NO | 団体名 | 主な企画内容
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広島干潟生物研究会(広島県) |
「瀬戸内海の干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。」 広島市及び江田島市で干潟観察会を開催。そこに棲む生き物たちを観察し、触り、豊かな自然と生物の営みを体感してもらう。体験から自然に対する興味を深め、研究に発展させる子の育成を目指す。 |
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速報レポート3 第6回干潟観察会の記録(速報)
実施日 2020年9月20日(日)16:00~17:30
場所 広島市京橋川 神田橋南詰め下流のアシ原
参加者 小学生22名、未就学児11名、中学生3名、成人24名、合計60名
うち、指導員1名、指導補助3名、受付等のスタッフ2名。
主な目当て
広島デルタでもっとも昔の面影を残すポイントで、都心では珍しい広大な泥干潟とアシ原が発達しています。この自然度の高い場所でここに生息する生き物を探します。
内容
河川の蛇行の内側であり、しかも岸辺が宅地や道路でなく公園となっているため、強固な護岸工事が見送られてきたポイントです。ですから、泥がたまって自然護岸となっており、そこにアシ原が発達しています。公園から干潟に下りるステップも、コンクリートの階段ではなく、土の坂道です。大人たちは木の根に足をかけ、子どもたちは大人に手を取ってもらい、緊張して干潟に降り立ちました。
目を凝らして土の表面を見渡すと、チゴガニのハサミ振りダンスです。この時期になると、オスの胸に青く輝いていた婚姻色は褪せていて派手さはありませんし、ハサミ振りも真夏のころほどは盛んではありません。こんなところにも季節の移ろいが感じられました。
子どもたちは待ちきれずスコップで穴を掘り始めます。アシハラガニ、クロベンケイガニが次々と見つかります。「おった、おった。」「このカニ、でかっ。」「キャー、はさまれた。」カニの研究で全国的な賞を受賞した中学生3名が、解説に加わり、「これはアカテガニです。小さい時は必ずしもハサミが赤いとは限りません。背中にニコちゃんマークがあるのが特徴です。」などと保護者や子どもたちに話しかけます。
しばらくして泥干潟を後にしてアシ原の方に向かいます。刈り取られたアシが無造作に倒されているところをめくると、無数のアカテガニ、クロベンケイガニがカサコソと逃げ回ります。子どもたちは我先にと飛びつき、軍手をはめた手でつかみます。はさみの先にマニュキアを塗ったようなユビアカベンケイガニも見つかりました。
その後、広島市内で2か所しかないヒトハリザトウムシの集団営巣場所へと案内しました。懐中電灯で照らされた奥には、絶滅が危惧されているこの虫が、何百匹も集まってねぐらを作っていました。観察を終えた人から順に、その横の崖を手足を使ってはい上がり、公園を横切って集合場所へと集まり、観察会を無事終えました。
いろいろな珍しい生き物に触れることができ、またワイルドな探検の要素もあり、充実した数時間を過ごすことができました。崩れたり、すき間だらけだったり、大木の大きな根がむき出しになっていたりする川岸は、ちょっと近づきたくない雰囲気ですが、豊かな生きものたちのすみかを提供していることを感じていただけたと思います。
確認できた生物
動物;チゴガニ、アリアケモドキ、アシハラガニ、ケフサイソガニ、アカテガニ、ユビアカベンケイガニ、クロベンケイガニ
植物;アシ
開会式での会長の挨拶。
カニを研究中の中学生が生き物の解説に加わりました。
指導員に質問する参加者。
中学生がカニ取りをアシスト。
背丈を越えるアシ原に突入して探検ムードがアップする。
絶滅が心配されるヒトハリザトウムシの集団。
速報レポート1 第3回干潟観察会の記録(速報)
速報レポート2
速報レポート3 第6回干潟観察会の記録(速報)
■別年度のレポート
2022年度 広島デルタの干潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート
2021年度 広島デルタの千潟に出かけ、生き物たちを見て、触って、研究しよう。 実施レポート
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