊(宿坊)の見学、学習をとおして、立山の歴史、文化、環境について興味関心を深めるための学習を行いました。


立山開山の話を聞いている様子

立山博物館を見学している様子

(2)国土交通省常願寺川水辺の楽校
 プログラムの中で子どもたちが楽しみにしている国土交通省常願寺川水辺の楽校では、上流から下流へ、真夏の太陽を全身に浴びて水面を気持ち良さそうにチューブで川下りを楽しみました。


チューブで川下りを楽しむ様子

水生生物を探している様子

(3)星座観察学習
 立山青少年自然の家のプラネタリューム、天体観察棟に設置してある立山ドーム
 600m/m反射式望遠鏡で星座観察を行い、星空についての興味関心を深めるための学習を行いました。夏の夜空に満点の星空が広がり、子どもたちからは、感嘆の声があちらこちらから聞こえてきました。


プラネタリューム観賞の様子

600m/m反射式望遠鏡での星座観察の様子

【4日目:8月23日(月)】
 自然の家から往復7時間行程の大辻山(標高1,361m)をグループ単位で頂上を目指すことで「協調性」を養い、自力で歩き通すことで「自己実現」を図りました。

(1)大辻山登山
 自然の家を出発して、登山口まで5.4km歩き、白岩川の源流を登って行きました。途中、ゴツゴツとした岩肌や、急流に行く手を阻まれましたが、何処からともなく、「あと少しで頂上だよ」、「ここは滑りやすいから気をつけて」、「がんばって頂上を目指すよ」といった声が上がっていました。その声に勇気づけられ、一人の脱落者もなく、全員無事頂上に立つことができ、頂上では、「バンザーイ」の大合唱が聞かれました。登頂を達成した参加者からは、「がんばってここまで登ってきてよかった」「途中苦しかったけど、仲間の励ましがあって最後まで登れた」、「頂上に来られてうれしい」など、喜びを噛みしめていました。


大辻山登山で白岩川源流の岩を登っている様子

大辻山頂上に立つ様子

(2)キャンプファイヤー・キャンドルサービス・父母からの手紙
 夜には、ファイナルパーティーとしてキャンプファイヤーで各自が思い思い顔にフェイスペイントを施し、歌を唄ったり、ゲームをしたりして、大いに楽しみました。そして、キャンプファイヤーの最後では、1日目に制作したオリジナルロウソク立てに火を灯し、キャンドルの灯りを頼りに、父母からの手紙を読みました。
 父母からの手紙は、何枚にも亘り、便箋には我が子への愛情一杯の文面が綴られていました。家が恋しくなったのか、途中、泣き出す子どもの姿も見られました。


ゲームを楽しんでいる様子

父母からの手紙を読んでいる様子

【5日目:8月24日(火)】
 一人一人楽しかった5日間の思い出を振り返りました。そして、「ひとりだちの認定証」が交付されました。「ひとりだち」の締めくくりとして、自力で自然の家最寄駅の富山地方鉄道千垣駅まで荷物を背負って標高差300m、約5kmを徒歩で退所し、切符を購入して、富山地方鉄道富山駅を目指しました。
 富山地方鉄道富山駅は、5日ぶりに出会う少し大人に近づいた我が子をまちきれずにいる保護者で溢れていました。

(1)振り返り
 楽しかった5日間の思い出を、作文で振り返りました。 

(2)ひとりだちの認定証
 大人へ少し近づいた証明としてひとりだちの認定証が中舎所長から交付されました。


代表者が5日間を振り返っている様子

代表者に認定証が手渡される様子

(3)自然の家から中山尾根ルートを徒歩で退所
 両手に抱えきれないほどの荷物と思い出を抱えた子どもたちは、思い出話に花を咲かせ、はやる気持ちを抑えながら元気よく自然の家を後にしました。
 富山地方鉄道富山駅では、我が子に一刻も早く会いたい保護者で溢れかえっていました。


元気よく歩いて駅を目指す様子

富山地方鉄道富山駅での出迎えの様子

終了後の参加者の感想

・森小屋で本当に眠れるか心配でしたが、みんなで協力して作った一生懸命に作ったので安定感があってぐっすり眠れました。
・往復7時間は、大変辛かったです。皆が励ましてくれたり、皆が居たから最後まで登りきることができたんだと思いました。友達の大切さや協力することの大切さが分かりました
・野外炊飯をして、毎日手早く料理や洗濯しているお母さんはすごいと思いました。この宿泊をして、親は大切だと気づきました。これからできることがあれば親の手伝いをしたいと思いました
・自分たちだけで協力して薪を割ったり、火をつけたり、野菜を切ったり、分担をしながら、ピザやカレーライスを作りました。少し水っぽいカレーライスになったけど皆で楽しく、美味しく食べられました
・私は普段あまり皆と協力することが苦手でしたが、皆で協力してやることの大切さが分かりました
・大人に頼ってばかりだったのが、皆で協力することでいろいろなことが自分でできることが分かりました



速報レポート(1)
速報レポート(2)

■別年度のレポート
2012年度 ミッション10(テン) 実施レポート
2011年度 WA!んぱくキッズの森もりキャンプ 実施レポート

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