NO団体名主な企画内容
24 尾鷲市立矢浜小学校(三重県) 「僕らのあそび場づくり ~川育・雨育・おわせ行く~」
尾鷲市の「あそび場づくり」第2弾。水源の矢ノ川と、日本一の降水量を誇る雨をテーマに、川上流で滝あそび、中流で川あそび、下流ではシーカヤックで河口域の調査などを行い、自然で遊ぶ力を身につけながら、身体と心の成長を図る。

速報レポート1

実 施 日 : 令和2年6月23日(火)13:00〜15:00
活動場所 : 三重県尾鷲市矢浜二丁目3番52号 尾鷲市立矢浜小学校体育館
参 加 者 : 尾鷲市立矢浜小学校4年生11人、校長、教頭、担任、教職員1名
講   師 : 小山ハウス寺子屋(森田)
サポーター : 尾鷲藪漕隊(内山、林、木許)、小川耕太郎∞百合子社(小川、藤井)、
三重大学環境リテラシークラブ(坂本、山本)、尾鷲市水産農林課(芝山、千種)
【活動内容】全5回スケジュール案

第1回目:6月23日(火) 午後1時〜3時
     →ガイダンス、ペットボトル雨量計作り、尾鷲の雨について
第2回目:7月14日(火) 午後1時〜3時
     →中流部基本調査、中州調査、川渡り、安全対策
第3回目:8月25日(火) 午後1時〜3時
     →下流部基本調査、河口調査
      =三重大学生物資源学部「自然環境リテラシー講座」タイアップ
第4回目:9月15日(火) 午後1時〜3時
     →中流部川遊び
      =「どん淵」でのわんぱく川ガキ体験
第5回目:10月13日(火) 午後1時〜3時
     →まとめパンフレット作成
     →雨量計での調査結果と、矢ノ川の様子の変化の確認

この日の活動について

場所:尾鷲市立矢浜小学校 体育館
時間:午後1時00分〜午後3時00分(総合的な学習の時間)
     13:00〜 ガイダンス
     13:25〜 探検用の服装を身に着けよう
     13:45〜 尾鷲の雨について
          講師:三重大学生物資源学部 西井和晃 准教授
     14:15〜 ペットボトル雨量計を作ろう
     14:50〜 振り返り

活動レポート

はじめに
 三重県尾鷲市には、全国に誇る素晴らしい自然環境があります。
 大台山系、紀伊山地を背後に控え、前方は黒潮流れる熊野灘という、三方が山、一方が海という立地にたたずむ尾鷲市では、年間4,000mmを超える降水量が、様々な雨の恵みをもたらします。
 2019年の気象統計では、尾鷲市の年間降水量は4,662mmで、全国153か所の観測点で最多となり、10年ぶりの降水量日本一を奪還しました。
 この自然の恵みいっぱいの尾鷲で育つ子どもたちも、今では自然のど真ん中で体験する機会はなくなってしまいました。
 自然の中でのあそびで培われるあらゆる体験は、今こそ、子どもたちの成長に必要なものであることは間違いありません。
 こうした自然立地の強みを生かした、「ふるさと尾鷲」を大好きで、「生きる力」を身につけられる、子どもたちの成長プログラムを構築していきます。

ガイダンス
 トム・ソーヤスクール企画2020「川育・雨育・おわせ行く」プロジェクトの第1回目となるこの日の活動は、ガイダンスの中で、子どもたちに、これから尾鷲の自然の特徴を遊びの中で体感していくために必要な「つなぎ」と「地下足袋」、「手袋」を配布し、なぜそういう服装が大切なのかの説明を行いました。
 着慣れないつなぎや地下足袋の感触に子どもたちは戸惑いや、いつもとは違った感じを受けているようでしたが、この違和感もあっという間に「活動スイッチ」に変わっていき、つなぎを着た瞬間に探検家の顔つきに変わっていくことと思います。
 当プロジェクトの世話人を努める地元のシーカヤックステーション「小山ハウス」の森田渉代表は、子どもたちに、自分たちで考え、自分たちでやることを決めるということや、わからないことは大人に聞けば良いという、「主体性」を促していくような指導・説明を行いながら、取り組みに興味を持たせていきます。
 尾鷲の自然の魅力のひとつである、尾鷲市の水源「矢ノ川」の上流から下流までを探検しながら、尾鷲の川、山、雨などを調べていこうという森田世話人の呼びかけに、子どもたちはワクワク感を隠すことができない様子で、こうした普段なかなか体験できなくなってしまった「自然あそび」をする機会をつくってやることの大切さや、有効性を感じた場面でした。

「尾鷲の雨」についての講習
 今年も三重大学生物資源学部が実施する「自然環境リテラシー学」と連携して、活動を行います。
 三重大学生物資源学部、西井和晃准教授を講師に招き、子どもたちは、「尾鷲の雨」について学びました。
「湿った空気が尾鷲の海の向こう川から流れこみ、尾鷲の山にぶつかるとそのまま上昇し、冷やされたら水蒸気が雲になり、水滴が大きくなると重さで空から落ちてくる。それが尾鷲の雨の仕組みなんだよ。」
 「尾鷲は、海のすぐ向こう側には、高峰山という標高1045mの高い山がすぐそばにあるから、雨がよく降るんだよ。」
 西井先生の説明に、子どもたちは、普段とは違った授業の効果も相まって、誰一人集中力を切らすことなく、最後まで講義を聞き入っていました。

ペットボトル雨量計づくり
 講義のあとは、西井先生の指導のもと、ペットボトルを使った簡易雨量計づくりを行いました。
 2リットルサイズのペットボトルの上部を切り取り、飲み口をボトルの中に突っ込むようにして逆さまに差し込みます。
 ビニールテープで固定し、メモリを側面に貼り付ければ完成です。
 西井先生からは、雨量を測るときは、測りはじめと終わりの時間をしっかり記録して、何月何日の何時から何時までにどれだけ降ったかを記録することが大切だと説明してくれました。
 これから、自分でつくった雨量計を持ち帰り、雨量測定を行い、記録、観察をしていきます。
 この調査も、「尾鷲の雨」を意識して、「自然の様子」に親しみを持ち、自然の中で遊べる子どもたちの育成につなげていきたいと思います。

活動写真

ガイダンス


初めての顔合わせ。コロナ禍での開催にソーシャルディスタンスを意識した会場設定を行う。

子どもたちに配布される「つなぎ」、「地下足袋」、「手袋」。これから子どもたちの探検の始まりです。

つなぎを着るのはもちろんはじめて。なかなかうまく着られず、サポートしてもらいます。


地下足袋をはくにも一苦労。この地下足袋もつなぎも、自分で簡単に着られるようになることでしょう。

世話人の森田さんは、子どもたちの主体性を促すお話を、子どもたちの目線でしていきます。

「なぜつなぎ?」。寝っ転がって汚れても良いんだよ。外傷を防ぐにも良いね。子どもたちとそんな話をしています。


背中には、昨年度の子どもたちが書いた「僕らのあそび場づくり」の文字。今年もその思いは引き継がれます。

「尾鷲の雨」についての講習


講師は、三重大学生物資源学部の西村和晃准教授。気象学専攻で、尾鷲の雨についてお話いただきました。

全国の雨の様子なども教えていただきました。雨が多いところは、山の上など標高の高いところが多いです。

暖かい黒潮と、町のすぐ後ろに高い山がある尾鷲は、雨が降りやすい地形であり、雨にも強いまちなんだよ。


子どもたちは、集中して講義を聞いています。子どもたちの意識が尾鷲の自然にどんどん近づいています。

ペットボトル雨量計づくり


先生の指導のもと、自分たちで家で測れるペットボトル雨量計をつくります。

ペットボトルの飲み口を切り離しています。カッターナイフも全員うまく扱っています。


正確に測量するために、目盛りは、ペットボトルの底が突起しているので、0mmを突起の上に合わせて貼って、実際に測量する時は、あらかじめ0mmまで水を張っておくようにします。





今回トム・ソーヤスクール企画に挑戦する尾鷲市立矢浜小学校4年生の仲間たち。
次回までに、みんなで相談して自分たちの探検隊の名前を考えておくことになりました。
これからどんな探検が待っていて、どんな成長が見られるでしょうか。みんなで考えながら取り組んでいきます。
 ※大人たちは、担任が川口先生なので、「川口探検隊」になればいいなぁと勝手に思っています(^^♪

振り返り(反省)

  • 子どもたちのワクワクした様子は見ていても大変ほほえましくうれしい。逆に、こうしたワクワクできるような「学び」の機会をもっともっと与えてやるのが我々大人の役割だと感じた。
  • 教室での授業はどうしても受け身になりがちで、「主体性」を学ぶには課外活動は効果的。さらに、尾鷲市には、世界遺産・熊野古道や日本農業遺産の山、清流矢ノ川、黒潮が流れる熊野灘、日本一の雨など、学ぶ要素は全国どこにも負けない。うまく仕組みづくりを行い、子どもたちのためのプログラムを作っていきたい。
  • 今年も多くの組織が協力していただき、サポーターもたくさん参加してくれてありがたい。こうした支えの中で子どもたちの成長プログラムを実施できることに感謝する。
  • これから子どもたちが自分たちで相談しながら、何をしたいか具体的に落とし込む内容もつくっていきたい。
  • コロナ禍のもとでの開催で、ソーシャルディスタンスや、マスク着用など、子どもたちとの実際の距離があることで、微妙な反応や、伝えることのニュアンスの部分などの難しさを感じた。
  • 今日は恐る恐る着たつなぎも、次回からは、自分のものとして当たり前のように着ることができるようになると思う。また、活動の最後には、今は着ることができるつなぎも、体が大きくなり着られなくなる子どもも出てくると思う。今年の子どもたちが、心も体もどのくらい成長するか、今から楽しみである。



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