速報レポート5 【海育】イカダの組み立てと冒険(2)活動日: 2023年 9月 14日(木)
活動内容
活動場所: 尾鷲市 大字向井 黒の浜 参加人数: 小中学生 11人 / 大人 9 人 / 指導者 1 人 / 合計 21人 ~①イカダの出航と大冒険~ 学校から黒の浜に移動した後、前回の川育と同様に、「浮くっしょん」という水辺でのアクティビティにも活用できるライフジャケットを着用し、熱中症対策として体を冷やす目的で、「水慣れ」を行いました。その後、森田さんから「もしも、おぼれてしまった場合は、どうするんやったかな。」と質問され、子どもたちは「大声で助けを呼ぶ。」、「ライフセーバーさんを呼ぶ。」など、3回目の川での活動を思い出して、どう行動すればよいかを話し合いました。子どもたちは意見をまとめて、「浮いて待つ。」ということを全体で確認しました。 そして、あらかじめ黒の浜に運び込まれていたイカダを浜まで運び、水の上に浮かべました。浮いているイカダを見た子どもたちは「すごいな!本当に浮いた!」、「ちゃんと乗れる!」と大喜びしながら、乗り込んでいきました。はじめは、波の影響で左右にユラユラと動いているため、中々全員が乗ることができませんでしたが、「反対側と一緒に、順番に乗ろ!」、「前から乗るから、後ろの人はイカダを持っといて!」など、どうすれば乗れるかを考え、試行錯誤しながら全員でイカダに乗って、出航しました。乗った後の子どもたちの表情からは、イカダに乗れた喜びと、左右に傾くイカダへの驚きが見てとれました。 イカダに乗りこんでからは、矢ノ川を遡っていきました。風や水の流れでイカダが流されてしまうので、なんとか進めようと必死にオールで漕ぎました。しかし、オールを使った経験がほとんどなかったので、うまく漕ぐことができず、イカダの進む向きも不安定な状態で、「え、どうやって進むん。」、「戻ってる!」と子どもたちも不安そうに口にしていました。そんな中、しばらく漕いでいると、「今、右の人が漕いで左に曲がってるから、次は左の人漕いで!」、「真ん中でイカダの向きを調節するわ!」と、徐々にイカダを操縦するコツがつかめてきた子もいました。また、バラバラに漕ぐのではなく、掛け声を合わせながら漕ぐタイミングを合わせようとするグループもありました。 このように試行錯誤することで、徐々にイカダがまっすぐ進むようになり、「あの浜からスタートしたのに、もうめっちゃ離れてる!」、「周りの景色もちょっと変わってきた!」と、子どもたちも喜びながらイカダを進めていました。目的地の砂浜までは、他のグループに負けないように懸命に漕ぎ、競争のようになりながら、全てのグループが砂浜までたどり着くことができました。 自分たちが作ったイカダでいざ出航! ~②「ユラユラ帯」の観察~ なめてみたらしょっぱかったです。 また、「だから、底の方がちょっと温かいんやな。」という子どもの発言があり、それを聞いた子どもたちも「本当や!」、「たしかに、足の方が温かいよな!」と話していました。最後に、森田さんから、「じゃあ、温かいのは、川と海どっちかな。」と再度質問されると、子どもたちは「海!」と自信を持って答えられていました。また、箱めがねを使って、足元の様子を観察すると、水がシロップのようにユラユラしている様子が見られ、これが海と川の水が交じり合っている「ユラユラ帯」と呼ばれる汽水域という場所であることを森田さんに説明してもらい、味覚的にも視覚的も「ユラユラ帯」を体験することができました。観察が終わった後、黒の浜に戻る中では、「さっきのところよりも足元が冷たいから、ここにはユラユラ帯はないんやな。」と、さらに深く考える子どももいました。 箱めがねで観察!ユラユラしているのが見えました。 ~③帰り道~ 全員でポーズして記念撮影! イカダで黒の浜に帰る前に、森田さんから「川の流れを見て、どこで漕ぐかを考えると楽に進めるよ。」とアドバイスをもらい、川の流れを見てみると手前側は川から海への流れになっているのに対して、奥側は海から川への流れになっていることがわかりました。そこで、「手前側の方が楽に進める。」とグループで考え、黒の浜へ戻っていきました。往路の疲れや逆風などもあって中々進まないこともありましたが、森田さんや藪漕ぎ隊の方々に手伝ってもらいながら、黒の浜を目指して進んでいきました。 道中では、波の影響で丸太を結んでいたロープが緩んでいき、1つのイカダが分解しそうになっていましたが、そのグループの子どもたちは「壊れる!壊れる!」と叫びながらも、オールや手で水を漕ぐなどして、大人の手も借りながら、自分たちで黒の浜までイカダを進めていました。他のグループも含めて、何とか全てのグループが到着して、黒の浜まで戻ってくると、「ぼくらのイカダ、分解してった。」「すごいことになってたよ!」と子ども同士で笑いながら話しており、そういったハプニングも含めて、忘れられない楽しい思い出になったのではないかと思いました。 イカダがバラバラになりながらなんとか到着。 その後、木と浮きを結んでいたロープをほどいて木をトラックに運ぶなどの片づけをして、学校に戻りました。この木は第6回以降の木育で使う予定です。最後に、子どもたちがこの活動で分かったことや感想を書く、ふりかえりシートへの記入を、宿題にして終了しました。
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