NO団体名主な企画内容
44 (株)今治.夢スポーツ しまなみ野外学校(愛媛県) 「~シーカヤックで瀬戸内海の海を渡り無人島を目指す~ 第4回『島の冒険キャンプ8泊9日』」
最小限の道具で暮らす技と暮らしを学んだら、シーカヤックに詰めるだけの荷物を積み込んで仲間と共に無人島を目指す。“冒険する・チャレンジする・体験する”を通じて、当たり前の豊かさの根っこを探すプログラム。

速報レポート1 島の冒険キャンプ8泊9日(1)

日程:8/1〜9
参加総数:15名
     小4:7名 小5:3名 小6:3名 中1:2名
     今治:10名/西条:1名/松山:1名/愛知:1名/兵庫:1名/埼玉:1名
     男子:8名/女子:7名
     ボランチィアスタッフ1名(今治北高1年女子)
日程

8/1 13:30〜アースランドにて開会式
  ・アースランド森っこ広場にてキャンプ

《1日目》
それぞれの思いを胸に、しまなみアースランドに15名の子どもたちが無事に集まりました。
町の暮らしが、まだまだ身体に染み付いて居るので、海に出る前に、まずは海の始まりの森中で、暮らしのイロハを学びます。なぜならば一度、島に渡れば手に持てる程の道具しかない訳で、食べる物と言えば、背負って来た物しか無いからです。
とは言え、いきなり、そんなモードになる訳では無いので、ゆっくりと仲間たちの気持ちを解り合って、大切な事は何なのか、感じあってくれたらと思います。
今は、まだ見ぬ瀬戸内の海の話しを、学んでいます。
その後は、いよいよ自分たちでご飯を炊くわけですが、無事に今夜のご飯にありつけるかなと…少し心配。












《2日目》
ご飯が炊けない…。
どこに行っても1人でご飯を食べれるように、1人1人で昼飯を作る。
普段一体自分が、どれぐらいの量のお米を食べるのか、ましてや、火加減や、水の量など知る事ないのだけれど、明日から迎える島暮らしでは、ご飯を作り過ぎて残す事は出来ないので、自分にとってのちょうどを知らなくてはいけない。
自分を知る時間
自らの食べる分量を自分で決め、火をおこしてご飯を炊く。マッチは1人10本。
遠慮して少しのお米にする子、2合食べるとメステンに詰めれるだけ米を入れる子、様子を見る子…。
薪の選び方に、組み方、マッチの使い方に、火の着け方。
お米を水に浸している間に、ご飯の炊き上がりのイメージも合わせて手順を学ぶ。楽勝ムードをかまし出してる子も、いよいよマッチを受け取ると、今日の昼食が食べれるか、食べれないかの真剣勝負か始まる。
止め処なく流れる…涙
釜戸を作り火を入れる子どもたち。
慎重に柴を組める子、考えずに、とにかく火をはらう子、何となく柴を入れ、何となくマッチをする子、イメージを作って、マッチを柴に添える子。。。
スタートは一緒でもみるみる結果が現れる。
マッチが1本減り、2本減り、3本減り…と。
さんざん、がってんに、ご飯を炊くには準備が全てだと言われたのに、マッチだけがモノの見事に減って行く。
モノの5分もせずに、全てのマッチを使い果たす。。。
煙が立ち上がり、安定した炎に包まれた隣りの釜戸を横目に、マッチが最後の1本になって我にかえる…もう、マッチが1本しか残っていない。
ただただ、最後の1本のマッチを前に、自分の置かれた状況に我にかえり、がってんに言われた事を思い出す。「ご飯が炊けない子は昼飯は無いものと思え」
1本のマッチに託す思い
マッチが無くなったら、貰えればいいなどと言う考えは、がってんには通用しないわけで、それでも今置かれた現実を何とかしたい気持ちが、小さな心の中で葛藤してる。「もうマッチが1本しか有りません」惨めに冴え感じているのだろう。ゆうゆうと沸騰まで持ち込んでいる隣りの釜戸が、羨ましいと思っているのかも知れない。
それでも、最後の1本のマッチをする勇気が出ないわけで。。。
すがる眼差しで、何とかして欲しいと言うのだけれど、がってんはつけ離す。「何が悪いのか感じろ。そしてそれでいいと思ったらマッチを自分ですれ」
9本のマッチをする時間より、最後の1本のマッチをする時間の方が長くなる…日も高く昇り、汗が噴き出す。
全てを失う…そして
釜戸を組んでから1時間。
マッチを使い切り、途方に暮れる7人…。一から、何が悪かったのか、如何すべきだったのかを振り返る時間となる。
次第にマッチ1本で炊けた子が、マッチの返却へとやって来る。
彼から、マッチを使い切った子へ残りのマッチをあげて欲しいと。。。
返却された45本のマッチから、再チャレンジのチャンスがやって来る。
「いいかぃ、有り難いチャンスがやってきた。仲間のアドバイスにしっかり耳を傾け、もう一度挑戦しよう」
こぼれ落ちる涙を拭いてカマドに向き合う子どもたち。ススで汚れ、涙でくしゃくしゃにってる横顔に、おぢちゃんは心の中で、がんばれとしか言えないんだよ。生きるのは君だ、やり切るか、やり切らないかも、全て君次第なんだよ。。。
長く向き合ったのは、きっと釜戸じゃないだろうね、今までの君とこれからの君に、小さな背中が今、必死に向き合っている。
追伸:無事に仲間から分けてもらった45本のマッチを使って、釜戸を作り始めて3時間後、みんなご飯にありつけました。明日は、いよいよ島へ渡ります。



















速報レポート1 島の冒険キャンプ8泊9日(1)
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速報レポート5 島の冒険キャンプ8泊9日(5)

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