NO団体名主な企画内容
10 NPO法人 もあなキッズ自然楽校(神奈川県) 「Universal View -身近にある自然を“いつもとは別の視点”から見てみよう!」
学童に通う小学1~6年生が、体験や実験を通して、いつもとは別の視点から身近にある自然とふれあうプログラム。実験装置を作って自然界の仕組みを学んだり、顕微鏡でミクロの世界をのぞいてみたりする。

速報レポート2 「緑道の物を使ってろ過装置を作る」

活動日 5月23日(火)、6月6日(火)
活動場所 放課後児童クラブ「もあなのいえ」/近隣の緑道
参加者 子ども15名/スタッフ2名
活動内容

今回のUniversal Viewでは前回に引き続き、ろ過装置作りを行いました。前回は、緑道の泥水をすぐに透明にろ過してしまった子ども達。あんなに簡単に透明にされてしまったことに火がつき、スタッフも本気モード!今回は難易度を上げて再挑戦です。

まず初めにチーム決めと特殊アイテムの分配を行いました。チームは3チームを作り、特殊アイテムは前回と同様に、靴下、ティッシュ、布の3種類を使いました。(それぞれのチームが1つのアイテムを使えることになります。)特殊アイテムはチームのリーダーがじゃんけんで決めます。このじゃんけんの重要性は前回の経験からみんな分かっているので、作り始める前からすごい熱気です!


今回のリーダーは1年生!誰が勝つかな~!!

そこから緑道に行って、ろ過装置作りを始めます。まず、練習として緑道の泥水で試してみます。(難易度を上げた本番で何をろ過するかは後ほど発表します!)必要なものは何なのかをチームで話しながら考えます。

「小さい石とかがあった方がいいかな?」
「そうだね。じゃあ私があっちで拾ってくる!」
「俺たちのチームも石入れようか」
「たしかに石あったら汚れとか取れそうだもんね」


うちのチームは葉っぱと石を交互に入れてるから強いと思うよ!

緑道でのろ過練習では、ほとんどの試作品が透明な水を出していました。やはり前回学んだ内容を存分に発揮されてしまっては、緑道の水を透明にするのは簡単なのかもしれません。

練習を終えて、もあなのいえに戻ったら、いよいよ本番です。今回、応用編として使用したのは、『麦茶』と『絵の具を溶かした水』です。緑道では自信満々の子ども達でしたが、この2つを透明にできるチームはあるのでしょうか。

「あれ?全然色が変わってないよ!」
「どこまでいってもピンクのままだ!」


絵の具を溶かした水のろ過に挑戦です

さすがに絵の具は難しかったようですが、ここで諦める子ども達ではありません。すぐに自分たちの拠点に戻って、どうしたら透明にできるかを考えていました。麦茶も同様に色が変わる気配は全くありません。「なんでだ?」と不思議がっている子ども達。たしかに、緑道のあれだけ濁った水を透明にできたのだから、今回できない理由は検討がつかないようです。


でも、ピンクの水が出てくるのも楽しいようです(笑)

何度も繰り返し挑戦した子ども達でしたが、ここでタイムアップ。結局、どのチームも麦茶、絵の具水を透明にすることはできませんでした。最後に、子ども達と顕微鏡を使って今回ろ過した3つ(緑道の水、麦茶、絵の具水)を観察してみることにしました。

スタッフ「泥水はこんな感じだね」
子「石みたいなのがたくさん入っているね」
子「なんかオレンジの砂とかもあるみたい」

スタッフ「次に、麦茶はこんな感じ」
子「さっきと違って、もう水に色がついているね」
子「ツブツブが入っているけど、さっきと大きさが全然違うね」

スタッフ「最後に絵の具水はどうかな?」
子「うわっ!!」
子「めっちゃピンクじゃん!」
子「何も入っていないね」


顕微鏡でろ過水を観察します

溶けているものの大きさの違いでろ過の程度に変化がありました。恐らく、泥水は明らかに粒が大きいので、子ども達が集めた石や葉っぱ、ティッシュなどでろ過できたが、それ以下の麦茶などの大きさではろ過できないということなのではないかということだと思います。

実際に自分で体験してみることで、できたこととできないことを理解していきました。また、それがどうしてできないのかを考えることで、チームごとに様々な工夫が生まれていきました。遊びながらも学んでいる子ども達の姿は、心から楽しんでいることを実感できます。子ども達の遊びへの意欲は底知れないものだと改めて感じました。



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