NO団体名主な企画内容
39 池田市公益活動推進協議会(大阪府) 「まちの遊学舎 里山・あそび隊」
地域の子どもたちを育みたい」との想いから、長い間地道に活動してきた複数の地元団体が枠を越えて一丸になり、地元の自然での遊び方を伝授する。里山での体験や地元伝統のお祭り継承など、地域が子どもを育てる企画。

第2回活動報告

実施日:6月26日(土)9時30分~14時
会 場:五月山 緑のセンター
参加者:中学生  1名  小学生 47名  
   :保護者 10名 幼 児  6名 
   :指導者11名
   :池田市公益活動促進協議会スタッフ 2名
第2回活動テーマ 「虫を見つけよう」

 五月山で虫探し。葉っぱの上、草むら、枯れ木や土の中…。どんな場所にどんな 虫がいるのか。虫を捕まえ、自分で図鑑を調べ記録します。
 また、日本で初めて織物が伝えられた地として、池田市の市章にもなっている織姫伝承に触れたあと、五月山に侵入してはびこる竹林の伐採竹を有効利用して、七夕の笹飾りと水鉄砲作りに挑戦します。
 豊かな自然の生態系を観察すると同時に、自分たちの住む町池田を知り、季節ごとの五月山の楽しみを体験します。
  

内 容

①活動内容 説明(9時30分~9時45分)
②五月山で虫探し(9時45分~10時30分) グループ行動
 *虫についてのお話
 *各グループリーダーをもとに自由に移動して虫を見つける。
③虫の名前調べ(10時30分~11時)
 *図鑑で、虫の名前や虫の生活する環境などを調べて記録する。
 (記録用紙は別紙のとおり)
④各グループの発表(11時~11時30分)
⑤昼食 緑のセンターでお弁当(11時30分~12時15分)
⑥七夕のササ飾り作り(12時15分~13時)
 *各グループで1本ずつ七夕用のササを飾り、緑のセンター横の「さつき橋」に並べて立てます。
⑦水鉄砲作り(13時~13時45分)
 *東山町の竹林で間伐した竹を利用し、水鉄砲を作る。
⑧今日の記録(13時45分~14時)
 *今日の活動を振り返り、記録をノートに書く。

詳 細

 手に手に、捕虫網や昆虫ケースをもって集まるあそび隊。朝から気合い十分です。
 まずは、「虫」と「昆虫」の違いについてお話を聞いたあと、昆虫クイズをしたり、捕獲して危険な「虫」の説明をうけて、早速五月山に出発。
 各グループ、先月作ったグループの旗を先頭に、『かつての虫取り名人』リーダーのとっておきのスポットに移動して、虫とりをしました。









 葉っぱの下、ダンゴムシがもそもそ出てきました。木の葉の上を、かさかさとニホントカゲが歩きます。そして、草花のうえをアオスジアゲハが舞います。
 この日、みんながみつけた「虫」は60以上。里山あそび隊全員が1匹ずつ「虫」を見つけた計算になります。たくさん見つけましたね。
 見つけた「虫」を図鑑で名前を調べようと帰って来たあそび隊は、どの顔もどの顔も自慢げに輝いています。さっそく、名前をしらべて、各グループ自慢の「虫」を発表。
 そのあと自由に各グループをまわって、見つけた「虫」をみせてもらいました。
 今年は,春の訪れがいつもよりゆっくりで、植物の生長も遅かったせいか、まだ生まれたばかりのカマキリのあかちゃんや、幼虫も多く見られました。
 なかには、捕まえた昆虫が、せまい飼育ケースの中で他の昆虫を食べてしまうのを目撃した人もいました。
 保護者の方は、気味悪がっておられましたが、自然度満点の里山でしか逢うことのできないオオゴキブリや、シオカラトンボ、ウスバカミキリには、「かっこいい!」と声があがりました。
 シャーレに取り出した蝶の鱗粉や触覚、毛虫の毛など、顕微鏡をつかって細かなところも観察してみました。なんだかいつも見ている世界とはまるで違って見えます。
 お店で買って来たカブトムシやクワガタをながめることはあっても、こんな風に名前も知らなかった昆虫をじっくり観察したり、図鑑で調べたり、その昆虫を自分で捕まえたことを自慢に感じた経験なんて、いままで無かった人の方が多かったみたい…。
 十分に観察したら、山へと帰しに行きました。
 こんなに身近な場所にたくさんの虫がいること、それぞれ木・草・枯れ葉・川といった環境に深く関わって生きていること、「食う-食われる」の関係にあることを実感できました。





 7月7日は、七夕まつり。織り姫と彦星のお話はとても有名ですが、実は池田市には、大陸からアヤハトリ、クレハトリの2人の織り姫がこの地に渡り、織物や染色の技術を日本に伝えた場所として、古くから織姫伝承が残っています。
 織り姫が祀られている神社やゆかりの場所が市内各所に点在し、また地名にも数多く名が残っているほか、池田の市章は、織り姫たちが糸を染めるために水をくんだ井戸「染殿井」と、織物に使った糸巻きを表していて、機織り技術伝来の地、池田を象徴しています。里山あそび隊のなかにも、呉羽(クレハ)という織り姫の名前のついた小学校から来てくれている人がいます。
 池田に伝わる織姫伝承と「たなばた」のお話をきいたあと、思い思いに短冊に願い事をかいて笹に飾りました。思いのほか、みんな真剣な表情。短冊をつるした笹は、五月山に源流がある杉ヶ谷川にかけられた最初の橋「さつき橋」の両側にとりつけました。願いがかなうといいね。





 さて、みんなの大好きな竹のクラフト!
 手を入れずに竹林を放置しておくと、周りの雑木林に竹が侵入してはびこり、他の木や草花が育たなくなるため、竹の間引き伐採をしています。梅雨の合間、この日のために、里山保全のボランティアグループが用意してくれた伐採竹を有効利用して、水鉄砲を作りました。
 あそび隊も3年目になって、のこぎりを上手に使えるようになった人は、自分で水鉄砲に使う竹筒を切っていました。
 遠くに水が飛ぶように、なんども押し棒を調節して仕上がった、自分だけの水鉄砲。
 今年最高の暑さを記録しましたが、水しぶきに少しは涼を感じられたようです。





 一日いろいろなことにチャレンジしました。今日の記録をしっかりと書き留め、みんな宝物の水鉄砲を大事にもって帰路につきました。



第1回活動報告
第2回活動報告
速報レポート3「郷土のまつりを盛り上げよう」
速報レポート4 「水のなかの生き物をつかまえよう」

■別年度のレポート
2012年度 第4回 まちの遊学舎 里山・あそび隊 実施レポート

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