ふるさと再発見　〜「海と山　大好き　向島」プログラム２００９〜　速報レポート３

プログラム(2)〈６年生〉
　ふるさと再発見〜高見っ子版ロビンソンクルーソー〜　
『江府島探険当日・いかだ解体　編』

７月７日（火）
　江府島探険当日の朝，心を弾ませて全員が揃いました。天気が心配でしたが，素晴らしいお天気になりました。
　最初に，出発式をしました。児童代表の挨拶，校長先生，向島漁協の組合長さんに激励の挨拶をしていただきました。
　いよいよ出発です。たくさんの保護者のみなさん，幼稚園や１年生のみんなが送り出してくれました。なかなか思うように進みませんでしたが，陸から幼稚園や１年生のみんなが「がんばれ！」と応援をしてくれ，元気を出して漕ぐことができました。
　しかし，この日は向かい風が吹いていたり流れが逆だったりしてなかなか前に進みませんでした。帆をはずして風の抵抗を受けないようにしたり，体を低くして漕いだりして工夫しました。結局，約８００ｍ先にある江府島に到着するまでに最初の班が３５分，最後の班が１時間１５分かかりました。前に見えているのになかなか近づかないという状況で，精神的にも体力的にも消耗した様子が見られる児童もいるようでした。到着すると別人のように元気になり，同じグループのメンバーと到着した喜びを味わっていました。
　江府島に到着してすぐに，みんなでテント張りや荷物運びをしました。そして，いよいよ自分のテーマを解決する時間です。火おこし，かまど作り，魚釣り，料理，生物調査に分かれ，意欲的にがんばっていました。
　火おこしグループは，風向きを考えてかまどを作り，火おこしを始めました。火打ち石やマイギリ式の火おこし機を使って火をおこしました。しかし，煙は出るものの自分たちだけでは大きな火にすることはできませんでした。アウトドアの先生は火をおこすことができるのです。自分たちとの違いを考えました。
　火がついたら，火を大きくすることは練習でもできていましたので，他のかまどにも火を広げていきました。そして炊飯，カレー，サラダと分担していましたので，それぞれが自分の役割を果たして，上手にご飯を作ることができました。
　魚釣り，魚捕り，魚をさばくことをテーマにしていたみんなもがんばりました。釣りでは，あまりたくさんは釣れませんでしたが，小さいフグやコチが釣れました。地域の方からいただいたヒラメやベラを使って刺身や焼き魚をしました。魚のおろし方を教えていただいたり，焼き魚にするために竹串の刺し方を教えていただいたりしました。
　島を１周して生き物調査をするグループもありました。しかし，調査をした時間は潮があまり引いておらず１周することが大変でした。険しい道でしたが，がんばって調査しました。
　自分のテーマについての活動が終わり，楽しみにしていた昼食です。カレー，サラダ，漬け物，焼き魚，刺身，トウモロコシなどをみんなで食べました。竹筒で作ったご飯は，ちょうどいい具合に炊けていました。カレーも２年生にもらったナスやピーマンを使い，おいしい夏野菜カレーになりました。準備した料理すべてがおいしく，みんなパクパク食べていました。
　昼食後はスイカ割りです。みんなで育てたスイカはこの日には間に合いませんでした。しかし，向島漁協の組合長さんが大きなスイカを２つ，地域の方から１つくださいました。それを使ってスイカ割りをしました。みんなで声をかけていき，おしいところでたたけなかったり，たたいてもなかなか割れなかったりと大笑いしながらのスイカ割りでした。いただいたスイカはとてもおいしくて，何個も食べている姿が見られました。
　スイカ割りの後は海水浴をしました。ライフジャケットを着たまま泳ぎました。遊んだり，海の生き物を観察したりして，楽しい時間を過ごしました。
　楽しい時間はあっという間に過ぎ，いよいよ帰る時間となりました。帰りは追い風が吹き，どの班も行きよりは早く帰ることができました。みんな疲れた様子はありましたが，到着地点の桟橋のところに保護者のみなさんがたくさん来てくださったことで元気が出て，最後まで漕ぎきりました。

７月１３日（月）
　向島漁協のみなさんにご協力いただき，江府島探険で大活躍したいかだの解体をしました。初めての体験，仲間との協力など，たくさんの思い出を胸に，ひとつひとついかだの部品を外していきました。子どもたちは力を込めて釘を抜いていきながら，いかだ作りでのエピソードや江府島での体験談をしていました。

　楽しいこと，失敗したことなどいろいろありましたが，すべてが心に残る思い出となりました。たくさんの方々のご支援があったことで，この学習をすることができました。この感謝の気持ちは，学習を深めたり，地域に貢献したりすることで返していきたいと思います。

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