NO団体名主な企画内容
44 山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター管理運営協議会(鳥取県) 「ちびっ子砂丘探検隊2021」
地元児童を対象に、鳥取砂丘地域において特有の自然を感じる活動を実施。楽しみながらその魅力を知ってもらう。「楽しむ→好きになる→自ら学ぶ」という流れのきっかけをつくり、砂丘についての関心を高め、郷土への愛着を育む企画。

速報レポート4

日程:2021年9月26日(日)
人数:14名
   (参加者(子ども5名、大人4名)9名、講師2名、運営スタッフ3名)
スケジュール

 9:15~ 9:30(15分)  受付
 9:30~ 9:35( 5分)  挨拶
 9:35~10: 5(30分)  アリドドーム見学
10: 5~10:20(15分)  農場展望
10:20~11:00(40分)  湧水地でわさび収穫
11:00~11:55(55分)  顕微鏡自由活動
11:55~12:00( 5分)  挨拶・解散

※当日、親子1組2名が不参加

受付



鳥取砂丘にある、乾燥地を専門に研究する日本で唯一の共同利用研究施設「鳥取大学乾燥地研究センター」で実施。鳥取砂丘の環境を活かした世界的な研究がされている貴重な施設で、加納由紀子技術専門員と河合隆行特命助教の講師2名による協力のもと、体験学習を行った。

アリドドーム見学







まず、乾燥地研究センターのシンボルとも言える『アリドドーム』の内部見学を行った。直径36m、高さ16mのドーム内には乾燥地域に生息するさまざまな植物が植えられており、乾燥地の気候を空調で再現することが出来る。日光をまんべんなく取り入れるための全面ガラス張りのドームは骨組みにアルミが採用されている。土に比べ不安定な砂地に重量のあるドームを建てるための工夫がされており、建築学会では有名な建造物になっている。内部ではナツヤメシやサボテン、取り込んだ水分に含まれていた余分な塩を排出することができる耐塩生植物などを見学した。

農場展望





次に研究管理棟の屋上から、広大な研究用の農場を見学。現代では当たり前になっている「農業用スプリンクラー」だが、その国産第1号製品はこちらの乾燥地研究センターが生み出している。またスプリンクラーの水源が実は砂丘地に降った雨の湧水であることや、周辺の砂防林について解説された。

湧水・わさび収穫体験









 スプリンクラーの水源となっている砂丘の湧水地を見学。水温は年間を通じて安定しており、非常に冷たい水が小川となっている。小川の先には貯水池があり、ここからスプリンクラーで散水を行う。湧水地には研究用に植えたわさびがあり、長い年月を経て広範囲に繁茂している。河合特命助教の協力で、砂丘の湧水で作られたわさび収穫を行った。子どもも保護者も興味津々に講師の説明を聞き、一生懸命わさびを収穫。練りわさびしか知らない様子だった子どもも、収穫後に葉やひげ根を切り落とすと「わさびだ!」と見覚えのある姿に感動していた。道中には大きな松ぼっくりがたくさん落ちており、熱心に拾って歩く子どもの姿も見受けられた。

顕微鏡自由活動








 研究棟内の一室に移動し、家庭や小学校にある顕微鏡(倍率:~400倍)から研究者が使用する貴重なデジタルマイクロスコープ(倍率:~2,500倍)まで4種類の顕微鏡を用意していただいた。家族ごとに、交代しながら顕微鏡で観察を行った。採ってきたばかりのわさびの葉、スタッフが準備した砂丘に生えている植物の葉、たまたま見つけたコガネムシの死骸、硬貨や紙幣、キーホルダーなどを各自が倍率の違う顕微鏡で見比べて楽しんだ様子。わさびをすりおろして顕微鏡で覗く家族もあった。特に倍率2,500倍のデジタルマイクロスコープは、子どもだけでなく保護者も興味津々で『価格はいくらですか?』と質問が出た場面では、講師からの返答に驚愕していた様子であった。

終了挨拶



 講師の挨拶をもって、約半日の活動を終了した。今回は時間の都合上割愛した敷地内の展示室「ミニ砂漠博物館」の紹介をすると『一般も入れる場所があるのは知らなかった』『また来ます』などの声が聞けた。新型コロナウイルス拡大の影響で実施が危ぶまれた時期もあったが、無事に開催することができた。



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■別年度のレポート
2019年度 ちびっこ砂丘探検隊2019 実施レポート

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