NO団体名主な企画内容
2 NPO法人 霧多布湿原ナショナルトラスト(北海道) 「きりたっぷ子ども自然クラブ」
地元のプロカメラマンに教えてもらう写真撮影、漁師さんに案内してもらう無人島探検、廃校でのキャンプ、自分で製作した釣竿での釣り体験など、四季折々の自然に触れ、地域の人たちが先生となり、地域に対する誇りや愛着を育てる企画。

速報レポート5

実施期日  2015年10月10日(土)9:30 ~ 11日(日)11:00
場所    姉別ミズナラの森、旧浜中町立姉別小学校(廃校舎)
内容    「ドングリとネズミの観察キャンプ」
参加スケジュール

10日
 09:30 湿原センター集合、受付
 09:40 出発
 10:10 旧姉別小学校到着、あいさつ、自己紹介
 10:20 アイスブレイク(学校かくれんぼ)
 11:30 ミズナラの森へ出発
 11:40 タネ集めプログラム
 12:30 昼食(森の横の広場)
 13:10 ネズミ観察用のカメラ、トラップ、えさ場の仕掛け
 15:30 学校に戻り休憩、自由遊び
 17:10 夕食(学校)
 18:00 夜の森歩き、ネズミの観察
 20:00 観察終了、学校に戻って就寝準備
 21:00  就寝

11日
 06:00 起床、身仕度
 06:40 ミズナラの森へ出発
 07:00 カメラ、トラップの回収とチェック
 08:00 朝食
 08:30 ドングリの芽生えや食痕探し、2日間のまとめ
 09:30 学校へ戻り、休憩
 10:00 校内を掃除
 10:50 記念撮影、ひとこと感想、あいさつ
 11:00 解散

活動内容

 浜中町の姉別地区にあるミズナラの森をフィールドに、生き物の暮らしにふれる観察キャンプを実施しました。ドングリをはじめとする植物の「タネ」を導入に、それを食べる・運ぶ動物、ネズミ観察の活動を行いました。宿泊は同じ姉別地区にある旧姉別小学校を利用。廃校活用にもなりました。

 1日目は集合してアイスブレイクからスタート。今回は連休中のためかテーマがネズミのためか(笑)、参加者が少なかったのでスタッフも全員合わせてかくれんぼをしました。職員室や用具室など校舎内全体を使っていいかくれんぼなんて、普段はできませんよね。廃校だからこその遊び方に、予想以上の盛り上がりとなりました。
 身体も温まったところでミズナラの森へ。秋も深まりドングリが足元にたくさん落ちています。「タネを集めてみよう」ということで色々なタネ探し。種類分けしてみると、ゴロゴロした重たいタネ、細かくて薄いタネ、綿毛の付いたタネなどがありました。風や水、動物の身体に付いたり食べて糞として出されたり、植物は様々な戦略で子孫を残すことがわかりました。
 タネの中のひとつ、ドングリはネズミやリスが食糧として運ぶことがわかったので、午後はこれをエサにネズミ用の罠を仕掛けました。それとは別に、夜の観察用にエサ場を数ヶ所つくり、動画を撮れるようセンサーカメラも仕掛けます。さあ、ネズミは見られるでしょうか?
 日没を待って再び森へ。エサ場の前でネズミが来るのをじっと待ちました。現れたのは2回程でしたが、夜の森は日中とちがう雰囲気。これまた貴重な体験かもしれません。学校に戻り、冷えた身体を温かいお茶と子どもの思いつきで始まったヨガで温め、校長室でみんなで寝ました。
 翌日は早朝から罠とカメラのチェック。エサが豊富な時期だからか、罠にはかかりませんでしたが、カメラにはネズミの姿が!エサ場には、なくなったエサの代わりに糞が…ネズミが来ていたのですね。では、なくなったエサはどこへ行ったのでしょう?ネズミやリスの仲間は、冬に向けてエサを運び貯める習性があります。地面をよく見ると、ネズミが埋めたと思われるドングリが芽を出し、幼生がたくさんありました。ネズミにとってドングリは栄養たっぷりのエサ、ドングリにとってネズミはタネを運んで子孫を残すのを手伝ってくれる存在。動物や植物は、互いに関わりあって共生していることが、2日間を通してわかりました。

子どもたちは、「タネの運ばれ方っていろいろなんだね」「(夜の観察中)星がすごくきれい!」「ネズミを次は捕まえて観察したい!」「休憩時間、いろんな遊びをして楽しかった」「校長室でみんなで寝て楽しかった」など、様々なことに積極的に興味を持ち、活動を楽しんだ様子でした。

スタッフのふりかえり

  • 初日の、タネ探しとネズミ観察のつなげ方に改善が必要。本来は全体でひとつのプログラムであるため、タネ担当スタッフとネズミ担当スタッフの打合せをもっとする。
  • 寒さ対策として、カーペットの敷かれた校長室で寝たが、明け方やはり少し寒かった。スタッフが早い時間に目が覚めたときに暖房をつければ良かった。
  • 夜の観察のため夕食を早い時間に食べたので、観察から帰ってきたあと少しお腹が空いてしまうようだった。時間を繰り下げるか、夜食を考えるなど工夫する。
  • 活動のスケジュールにゆとりがあったため、合間の休憩時間にゆっくりお茶をしたり遊んだりができた。子どももスタッフも、気持ちにゆとりができ楽しめた。 などが挙げられました。


「タネ」を集めてみよう

動物、風、水。タネは色んな運ばれ方をするよ

シャーマントラップを仕掛けます。


ヒマワリのタネでえさ場づくり

夜、ネズミがえさ場に出てきました!

翌朝のえさ場。葉っぱの上には糞が。


ネズミが埋めたクルミの幼生。動物と植物の良い関係を学びました。

人数は少なかったけど楽しかったね!



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■別年度のレポート
2014年度 きりたっぷ子ども自然クラブ 実施レポート

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