NO | 団体名 | 主な企画内容
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41 |
広島干潟生物研究会(広島県) |
「瀬戸内海の干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。」 広島市及び江田島市で干潟観察会を開催。そこに棲む生き物たちを観察し、触り、豊かな自然と生物の営みを体感してもらう。体験から自然に対する興味を深め、研究に発展させる子の育成を目指す。 |
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速報レポート2
実施日 2020年7月18日(日)19:00~21:00
場所 江田島市津久茂 荒代海岸
参加者 未就学児14名、小学生37名、中学生7名、成人57名、合計115名
うち、指導員1名、受付等のスタッ6名。
主な目当て
①ウミホタルの採集・観察、②アカテガニの放仔の観察、③夜の海岸生物の観察
内容
① ウミホタルの採集・観察
各自が作ったウミホタルトラップにそれぞれが期待を込めて持ち寄ったエサを入れ、夜の海に投げ入れました。40分後に引き上げると、捕れた個体数の多少はありますが、ほぼどのトラップにもウミホタルがかかっていました。中にはビンの向こうが全く見えなくなるくらいとれたトラップもありました。ビンの中では発光の様子が見にくいため、中身をいっきに海面に放ります。そうすると、水面に衝突したウミホタルが一斉に光を放ち、まさに天の川の100倍?くらいの感動的なシーンが見られました。「キャー」「オオー」「すごーい」などの悲鳴ともつかない歓声がそこかしこで聞かれました。
② アカテガニの放仔の観察
この日を観察会に設定したのは、アカテガニの放仔がちょうど7月の大潮の夜の満潮時に行われるからです。潮位は翌日の方が高かったのですが、観察時間帯の中で満潮を迎えるのは、ちょうどこの日だったのです。険しい崖にしがみつきながら、じわりじわりと波打ち際に近づくアカテガニが観察できました。その数およそ20個体以上。みんなそれぞれお腹に卵をかかえているはずです。あいにく放仔の瞬間は見られませんでしたが、いつのまにか集まってきたカニたちをみんな神妙な眼差しで見ていました。
③ 夜の海岸生物の観察
広島市内の子どもたちは、昼間の海辺は何度も経験していますが、夜間海辺に出る機会はほとんどありません。実は夏の夜の浜辺では、いろいろな生き物たちの活動が盛んにおこなわれていて、昼間とはまったく異なった様相です。
この自然度が高く、海浜植物の多い自然海岸では、夜行性のスナガニがまず目につきました。また、昼間には砂の中にもぐってるハマダンゴムシも打ち上げゴミをかじっている様子が観察できました。学校や公園でみかけるオカダンゴムシの2倍ほどもあるハマダンゴムシは驚きで、色とりどりでかわいらしいのであっという間に子どもたちの人気の的になりました。ヒゲナガハマトビムシ、ヒメハマトビムシが打ち上げゴミを動かすとピョンピョンと飛び立ちます。また、ハサミムシや、希少種のヒョウタンゴミムシも何匹も見つかりました。参加者は、夜の浜辺は生き物だらけの世界であることを感じてくれました。
なお、集合が早かった小学生たちには、財団から提供いただいたチキンラーメンを配りました。また、発光が化学反応で起こることを実感してもらうために、ケミホタルを小・中学生全員に配りました。
確認できた生物
動物:
アカテガニ、クロベンケイガニ、カクベンケイガニ、ヒメハマトビムシ、ヒゲナガハマトビムシ、ハサミムシの一種、ハネカクシの一種、ヒョウタンゴミムシ、ミイデラゴミムシ、コメツキムシの幼虫
植物:
ハマダイコン、ツワブキ、コウボウシバ、ハマゴウ、ハマボッス、ハマヒルガオ
開会の場面:感染予防の観点から、間隔を空けて集合しました。
薄暗くなった桟橋の周囲に、自作のトラップを設置しました。エサも自分で工夫して持ってきました。
真っ暗な夜の浜辺の散策 たくさんの生き物たちが浜の表面に現れていました。
アカテガニが水辺に下りてきていました。放仔の直前です。
捕獲したウミホタルを一気に海面に放流した瞬間青白く光り、大歓声が上がりました。
帰りはフェリーをチャーターしました。心地よい疲れと興奮とが入り混じった車中でした。
速報レポート1 第3回干潟観察会の記録(速報)
速報レポート2
速報レポート3 第6回干潟観察会の記録(速報)
■別年度のレポート
2022年度 広島デルタの干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート
2021年度 広島デルタの千潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート
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