NO団体名主な企画内容
22 尾鷲市立矢浜(やのはま)小学校(三重県) 「僕らのあそび場づくり ~そと育・みらい育・おわせ行く~」
子どもたちが主体的に自然で遊ぶ能力を培いながら、郷土を学ぶ。地域の民官の団体と連携し、様々なフィールドで活動する機会を創出。自然と親しみながら、自然のリスクも学び、人として「生きる力」「生きぬく力」を身につけるなどを目的にした活動。

速報レポート1 【ガイダンス】つなぎ服の贈呈式

活動(プログラム)タイトル: 「僕らのあそび場づくり ~そと育・みらい育・おわせ行く~」
活動日: 令和5年5月29日(月)13:25~15:05
活動場所: 三重県尾鷲市矢浜二丁目3番52号 尾鷲市立矢浜小学校体育館
参加人数: 小学生  14人 / 大人  10人 / 指導者  2人 / 合計  26人
活動内容

13:25~13:35  ①ガイダンス
13:35~13:50  ②講座:「つなぎ服を身に付けよう」
13:50~14:00  ③つなぎ服の贈呈式
14:00~14:05  休憩
14:05~14:45  ④講座:「おわせの自然を知ろう」
14:45~15:00  ⑤講座:「おわせの魅力を考えよう」
15:00~15:05  ⑥ふりかえり

~①ガイダンス~

トム・ソーヤースクール企画2023「僕らのあそび場づくり~そと育・みらい育・おわせ行く~」プロジェクトの第1回目の活動は、まずガイダンスとして、講師の有限会社ドーモの森田さんから、子どもたちに、これから尾鷲の自然の特徴をあそびの中で体感していくために必要な「つなぎ服」について、なぜこの服装が必要なのか、説明が行われました。(画像1)

~②講座:「つなぎ服を身に付けよう」~

つづいて子どもたちは、自分の体格に合ったつなぎ服を貰いました。真っ先に着てみようとしましたが、子どもたちは、着慣れていないこともあり、着方が分からず悪戦苦闘していました。(画像2)

全員がつなぎ服を着てみると、どの子どもも嬉しそうな顔になり、日常から、どこかへ冒険に行くという、非日常に変わる「スイッチ」が入ったように見えました。(画像3)

~③つなぎ服の贈呈式~

 子どもたちは、当プロジェクトの世話人を務める森田さんの「自分たちで考え、自分たちで決めていく」という説明を聞き、昨年度の6年生や自分たちが体験したことと重ねて、「今年は何をするのだろう。」と取り組みに興味津々でした。

 また、有限会社小川耕太郎∞百合子社が今回のつなぎ服の準備をしてくれたことの説明を聞き、お礼を伝えたうえで、「贈呈式」を行いました。単に「つなぎ服をもらった」という訳ではないことを感じて、少し真剣な表情になる子どももおり、今後の活動への期待が垣間見えました。(画像4)


森田さんから、つなぎ服の説明を聞いています。

初めてのつなぎ服の着用で、悪戦苦闘しています。

全員でつなぎを着用!一体感が高まります。


つなぎの贈呈式。子どもたちもどこか真剣な表情です。

~④講座:「おわせの自然を知ろう」~

 ここからは、講師が尾鷲市役所水産農林課の岩屋さんに交代し、尾鷲市の自然にどのようなものがあるのかを、子どもたちと確認しました。

まず、尾鷲市が管理している尾鷲市九鬼町の市有林「みんなの森」、矢ノ川中流の通称「どん淵」、矢ノ川下流の「黒の浜」の紹介の後、それぞれの場所でどのようなことを、行うのか説明されました。

子どもたちからは、「木を切りに行くんや。」「飛び込み好きなんさ。」といった喜びの声があがったり、「え、イカダを作るん。」と、不安を感じる声も聞こえたりしていました。(画像5)

その後、間伐についての学習をしました。

まず、岩屋さんから「間伐ってどんなこと?」と子どもたちへの問いかけに対して、数名の子どもが「間っていう字があるから、木と木の間を切る。」、「間引くってことじゃない。」など、自分の考えを発表しました。

その後、岩屋さんから「曲がった木や短い木を切って、他の木をより成長させることを間伐といいます。」と間伐の意味と、林業の中での間伐の位置づけを説明してもらいました。

内容的には、小学6年生がすべてを理解するのが難しいものもありましたが、子どもたちなりに間伐の重要性を理解したり、感じたりしていました。(画像6)

その後、尾鷲市が取り組んでいるカーボンニュートラルや生物多様性についての話をしていただいたが、まだ学習していない内容も多く、子どもたちもイメージしづらい中で、「二酸化炭素」や「水力発電・風力発電」などの既習の言葉や話には、積極的に反応して、精一杯理解しようとがんばっていました。

そして、先ほど確認した「山・川・海」について、それぞれ気をつけなければならないことを、4~5人のグループで話し合いました。

この時間も、子どもたち同士で話し合っており、内容について大人が助言することはなく、子どもたちのみで様々な意見を出し合いながら、考えていました。(画像7)

その後、それぞれの班が3つの各場所の気をつけなければならないことを発表しました。

子どもたちがあげた内容としては、「山では、上から石が落ちてきたら「落」(らく)と言う。」、「川では、人がおぼれていても助けない。」、「海でおぼれたら力を抜いて浮いて助けを呼ぶ。」といった内容を書いたり、発表したりしていました。(画像8)

最後に、岩屋さんから「ここでは答えは言いません。実際に行って、今書いたことができるか、それで大丈夫か確かめましょう。」と話をしてもらい、子どもたちは次回が待ち遠しい様子でした。


今回体験する場所の写真に興味津々です。

「間伐」の意味を考えて、発表します。

グループで集まって、考えています。


発表する子どもと、それを聞く子どもたち。

~⑤講座:「おわせの魅力を考えよう」~

 最後に、子どもたち全員で輪になって、岩屋さんから「尾鷲市の魅力って何だろう」と質問されました。
子どもたちは、「山、海、川がきれい。」と自然に注目した意見だけではなく、「水がおいしい。」、「雨に強い。」「人が優しい。」などの自然以外の部分に注目した意見を話す子どももいました。(画像9)

また、森田さんから「尾鷲市に将来住みたいか。」との質問もあり、3~4人の子どもたちが「将来、尾鷲市に住みたくない」と発言し、その意見に理由を聞かれると、「いろんな店がないから。」「自然しかない。」と話しました。

森田さんは「自分も尾鷲が大嫌いで、中学校を卒業後すぐに名古屋へ行った。しかし、1年後にまた尾鷲に戻ってきた。」と話し、「それがなぜなのかは、15年間の取り組みを通して、みんなで考えてほしい。」と今後の課題を出されました。(画像10)

子どもたちは現時点での自分たちの思う「尾鷲市の魅力」をもう1度確認し、どんな魅力が見つけられるか今後の活動に期待を感じている様子でした。

~⑥ふりかえり~

 本日の最後として、今日どのようなことを行ったのか、学んだのかのふりかえりを行いました。また、子どもたちがこの活動で分かったことや感想を書く、ふりかえりシートの記入の宿題を出して終了しました。


みんなで考える尾鷲市の魅力。身近だからこそ難しい。

森田さんの話を円になって聞く子どもたち。

子どもたちの感想

  • 間伐が山にとって大事だとわかった。
  • 今日、初めてつなぎ服を着てみて、この服で服を汚れないようにしたり、けがをしないようにするためだということがわかりました。
  • つなぎ服をもらったので、これからも大切にしていきたいです。
  • 魚がおいしかったり、人が優しかったりするのが、当たり前ではないことが分かった。
  • 山に行った時に気をつけることを班で書いたので、それを注意しながら行きたいと思いました。
  • イカダづくりはみんなでする。
  • 間伐体験が楽しみです。
  • 木を切るときに、つなぎ服を着ていくのが楽しみです。



速報レポート1 【ガイダンス】つなぎ服の贈呈式
速報レポート2 【山育】生物多様性学習及び間伐作業
速報レポート3 【川育】ウォーターアクティビティ
速報レポート4 【海育】イカダの組み立てと冒険(1)
速報レポート5 【海育】イカダの組み立てと冒険(2)
速報レポート6 【みらい育】そと育新聞の発表と国内外で活動している大学生、大学院生の体験談を聞く

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