NO団体名主な企画内容
39 池田市公益活動推進協議会(大阪府) 「まちの遊学舎 里山・あそび隊」
地域の子どもたちを育みたい」との想いから、長い間地道に活動してきた複数の地元団体が枠を越えて一丸になり、地元の自然での遊び方を伝授する。里山での体験や地元伝統のお祭り継承など、地域が子どもを育てる企画。

速報レポート4 「水のなかの生き物をつかまえよう」

実施日:9月19日(月)9時30分〜14時  晴れ一時雨のち曇り
会 場:集合場所 池田駅前てるてる広場
    余野川で水生生物調査
    解散場所 池田コミュニティーセンター
参加者:あそび隊隊員    44名(中学生 1名 小学生  43名)
    幼児        5名
    保護者      15名
    指導者 水生生物指導者  5名
        各班リーダー  13名
    スタッフ         4名        
    参加者合計 86名  
第4回活動テーマ 「水の中の生き物をつかまえよう!」

 今回のフィールドは、池田市五月山の北西部に位置し、日本でも有数の植木の郷として、植木畑や農耕地が広がり、今も里山の原風景をとどめる細河地区です。
 ここ細河地区を流れる余野川で、水生生物を観察し水質を調べ、山から川、やがて海へとつながる命を考えます。
 また、川に沿って古くから残る街道を、道標をさがし伝承の昔話を聞きながら歩くことで、諸街道が交差する交通の要衝として物資が集積し、にぎわいを見せた池田の街や文化を学びます。
 「池田・五月山っ子」として街をもっと身近に、自分の一部として感じてもらうともに、わたしたちの街の川の上流は、街道でつながる隣接市町の下流であり、また下流は隣接市町の上流であることへの気づきへと導きます。
 

内 容

(1)余野川にすむ魚や水生昆虫など水の中に住む生き物の採集と観察を行う。
1)班分け 1班 オレンジ・青・緑班 2班 黄・ピンク班
2)阪急路線バスで移動
3)水生生物採集  (10時15分〜11時)
4)捕獲した生き物の説明 (11時15分〜45分) 
5)河川敷で昼食 (11時45分〜12時20分)

(2)池田に残る道標をさがしながら、街道を歩く(12時20分〜1時45分)
  1班 余野川西探検班<妙見道〜能勢街道>  3km
1)古江橋の道標
2)唐船ガ淵の碑
3)呉服橋手前の道標
4)篠山街道の道標
5)栄本町井戸神
2班 余野川東探検班<余野街道〜能勢街道> 3km
1)中川原の道標
2)木部天神宮の大けやき
3)新町の道標
4)油がけ地蔵と道標
5)(天保4年の道標

(3)コミュニティーセンター到着 まとめのノートを書く  (1時45分〜2時)

詳 細

〜水のなかの生き物をつかまえよう〜
 秋晴れの青空に、各グループの旗をたか〜くあげて集合です。
 旗は、5月に五月山で採集した葉っぱを使って自分たちで作ったもの。グループメンバーで交互に旗係さんを決めて、集合の時、グループごとに移動する時、旗をたかくあげてメンバーを招集していて、活動には欠かすことができない道具になりました。みんな旗係が自分にまわってくるのが待ち遠しくて仕方ありません。今日も、このあとたくさん集合する機会があると思うので、よろしくお願いします。





 さて、里山・あそび隊なのに、今回は山ではなくて川に行きます。ひょっとすると、不思議に思った人もいるかもしれません。まずは、私たち池田市民の飲み水となっている猪名川の支川「余野川」の生き物をじっくり観察します。
 台風の影響が心配されましたが、当日は水も心地よい冷たさ、川の水かさも流れの早さも、「これならみんなで入っても大丈夫」とスタッフが確認をしました。川の事故が起こらないよう、当日ご参加くださった保護者のかたにもお手伝いいただいて安全第一でプログラムを進めました。
 早速、各班、もう待ちきれないといった様子で、網やバケツ、トレー、飼育ケースを準備して、川にはいりました。黒く動く影に手を伸ばすのですが、川魚の動きは想像以上に早くて、網がついていきません。そのうえ、川底は藻や苔、水草でつるつるすべって、あっという間にびしょぬれ。
 時間が経つにつれて、何人かで横一列になって、下流で待ち構える網の列まで魚を追いこんでみたり、石をそっと動かしてみたり、泥をすくってみたり、草の陰に網を入れてゆすってみたりと、お互い情報交換しながら、川のどんな場所にどんな生き物がいるのかを観察し、つぎつぎ生き物が捕まり始めました。





 およそ1時間あまりで採集した生き物を、肉食の生き物とその餌になる生き物が同じトレーにならないように気をつけて種別し、ひとつひとつ、詳しい説明を聞きました。
 カマツカ、カワムツ、カワヨシノボリ、大阪府で準絶滅危惧種としてレッドデータにあがっているギギ、おなじく要注目種となっているドンコとシマドジョウ、ほかには、スジエビ、ミナミヌマエビがたくさん見つかったほか、サワガニ、カワニナ、カエル、オタマジャクシ、ヤゴ・・・と数えきれないほどの生き物が見つかりました。
 しかし、昨年の調査であそび隊が見つけたような、水質の指標となるトビケラやカワゲラ、カゲロウの仲間はあまり見あたりませんでした。調査の数日前、台風が猛威をふるい川が増水して、水流も勢いが増したため、これらの小さな生き物の多くは、もっと下流に流されてしまったようですが、あと1〜2週間もすると、それらの生き物たちは、また元の場所に戻って来ると聞いて安心しました。
 今日見つけたなかで一番驚いたのは、ウシガエルのオタマジャクシ!子どものときから、普通のカエルの何倍もの大きさで大迫力、肉食でヤゴやカニはもちろん、口にはいれば魚や小鳥やネズミもたべて、在来種をおびやかすとして侵略的外来生物に指定されているカエルでした。増えてほしくないけれど、たくさんいましたね。





 きれいな水にすんでいるもの、少しきたない水にすんでいるものなど、「猪名川水質調査ハンドブック」にも書いてあるように、見つかった生き物によって、その川の水質が調べられることがわかりました。この場所では、きれいな水や少しきたない水にすむ生き物が多く見つかりました。 
 この川の流れは、すぐ目の前にひろがる山から始まって、やがては海へとたどりつきます。そのどこか途中で川をよごすとどうなるでしょうか?里山・あそび隊のみなさんに、今回は山ではなく川に移動してもらって、そのことを感じてもらいました。

道標をさがしながら池田の街道を歩こう

 昼食後、突然の雨に、しばらく細河で雨宿りとなりました。
 黒い雲が動いて、遠くに晴れ間が広がる様子をながめながら、雨を読んでいるリーダーをしばし観察。ほんとうに雨やむのかな?・・・ほんとだ、雨やんだ!
 帰りは、2班に分かれて、道標をさがしながら昔から物資の交易や、信仰のために使われてきた旧街道を歩きました。池田は、今日あそび隊が歩いた街道以外にも沢山の街道が交差していて、当時からあらゆる場所へアクセスするのに便利、大阪でも交通の重要な拠点として栄えた街です。
 グループの旗を先頭に、それぞれ3kmの街道探検に、いざ出発。
 まずは、1班。この道は妙見山へ参詣する人も歩いた道。余野川の西側へでて、本流の猪名川沿いを歩きました。
 猪名川では、6月の活動のときに聞いた「池田の織姫伝説」にもでてくる唐船ヶ淵の碑の前を通りました。呉羽と綾羽が織物を伝えるため中国からやってきて、船から降りた場所とされています。他にも、「人とり岩」と「助け岩」という今も川の中にのこっている2つの岩にまつわる伝承昔話を、池田で50年間も植物同好会の活動をしているリーダーが教えてくれました。他のリーダーも、子供のころに大人の人からお話を聞いたことがあるそうで、その岩が今も残っていて、またお話を聞けたことが嬉しかったそうですよ。
 ビックハープや高速道路ができるときに、行方不明になってしまった道標や、新しく作り直された橋や護岸もあるけれど、昔からずっと変わらずにそこにあって、みんなの暮らしぶりを見届けてくれるものが残っている、それを代々大事に残してきた人がいることは、とても貴重なことですし、嬉しいですね。
 あそび隊のみんなが大人になったら、またつぎの子ども達へ伝えてくれるといいなと思います。




 もうひとつの班は、余野川の東側を山沿いに歩きました。
 日本でも有数の植木の郷として知られている細河では、道沿いに植木の畑がならんでいるほか、たわわに実った稲穂にはスズメが集まっていました。もうすぐ収穫です。
 木部神社では、大きな樹が大好きで池田の大木を全部知っているリーダーに、池田市で一番大きい大ケヤキを教えてもらって、木に触ってみました。雷が落ちて、樹高が低くなったので、かつての立派な樹形は見ることができなくなりましたが、どっしりとしたたたずまいがみんなも気に入った様子です。




 2つの街道が別れる分岐点で3つの道標を見たあと、油掛け地蔵さんへ。こどもの夜泣きが直るよう、お水のかわりに菜種油をかけて拝むので真っ黒なのだそうです。
愛宕神社から授かったがんがら火の小松明もここを通るのでしたね!見覚えがあるでしょう。
 この街道は、池田城の真下、まだ江戸時代からの建物や酒蔵が当時のまま残っているほか、市場やお寺などにぎわいをみせていた池田の香りが一番残っている場所です。
 いよいよ最後は、天保4年の道標。200年近くも前の道標に到着です。
道標を撫でた手で、頭を撫でてた人見つけましたよ!昔から旅人に道案内をしていた道標ですから、「撫でたら頭がよくなる」といわれたら、そんな気がしてくるから不思議です。不思議を信じる力をもったみんなに、ご利益がありますように。




 2班とも、道標を探しながらの街道探検や、池田に伝わる伝承物語を聞きながら無事ゴールのコミュニティーセンターにたどり着きました。ひそかにみんなもう一方のグループより先にゴールするぞって思っていたみたい。よくがんばって歩き通しましたね!お疲れさまでした。
興味を持った人は、池田の昔話や昔の地図や資料が図書館や資料館にあるので、自分でも調べてみたり、あそび隊のリーダーに聞いてみてください。池田・五月山が大好きで活動している人ばかりなので、知っていることは喜んで話してくれますよ。
池田の街のことを知って、前よりもっと好きになってくれた人がいるといいな。

里山・あそび隊 余野川水のなかの生き物調査(2011.9.19)
自然度Ⅰ
きれいな水
の生物
自然度Ⅱ
少しきたない水
の生物
自然度 Ⅲ
きたない水
の生物
自然度 Ⅳ
大変きたない水
の生物

カワムツ
ギギ(準絶滅危惧種)
カワヨシノボリ
シマドジョウ
オイカワ
ドンコ
カマツカ 


ハグロトンボのヤゴ
コオニヤンマのヤゴ
アメンボ
ヒラタドロムシ
ヤンマのなかまのヤゴ
  




サワガニミナミヌマエビ
スジエビ
カワニナ
ヒルアメリカザリガニ


トノサマガエルウシガエルのおたまじゃくし

その他の生き物…カワウ、セキレイ、アオサギ、ハグロトンボ、エンマコオロギ、ミミズ
余野川(中川原付近)は…自然度Ⅱ 少しきたない水



第1回活動報告
第2回活動報告
速報レポート3「郷土のまつりを盛り上げよう」
速報レポート4 「水のなかの生き物をつかまえよう」

■別年度のレポート
2012年度 第4回 まちの遊学舎 里山・あそび隊 実施レポート

プログラム検索に戻る