NO団体名主な企画内容
40 NPO法人 自然回復を試みる会・ビオトープ孟子(もうこ)(和歌山県) 「孟子不動谷ユネスコ未来遺産運動」
耕作放棄が進む地域の休耕田を借用し、稲作水系の自然再生活動を実施。そこを拠点に、小学生は自分で決めたテーマに沿った観察活動に取り組み、中学生理科クラブはトンボ調査などを行う。大学院生など若い研究者が調査研究を行うフィールドで、子どもたちが自然環境について自主的に学ぶよう寄り添いながら活動する。

速報レポート3 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」6月定例会

活動日: 2024年6月22日(土)
活動場所: 和歌山県海南市孟子不動谷
参加人数: 小中学生 7人 / 大人 5人 / 指導者 5人 / 合計 17人

<活動内容>
孟子不動谷里山公園で自然観察

 6月定例会は、2024年6月22日(土)10:00より開催しました。今季は梅雨入りが遅く、晴天の中実施できました。




 荒糸川では、ハグロトンボが羽化を始めました。4枚の翅が黒色の、美しいカワトンボの仲間です。飛び方もヒラヒラとして他のトンボと違って優雅なので、子どもたちは大喜びで追いかけていました。それまで荒糸川で見られた透明の翅をしたアサヒナカワトンボは個体数が一気に少なくなっていました。



 毎回参加して手伝ってくれている近畿大学生物理工学部2回生の熊谷草太君が、シマヘビを見つけて捕まえてくれました。両生爬虫類を調べている子は勿論大喜びですが、その他の子どもたちも女の子を含め蛇を怖がる子は一人もいません。これは「もうこさとやまクラブ」に登録している子どもたちに課したひとつの「ミッション」なのです。
 蛇は姿かたちが「気持ち悪い」ということで嫌われがちであることに加えて、強い毒を持つ種(ニホンマムシ、ヤマカガシ)がいることで全てをひっくるめて「危険動物」とみなされてしまいがちなのですが、それは大きな間違いです。ヘビの仲間はカエル、オタマジャクシ、メダカ、鳥のヒナなど、種類によってめいめい違う小動物を捕食してくらしています。また、サシバ、ハチクマなどのタカ類やアオサギなど肉食の大型の鳥類にとってかけがえのない食料なのです。それにヘビの仲間はヤマカガシ、ニホンマムシも含めてみな臆病でおとなしく、昼間里山を歩いていても、なかなか出会うことの難しい動物なのです。
 中間捕食者として里山の生態系を支え、基本的にはおとなしく臆病な動物であるヘビ類をむやみに怖がることなく大切に観察することは、里山の自然観察の必須の姿勢でもあるのです。
 本日参加者全員が、シマヘビに触れたことで、彼らはみな里山の自然観察にしっかり「入門」を果たせたことになるのです。

<子どもたちの感想>
 「シマヘビ。最初ちょっと気持ち悪かったけど、勇気を出して触ってみたらかわいかった。」



速報レポート1 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」4月定例会
速報レポート2 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」5月定例会
速報レポート3 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」6月定例会
速報レポート4 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」7月定例会
速報レポート5 未来遺産運動「もうこさとやまクラブ」8月定例会

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