活動レポート1 「春のPTA林探検」期日 6月5日(火) 午前8時〜午後4時
活動報告
活動場所 東春近小学校PTA林(伊那市東春近・富県) 参加者 東春近小学校5学年児童56名 担任教諭3名 保護者3名 「われら、きらり探検隊」として、初めての探検活動を行った。 「牛ヶ城」に向かって尾根を歩く子どもたち 子どもたちの体力を考慮して酒井さんが先頭でゆっくり歩き始めるが、一番の問題は、酒井さん以外だれも通ったことがなく、酒井さんからも「ここは今では歩く人は少ない。」と言われるほどの道だ。はじめは林道のような車も通れる道幅だったのが、シカ除けの電気柵を通過すると、途端に道幅が狭くなり、しまいには「獣道」を歩くことになった。酒井さんが案内されなければ絶対に迷うところだ。 倒木に乗って遊ぶ子どもたち 1時間ほど獣道のような山道を歩くと、子どもたちの足も慣れ、倒木を迂回しながら進むたびに、子どもたちはおもしろがってちょっとした崖を登っては降りてそれを楽しんでいた。所々でシカのフンやキノコ、「ギンリョウソウ」などの珍しい植物が観察でき、そのたびに酒井さんから説明があり、子どもたちはしっかり耳を傾け、驚いたり考え込んだり 子どもたちは約2時間30分ほど歩き、PTA林の頂上にある「牛ヶ城」に到着した。ここは中世に「狼煙場」か「物見城」に使われた山城跡で、曲輪や空堀などの地形が今でも残っている。ここでの説明は担任が行い、その後「牛ヶ城」周辺で探検活動をした。子どもたちは「シカのフンがあったからシカがいるかもしれない。」とシカを探したり、急な斜面を駆け下りたり駆け上ったり、倒木に乗ってシーソー遊びをしたりと、友だちと様々な活動をした。教師から笛で集合の合図をかけると、「シカが走って逃げるのを見た」「ぼくも見た。かっこよかった。」「凄かった、ピョンピョン跳んで、あっという間に林の中に逃げてった。」と数名の子どもたちが口々に叫んで帰ってきた。「ツルでブランコを楽しんだよ。」と笑顔で語る女子もいた。 「葉っぱの布団、気持ちいいよ」 PTA林は、6年生になると山作業体験を行う。4月に6年生が行った作業を酒井さんから説明され、その中で「日本の約70パーセントは森林で、しかしその多くは人の手が入らないと森が育たない。でもその森を育てる人が少ないから山が荒れてしまっている。人の手でつくられた山は弱い。比べてみてごらん。針葉樹だけの森は薄暗く、下草が生えない。いろいろな木が混ざっていると、山が元気。みんなはどっちがいい山に見えるかな。」と、子どもたちに大きな課題を出された。子どもたちの多くは「うーん。」と考え込んでいた。さらに「木はその多くは材料になる前に切られてしまう。切られてしまった木はこのように切り捨てられてしまい。もったいない。でもそれが現状だ。」という説明に、「どうして切られた木は利用されないの。」と子どもたちから質問されると、酒井さんからは「木を切るのにもお金がかかる。でも木を売ったときに得るお金がそれよりも少ないとどうなるかな。」と聞き返されると、子どもたちは「あ、そうか。木を切るほど損をする。」と答えた。「でも、もったいないなあ。」切り捨てられた間伐材を目の前にして子どもたちはつぶやいた。 酒井さんの説明に耳を傾ける子どもたち この日の成果と課題を次のようにまとめた。 |