NO団体名主な企画内容
16 冒険教育を推進する会(長野県) 「おたり森の子クラブ2008」
「挑むこと」をテーマにして、年間にわたっておこなう週末型の冒険教育。いかだ・沢下り、登山遠征、マウンテンバイク遠征などのアウトドアアクティビティがプログラムされている。

「おたり森の子クラブ2008」 水に挑む [7/12-13]

日  時:
場  所:
参加者:
2008年7月12日(土)〜13日(日)
長野県北安曇郡大町市 青木湖、小谷村栂池高原
16名
 <活動のねらい>

日常にないほど大きく「心揺らす経験」を提供する。
特に、チームでチャレンジすることから生まれる達成経験を通して提供する。

 <レポート>

7月中旬の週末を利用して「おたり森の子クラブ第2回〜水に挑む」が開催されました。
信州の梅雨はまだ明けていませんでしたが、2日間とも快晴に恵まれ
子ども達は元気いっぱい仲間とともにチャレンジしました。

1日目は青木湖でのいかだ。
午前は大きなタイヤチューブや板を使って自分たちでいかだを作り
そのいかだに乗ってグループ対抗でレースをしました。
「相手グループに負けない速いいかだ、途中でバラバラにならない頑丈ないかだを作ろう!」
インストラクターにひもの結び方を教わり、チューブと板をしっかりと固定していきます。
いかだの形や板の乗せ方など、全てを子ども達が決めていきます。
いろいろなアイデアを出し合いながら、一人で結べないところは同じグループの仲間と協力しながら
1時間ほどで作り上げました。

「すげー頑丈ないかだができた。絶対に壊れない。」「みんなで頑張って漕いで絶対に勝つぞ!」
座るポジションを決め、パドルの漕ぎ方の練習をして、いよいよレーススタート。
同時にスタートした両グループは、
湖上の遥か先に浮かぶ折返し地点のカヤックを目指して全力で漕ぎ始めました。
「イチニ、イチニ、頑張れー!」「オーエス!オーエス!オーエス!」
7月の太陽が照りつける中、両グループともに最後まで頑張ってレースを漕ぎきりました。


 (いかだづくり/いかだレースへGO/いかに本流を攻略するか)

昼食のあと、午後は「いかだ湖上泊:いかだの上で眠る」に向けてのいかだ作りを始めました。
午前中に作ったいかだをベースにさらにチューブと板を付けたし、
テントを乗せるために十分な大きさのいかだにしていきます。
自分たちが一晩を過ごすいかだだけに子ども達の表情は真剣そのもの。
途中の水遊びではインストラクターと一緒に思いっきり遊び、
いかだを作るときは仲間と力を合わせてどんどんと湖上泊用のいかだを完成させていきました。
「そこまだ結んでないよ!結ぶからひも取って!」「湖の上で寝るの・・・ちょっと怖いなぁ・・・」
色んな気持ちを胸に、子ども達は板の上にベニヤ板を敷きつめ
その上にグループのメンバー8人が寝るための大きなテントを備え付けました。

完成後は着替えや寝袋の準備、夕食を済ませて一日の活動を振り返って話をしました。
「いかだレースでみんな頑張って漕いで勝てて嬉しかった。」
「湖の上で寝るのは楽しみ。早く漕ぎ出したい。」
「もし夜中に湖に落ちたらどうしよう・・・。」
「レースは勝てると思ってたけど・・・悔しかった。」
「水遊びが超楽しかった!」
「湖のどの辺りまでいかだを出すの?あんまり遠くないほうがいいな・・・」
など、一日の活動を振り返ってその時の気持ちを話し
湖上泊に向けては期待や不安が入り混じった、ドキドキワクワクした気持ちがあるようでした。

日没前には両グループともに湖上泊を始めました。
湖畔から約数十メートル沖に固定されたそれぞれのテントで
子ども達は一夜、約10時間を仲間とともに過ごしました。
最初はテントの中ではしゃいでいた子ども達もやがて静かになり
満点の星空の下、生まれて初めて「湖の上」で眠りにつきました。


 (水上泊へ/沢登りで本流へ/夕闇の我が家)

2日目の朝の起床時間は5時でしたが、4時半頃にはきれいな朝焼けの空の下で子ども達は目を覚まし
元気いっぱい湖畔のキャンプ場に戻ってきました。
「思ったほど怖くなかった。朝までぐっすり寝たよ。」
「朝起きたら寒かったー。でも一晩湖の上で寝たなんて嘘みたい。」などと、
子ども達はそれぞれの湖上泊について話しながら、テントといかだをインストラクターと一緒に解体していきました。

朝食をとり、2日目のチャレンジ「沢登り」の準備をし
昨日一日使ったキャンプ場をきれいに片付け・・・と忙しい朝を過ごしたそれぞれのグループは
小谷村と糸魚川市にある別々の沢にチャレンジに向かいました。
全員が沢登りは初めて。グループのメンバー全員で沢の中、小さな滝や段差をどんどん越えていきます。
しかも、越えていくのは「本流」。水のないところではなく、水が流れているところ。
その流れの一番強いところを全員で下から支えたり、上から手を差し出したり
時には頭から水をかぶりながらグループで越えていきます。
「頑張れー!あとちょっと!」「自分の足で立て!絶対に登れるよ!」
「しっかり足を押さえて!上からも助けてくれるよ!」
子ども達の表情は沢の中でどんどん真剣さが増していきました。

グループ全員で滝を越えた時は、
「やったー!みんな登ったぞ!」「よーし、次行くよー。準備はいい?」
と、一緒にチャレンジしてしんどいところを乗り越えて喜び合っていました。
ゴールした時はホッとした表情を浮かべている子もいればまだまだ進みたい様子の子もいたりと様々でしたが
チャレンジをやりきって満足げな表情をしながら、インストラクターと一緒に慎重に安全に沢から出ました。

着替えと昼食を終えて最後のふりかえりをした子ども達からは、
「水は冷たかったし流れは強かったけど頑張った。」
「最後の滝をみんなで頑張って全員が登れて嬉しかった。」
「しんどかったけど滝を越えていくのが楽しかった。」などの言葉が聞こえてきました。
その後の閉校式で9月の第3回での再会を約束し、みんなでお風呂に入って解散場所に向かいました。
たった2日間でしたが、仲間と一緒に楽しいこともしんどいことも乗り越えた子どもたちは
笑顔で電車に乗り込み帰って行きました。



おたり森の子クラブ2008 実施レポート(1)
おたり森の子クラブ2008 実施レポート(2)

■別年度のレポート
2011年度 子どもたちのための冒険キャンプ『ジュニアアドベンチャー2011』 実施レポート
2010年度 おたり森の子クラブ2010 実施レポート
2009年度 子ども達のための冒険キャンプ『ジュニアアドベンチャー15日間 2009』 実施レポート
2002年度 ジュニアアドベンチャー2002 サマーキャンプ 実施レポート

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