NO | 団体名 | 主な企画内容
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31 |
長浜市立塩津小学校(滋賀県) |
「「We Love しおつ」~ふるさと公園の自然体験等を通してふるさと塩津の良さを学ぶ~」 地域を流れる「大川」を始めとした、身近にある豊かな自然環境を舞台に森林学習、水生生物調査、ウォークラリーなどの多彩な自然体験プログラムを実施。 |
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活動レポート2 自然に興味をもつ活動「大川探検(水生生物調査)」
日 時:平成26年5月~8月
場 所:大川(中流・上流)
参加者:3年生児童11人 学校職員2名 講師2名
活動報告
大川は、塩津学区の北、沓掛の上の方から南に縦に流れる大きな川で、琵琶湖にそそいでいます。大川の中流から下流にかけては、ますやこあゆがたくさんとれるので、つり客が大変多いです。
住居の近くにも大川が流れ、身近にたくさんの魚や水生生物を見つけることができます。水生生物で川の水のよごれがわかることを学習し、学校近くの大川中流(塩津中)と、 塩津学区の一番北にある大川上流(沓掛)ではどれくらい水環境が違うのかを調べました。
調査前の予想として、大川上流(沓掛)の方がきれいであるとみんなで考えました。理由は、夏場、学校近くの塩津中にはたくさんのつり客が来てゴミを落としたり草をふんだりしてよごれるからです。だから、上流に行くほどきれいであろうと予想しました。
5月27日の大川探検第1回目は、大川中流(塩津中)で水生生物調査を実施しました。
講師の布施先生に水生生物のことについて詳しく教えていただきました。さらに、川に入るときの約束、水生生物の採取の仕方等も教えてもらいました。この日は天気も良く、思っていた以上に水生生物がたくさん採取できました。
サワガニやカワニナなどは今までに見たことがありますが、初めて見る知らない水生生物がたくさんとれてびっくりしました。
採集した生き物を学校に持ち帰り、バットに入れて観察しました。初めて見るかわった水生生物ばかりなので、まず、仲間分けをしました。
○つめが2本のカワゲラ類
○つめが1本で尾が3本のかげろう類
○イモムシのような形のもの
○貝類
○その他 5種類にわけて調べました。
5月27日(火)
天気:晴れ 気温:26.0℃ 水温:20.0℃ 川幅:5m
水深:10㎝ 流れの速さ:速いほう
採集した生物
トビケラ類(多数) カワニナ(多数) カワゲラ類
ウズムシ(プラナリア) ガガンボ(幼虫) 糸ミミズ(2)
カワヨシノボリのたまご(多数)
大川中流(塩津中)でたくさんとれた生物は、トビケラ類とカワニナです。
カワニナはほたるの幼虫のえさになります。6月になると塩津の大川周辺でたくさんのほたるを見ることができます。
カワゲラ類は、ルーペでよく観察すると、つめが2本ありカワゲラ類だとわかりました。
ウズムシ(別名プラナリア)は、切っても、切っても再生します。しかし、切りすぎると再生する力が弱まってしまうそうです。さらに、くわしく調べてみると、プラナリアは、心臓がなく血液は透明だそうです。子どもたちは、この生物にとても興味を持ちました。
ガガンボは、透明な体の中を動いていてとても不思議な生き物です。 第2回の上流の探検で大きく成長したガガンボを見ることができ驚きました。サワガニもとれました。
汚れている水にすむイトミミズも2ひき見つかりました。でもこのイトミミズは、つり客のえさが流れたものかもしれません。
大きな石を裏返した時にカワヨシノボリのたまごを見つけました。こんなにたくさんのたまごがあるのに、立派に成長できるのは5.6匹だと聞いてたいへん驚きました。カワヨシノボリは体の吸盤を使って川を上っていくそうです。
指標生物で分類してみると、大川中流の水はきれいだということがわかりました。
大川の中流と上流の水環境を比べるために、第2回の大川探検は、大川上流(沓掛)の水生生物を調べました。
大川中流(塩津中)では見られなかったヘビトンボがたくさんいてびっくりしました。ヘビトンボは、水生生物の中でも一番強いそうです。体のつくりは、ムカデのように足がたくさんあるように見えますが、前6本が足で、後ろはかざりで、ほかの水生生物を恐がらすためのものだそうです。
ナベブタムシは、丸い形をしていて分かりやすいです。大川上流(沓掛)で一番多くとれました。このナベブタムシは中流では見られませんでした。サワガニもたくさんいました。はさみが大きい方がきき手だそうです。大川上流(沓掛)でとれたサワガニは右ききでした。湖北は右ききのカニが多いそうです。おもしろいなあと思いました。ナベブタムシもサワガニもきれいな水に住みます。
つめが1本で尾が3本のカゲロウもいました。また、とんぼの幼虫のヤゴもとれました。ニンギョウトビケラは少し青い色をしていました。中流で見たガガンボは小さかったですが、1ヶ月後の探検で、大きく成長したガガンボをたくさん見ることができました。家でよく見るガガンボの幼虫がこんな形をしていることをはじめて知りました。
7月1日(火)
天気:晴れ 気温:26.0℃ 水温:21.0℃ 川幅:4m
水深:15㎝ 流れの速さ:中流より速い
採集した生物
ヘビトンボ(多数) ナベブタムシ(多数) サワガニ(多数)
カゲロウ ヤゴ ニンギョウトビケラ ガガンボ(幼虫)
中流ではたくさん見られたカワニナが、上流では見られなかったことや、上流では、ヘビトンボやナベブタムシ、サワガニがたくさんとれたことなどから、大川上流(沓掛)は、大川中流(塩津中)より「きれいな川」だということになります。
8月8日(金)の長浜市水生生物少年少女調査隊交流会で調査結果を発表しました。
大川探検をして、同じ川でも上流と中流では住んでいる水生生物が違うことがわかりました。上流にはきれいな水に住む生き物が多かったです。
水生生物は、自分たちの住みやすい水環境で暮らしているので、水が汚くなると住みにくくなります。だから、大切な生き物が安心して住めるように身近な水や、自然を守っていかなければならないと感じました。そのために、ごみなどで水を汚さないようにしていきたいと思いました。
これからも豊かな自然を大切にしていきたいです。
活動レポート1 自然に親しむ活動「たてわりフラワー(学校花壇、プランター栽培)」
活動レポート2 自然に興味をもつ活動「大川探検(水生生物調査)」
活動レポート3 自然に親しむ活動「米の栽培体験」
活動レポート4 自然に興味をもつ活動「森林学習(自然の宝物を探そう)」
活動レポート5 自然に親しむ活動「野菜などの栽培体験」
■別年度のレポート
2017年度 『We Love “しおつ”(Part IV)』~自然豊かな塩津学区と「ふるさと公園」を舞台に~ 実施レポート
2016年度 『We Love しおつ』 実施レポート
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