NO | 団体名 | 主な企画内容
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NPO法人 里豊夢(りほうむ)わかさ(福井県) |
「「里山の四季 まるごと体験」」 "身近にある里山の魅力を、自然体験活動を通して発見する。幼児から中学生までの異年齢集団の取り組みで、消滅しかけている自然遊びやモノづくりなどの伝承されてきた「子ども文化」の復活を目指し、生きる力を育む。" |
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速報レポート1 農業体験と巣箱づくり
実施期日 平成30年5月20日(日)
場所 NPO法人里豊夢わかさ活動地 能登野地籍里地里山「のとのの里」
参加者 小学生11名 中学生1名 幼児1名 保護者9名 スタッフ5名
スケジュール
9:00 のとのの里集合
9:20 ピザづくり(1) ピザ生地作りと発酵
9:50 さつま芋の苗植え
11:10 ピザづくり(2) トッピングと石窯で焼く
11:50 鉄板でチャーハンづくり 昼食 フリータイム
13:30 巣箱づくり
14:50 巣箱設置
16:00 解散
活動内容
8時半過ぎになると里豊夢わかさの活動地のとのの里に子どもたちが元気な姿を見せてくれた。いつも見慣れた光景ではあるが、広場に到着すると活動の準備を始める子たちがいる。使用するテーブルなどを水拭きし、消毒する子、参加者の受付けをする子、ガムテープに参加者の名前を書き、配っている子など指示することなく率先して動いている。中には、全く無関心な子もいるが、あえて押し付けはしない。
開会式で、初参加者の紹介、注意事項の説明と体調確認等を行い、活動に入った。
(1) ピザづくり
ピザづくりは、自分の食するものを自分で作る活動であり、子どもたちに最も人気がある活動である。ピザづくりの指導は、大きい子どもたちが行っており、今回、その中心となってくれたのが中学2年生の生徒である。前回は部活と重なり参加できなかったため、今回は早めに活動日と重ならないよう顧問に働きかけ、参加してくれた。お湯の温度、ドライイーストや塩、オリーブオイルの投入なども行っていた。
ピザづくりは、ほぼ任せているが、初参加の子どもや小さい子どもに対しては、“つかず、離れず”の距離を保ち、最後は自分が作ったという満足感を持たせているのが素晴らしい。
ピザ生地作り‥親の手助けはない
塩を入れて回る中学生
焼き上げたピザ
(2) さつま芋の苗植え
ピザ生地の発酵を待つ間にサツマイモの苗植えを行った。畑は、歩いて10分ほどの距離であるが里地の自然に親しみながらの移動である。芋の苗を植える際、山からの吹きおろす風の影響を小さくするために気をつけることを考えさせ、苗植えを行った。活動時、大きい子は自分のことで精一杯ではなく全体を見る余裕を持ち、小さい子には手取り足取りではなく、見守りながら植えていた。
道具の使い方と植え方を学ぶ
200本苗植えに取り組む
「つかず離れず」‥微妙な距離で
(3) 昼食
今回のメインメニューは、チャーハンである(前回活動時の子どもたちのリクエスト)。鉄板でチャーハンづくりは子どもたちの仕事である。芋の苗植えの間に炊いてもらったご飯で、パラパラのチャーハンができた。昼食時間は、楽しく、会話が弾むホッとする和みの時間であった。
交代しながら鉄板でチャーハンづくり
合掌は、5年生の二人で
楽しい会話が聞こえてくる
(4) 巣箱づくりと巣箱の設置
のとのの里が小鳥にとって過ごしやすい環境となることを願って巣箱作りを行った。使用する板は、町内の製材所から不要となった板を譲り受け、そこに巣箱の設計図を書き(4年生以上の子ども)、切断・組み立て活動を行った。初めてのこぎりを手にする子、初めて金槌で釘を打つ子もおり、板の切断や組み立てに時間を要したが、各自、納得できる巣箱に仕上げていた。
板をパーツごとに切り分け
組み立て‥金槌で釘打ち初体験
巣箱に小鳥へのメッセージも記入
(5) 巣箱の設置
完成した巣箱を持って雑木林「冒険の森」に入り、各自がどの木に設置するかを決めた。枝打ち用の段梯子や伸縮梯子などを使って設置していった。高い位置に設置する子どもには安全ベルトを付けて行った。
安全ベルトの装着を装着して
低いところで取り付けの練習
段梯子利用で高い位置に巣箱設置
(6)フリータイム
今年度から、大人の関与がない空間で、より子どもたちのコミュニケーションを高め、里山の自然に無意識に触れる機会を確保するためフリータイムの時間を長くとるようにしている。
初参観の親から、その日のお礼のメールをいただいたが、うれしかったこととしてフリータイム時も母親の傍を離れなかった引っ込み思案の子を6年生の子が誘いに来てくれ、山の中へ連れて行ってくれたと書かれていた。‥‥帰りの車の中で子どもがとても楽しかったと喜んでいたと。
企画した活動中は、個々が活動に熱中しているため、打ち解ける機会となることは期待はできないが、フリータイム時には“みんなで楽しく”が実現されていた。誰かが全体を見て行動してくれていた。これは、里豊夢わかさが掲げているガキ大将の復活に通じところである。
巣箱を取り付けという一仕事終えて子どもたちが興じていたのが木登りである。椿の木であるため、樹皮がツルツルで登るのは容易ではない。初挑戦の子もいたが、何度も積極的に取り組む姿が頼もしい。どこまで登ったかではなく、わずかであろうとも登ったという事実が大切で、その時の笑顔は実に生き生きして爽やかであった。フリータイムは、子どもたちの好奇心を高めるのにも大いに役立っていた。
秘密基地でリラックスタイム
すっかり打ち解け仲間意識の芽生え
木登りに初挑戦‥子どもは遊び名人
速報レポート1 農業体験と巣箱づくり
速報レポート2 林業体験
速報レポート3 竹細工と水遊び
速報レポート4 秘密基地づくり
速報レポート5 秋を楽しむ
■別年度のレポート
2022年度 自然の中で生きる力と笑顔を育む体験活動~里山の自然に触れ、遊びとモノづくりを楽しみ、生きる力を育む~ 実施レポート
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