活動レポート4 「三峰川探検」期日 9月20日(木)
活動報告
活動場所 伊那市長谷 三峰川 小黒川 参加者 東春近小学校5学年児童54名 担任教諭2名 理科専科教諭1名 協力者 5学年保護者会長 この日、カヌー探検を行う予定だったが、降雨量が少なかったことで美和湖の水位が下がり、岸が泥でぬかるんでいたため危険と判断し、三峰川探検に切り替えた。 理科の学習で行った流水実験 「三峰川探検」では、実験で見たことが自然の中で、実際の河川の上流ではどのような様子なのか、その結果としてどんなことがおこっているのかを確かめることも目的の一つとした。また、小黒川の上流は戸台層が露出し、貴重なアンモナイトなどの化石が産出する。ここでは保護のために勝手に採取することが禁止されているが、林道沿いで落石から運良く化石が見つけられれば、今後の学習に役立つと思い、岩石観察も目的の一つとした。さらに、三峰川は多くの地質帯を流れることから岩種が多彩で、川原では様々な色や模様をもつ石が拾える。その石に絵などを描いて「ペーパーウエイト」にする学習も図画工作の単元に位置づけた。また、帰りには美和湖によって、水位が下がったことで拾いやすくなった流木も持ち帰り、これも図画工作で「流木アート」作りの材料にしようと考えた。 路肩が崩れた場所(児童撮影) 9月末とはいえ、残暑厳しく、道路の周りに茂る林がつくる木陰は、歩き始めた子どもたちに心地良い風を送っていた。「気持ちいいな。」「空気がうまい。」と口々に言いながら道路と平行して流れる小黒川の谷底を時折眺めた。「だんだん(河床から)高くなってきた。」「川の流れが急になってきたぞ。」「大きな石がゴロゴロしている。」「道路のわきの岩も感じがちがってきた。」子どもたちは歩きながら様々に気づいたことを口に出していた。班毎にデジカメを渡してあったため、時折写真を撮る姿もあったが、あとで確認するとブレてしまい、使えない物が多かった。デジカメの使い方も指導する必要も感じた。 化石さがしに夢中になっている子どもたち その後、来た道を歩きながら、周囲を観察した。「道の上にあんな大きな岩がある。」子どもたちは今にも転げ落ちそうにしている巨大な岩を見ながら叫んだ。教師が岩の形を見てごらん。」と言うと、「丸い。」と応えた。「丸い形は、川などの水がその岩を運んだ証拠だよ。転がりながら運ばれるから角が取れて丸くなるんだ。」と教えると、子どもたちは「そうなんだ。なるほど。」とうなずいた。その後、道の脇に巨礫があると、「あ、この岩も丸い。川が運んだんだ。」「上流からころがってきたんだ。すごいな。」などとしきりに感心していた。途中、崖の中腹にスズメバチの大きな巣があり、「こわいな。刺されないように気をつけて通ろう。」とそっと歩く場面も見られた。雨上がりだったこともあり、ハチとヘビには要注意だったが、山道は無事歩き通した。 崖の中腹にあった巨大な蜂の巣(児童撮影) 水遊びを通して、諸感覚で川のはたらきを捉える子どもたち 昼食をとるべく、小黒川の広い川原に出た。川の様子を観察し、実験で見たことと関係づけて自然の川を観察しようと考えたが、子どもたちはそそくさと昼食をとると、「水遊びしたい。」と言って子どもたちの多くが川の中に入っていった。さすがにここは上流だけあってかなり冷たい。中には泳ぎ出す子どもも出てきたが、教師は子どもたちの安全を見守りつつ、しばらく子どもに任せることにした。川の流れを体感する良い機会だと考えたからだ。子どもたちは、「つめたい。」「気持ちいい。」などと叫びながら川遊びを楽しんだ。 気に入った流木を集める子どもたち 教師は子どもたちを集め、「学校で実験したこととつなげて川を観察してみよう。」と言うと、子どもたちは「ここは浸食、ここは運搬、ここは堆積。実験してみたとおりだ。」「実験で見た様子と同じだ。」と発言した。教師は、これはこの川原での観察だけでなく、これまで歩きながら見てきた川の上流の姿をまるごととらえての発言だと感じた。 活動レポート1 「春のPTA林探検」 活動レポート2 「夏のカヌー探検」 活動レポート3 「アスレチック作り1」 活動レポート4 「三峰川探検」 活動レポート5 「秋のカヌー探検」 活動レポート6 「アスレチック作り2」 プログラム検索に戻る |