NO団体名主な企画内容
34 ボーイスカウト島本第1団 ビーバースカウト隊(大阪府) 「自然と友達になろう! 友達を呼ぼう!」
身近な自然の中での自然体験活動。基地作り、水瀬川での探検、ハイキング、お宝探検など多角的に計画。

「自然と友達になろう! 友達を呼ぼう!」 しゅぎょうじゃー [7/13]

日  時:
場  所:
参加者:
木の葉章:
2008年7月13日(日)9:00〜12:00 晴れ
東大寺公園名神高架下〜水無瀬の滝
ビーバー隊21名(スカウト11名)、見学1名
健康7、自然2・4(赤・緑 2枚配布)
 <活動のねらい>

・滝の生き物を観察する。

 <活動内容>

・手、足、体などの清潔に気を付ける。
・自然の生き物や天気などを気をつけて見る。
・季節の移り変わりや特徴を気をつけて見る。

 <プログラム>

09:00  ビーバー集合、大きな輪、お話
09:15  水無瀬の滝に向って出発
09:35  水無瀬の滝に到着、神様に挨拶、水着に着替え
09:45  生き物観察実施
10:15  休憩(日向に移動)
10:25  生き物観察再開
10:45  観察結果発表
10:55  着替え
11:20  水無瀬の滝出発、神様に挨拶
11:40  東大寺公園到着
11:45  ゲーム(花鳥木)
11:50  表彰、大きな輪
12:00  解散

 <レポート>

当初の予定では阪急グランドで虫の観察を予定していたが、事前の下見の結果、予想以上に草が生い茂り、気候的にも熱中症の恐れがあることから、プログラムの遂行を無理と判断し、プログラム内容を滝の生き物観察に変更する。
同じ場所で同じ時期に実施しようとしても自然が相手なので状況は年により毎回変化する。プログラムを臨機応変に変更し、柔軟に対応する決断が指導者には必要である。また、改めて下見実施の重要性を再認識した。

東大寺公園に集合、ビーバー隊の開会のセレモニーである「大きな輪」※の後、点呼を行う。
点呼の際の返答で子どもの、その日の体調、モチベーションを判断する。特に出掛けに集会に参加するのを億劫がるのを耳にする。そういった子どもでも来てしまえば、楽しく参加しているので、いかに興味を惹きつけモチベーションを高めさせるかが隊長の腕の見せ所である。

目的地の水無瀬の滝は以前にも行ったことがあるので、子供たちに道案内をさせる。
自分たちが役にたっているという満足感を持たせ、併せて道順に自信をつけさせる。「井の中の蛙、大海を知らず」ということわざがあるが、私の持論は「井の中を知り大海を知ろう」である。
地元の島本を知ることで島本の良さを認識し、郷土愛を育み、やがて島本以外の土地の良さを体験できた時に大きな感動を生むであろうという考えである。そういった意味でも道を覚えるということは島本を知る上で重要な課題である。

水無瀬の滝に到着し、滝の横に祀られている竜神様に滝で遊ばせてもらうことの挨拶を行う。
水着に着替えを行い、早速活動を開始する。紫外線と虫除けを考慮し、Tシャツを着せる。また足を保護するために水中シューズまたは古い靴を履かせる。
水辺遊びはサンダル履きが一般的であるが、水中で脱げ易く、鋭利な石から足を守れないのでサンダル履きでの参加は禁止とする。

滝の中に入り観察を行う。
最初に深いところを各自に認識してもらう意味で滝つぼの説明を行い、深さを体験させる。水無瀬の滝は小さな滝なので滝つぼも浅く40cm程の深さである。最初は澄んでいた水が皆で入った事により底の泥が混ざり濁ってしまい、底の状況がわからなくなるので、最初に底の深さを知る事は大切である。
生物観察は最初は水の中を探していたが見つからず、やがて石を持ち上げて動かしたり工夫しながら、生き物を探しだす。石の下には沢ガニが多くいる事がわかり、夢中になって探し出す。滝とその周囲で子どもたちが見つけた生き物等はサワガニ、サワガニの抜け殻、ヤゴの抜け殻、カタツムリ、トカゲ、ミミズ、ムカデ、アメンボウ、ダンゴムシ、死んだカナブン、キノコ、カタツムリの殻、カワニナの殻であった。

観察結果発表では見つけた場所や苦労したところを発表しながら、発見した生物等の共有化を子供たちに行う。
透明なプラスチック容器に獲った生物を入れてルーペで横や裏からも観察を行った。普段は見られない生物の姿に関心を持って珍しそうに観察していたのが印象的であった。

今回の隊集会で上から眺めているだけでは分らない事も実際に滝の中に入ることにより、理解できるという事実を体験する事ができた。石を動かして水の中の生物を探すという方法を子どもたちも学んでくれたと事だと思う。

あと自然観察後の生物のキャッチアンドリリースだが、原則、捕まえた生物はキャッチアンドリリースをしなければならない。
しかし今回もそうだが、このビーバースカウトの年代は往々にして捕まえた生物を持って帰りたがる傾向にある。その理由として、1.心の底から生物に興味があり飼って観察したいという気持ち、2.持って帰り、自分の感動した事を親や兄弟と分ち合いたいという気持ち、3.お土産に持って帰り親や兄弟に喜んでもらいたい、4.自分の物として独占したい 等が考えられる。
杓子定規に物事を考えれば捕まえた生物は必ずキャッチアンドリリースしなければならないと教えなければならない。しかし子供たちの興味、観察意欲、親や兄弟に対する気持ちを断ち切ってまでキャッチアンドリリースを教えなければならないかというと私は「ノー」だと考える。

せっかく家に連れて帰ったのに上手く育てられず、死なせてしまうかも知れない。また、上手く育てられて飼うことにより得られる事実や飼い方のノウハウを会得するかも知れない。連れて帰る事によって得た体験はその年代の子供たちが体験しなければいけない貴重な体験だと考えられる。
残念ながら死なせてしまった場合には生物の死や命について考えるであろう。死なせてしまった事に対する申し訳ないという気持ちや死による別れの悲しみも感じるであろう。また上手く育てられた場合の喜びはひとしおであり、大きな自信が付くことだと思う。

キャッチアンドリリースの理由を考えるとしたら、1.自然保護、2.保護者の都合 が考えられる。そして多くは1の理由を言い訳に2の理由を押し通す場合がほとんどではないかと考えられる。
1の自然保護を教えるのであれば、これらの体験をした後のカブ、ボーイスカウトの年代になってからの方が時期的にも理解度的にも適切だと私は考える。

昨今の人の命を軽視する犯行が多発する背景には幼少期にこれらの体験ができていないので、命に対する重みの尺度が人格形成において欠如したのが原因ではないかと私は考える。
今回の隊集会では子供たちにはキャッチアンドリリースをさせてしまったが、カタツムリを連れて帰りたがっていたF隊員には、悪い事をしたなと反省している。今後は指導者として対応方法について改めて子供たちの意見を尊重したいと考え直した。

 <評価・反省>

・キャッチアンドリリースについて考えることができた。
・実際に体験する事が重要であると再認識した。
・小さな滝ではあるが多くの生物が住んでいることが分った。
・子供たちにも道案内ができるというポテンシャルの高さが分った。
・下見の結果により臨機応変にプログラムを変更し対応できた。
・理由も聞かずにF隊員にキャッチアンドリリースを強要してしまった。
・リーダーの急用による休みが重なり2名だけになった。

 <危険予知>

・道路の移動中は車に注意。道路横断時は列が長いので、特に注意する。
・活動中の喉かれ、水分補給に注意。(熱中症予防)
・まむしに注意する。(水辺の草むら)
・落石注意する。
・鋭利な岩で足を切る。



自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(1)
自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(2)
自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(3)
自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(4)
自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(5)
自然と友達になろう! 友達を呼ぼう! 実施レポート(6)

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