NO団体名主な企画内容
6 認定NPO法人 宍塚(ししつか)の自然と歴史の会(茨城県) 「いきものいっぱい、遊びもいっぱい。里山子ども探偵団に集まれ!」
子どもたち自らの発見を促しながら、里山での動植物の採集、観察、里山素材を利用した遊びを行う。里山の景観や生物相と接することで、自然環境への関心を高め、自然と触れ合う力を育てるとともに、多年代、異年齢の子ども間交流による伝統的な遊びの継承につなげる。

速報レポート4 7月の子ども探偵団

活動日: 2024年 7月 20,27 日(土  )
活動場所: 土浦市宍塚大池周辺
参加人数: 小中学生 11 人 /就学前3人、高校生1人、大学生1人 大人13人 / 指導者12 人 / 合計 41  人

<活動内容>
 日付の記載を誤って20日と書いたちらしを一部に配布してしまったため、定例の第4土曜の27日と、2回実施することになってしまいました。どちらの日も猛暑でしたが、受付を済ませた子どもたちは元気に虫取り網などもって、バッタやトンボなどを早速捕まえ始めます。



 10時に集まって諸注意と、この日の課題の説明をしました。今回は、「生き物の抜け殻」「大きな花」「池の水草」を見つけてほしい。他にも面白いものを見つけたら、皆に知らせることを伝えて出発しました。両日とも、熱中症予防のため、最短距離の日陰の多いコースです。歩き始めると子どもたちは次々と生き物を見つけます。セイタカアワダチソウの葉にいる奇妙な形のアワダチソウグンバイを虫眼鏡で見たり
 木の幹に生えたキクラゲ、サルノコシカケなどのキノコ、木の切り口のカミキリムシのあけた大きな穴なども発見していきました。
 27日には池のへりの木に一人の子が脱皮中の蛇(青大将)を発見しました。蛇は枝の後ろにすぐ隠れたので、皆で見られなかったけれど、抜け殻が残ったので、皆で、背と腹で鱗の形が全く異なることなど、しっかり観察できました。



 道を進む途中にも、子どもたちは目を凝らしてバッタ類など見つけていきます。
 宍塚大池では、池の縁から水の中を覗きこみました。ウシガエルの大きなオタマジャクシや、バッタが水面に落ちると、水中からブルーギルが上がってきて食べてしまう様子などを観察しました。



 4池の水面を覆うほどにヒシ(水草)が浮いています。それを数人の子が、棒、網で掬い上げることに挑戦しました。水面下の茎が奥の方まで続いていて、持ち上げにくいし、ひっぱると切れるので、けっこうたいへんです。なんとか採集できたヒシを橋の上に広げて皆で観察しました。水中に節ごとに房のように下がる緑がかった根と、白い本当の根も見つかりました。葉っぱの中央に白い花の咲いているものがあり、不思議な形の実がなり始めていました。葉のほとんどに穴があいています。穴の犯人=オレンジ色のハムシ(ジュンサイハムシ)の幼虫と卵が見つりました。なぜ、ヒシは水面に浮いているのか。子どもたちに考えてもらいました。観察の結果気づいたのは、茎の根本の膨らみです。それを折ってみると、中はスポンジのようで、そこが空気の入る浮袋になっていることが分かりました。




 池の堤では、泥バチが巣を作っているところや、ミンミンゼミが高い枝にとまっているのも観察できました。
 次にゲンベエ山へ進みます。次々発見がありました。キノコでは大きなイグチの仲間や、触ると茶色の粉が噴き出すノウタケの熟しきったものなどが見つかりました。踏み固められた道のあちこちに穴が開き、木の幹にはセミの抜け殻が並んでいます。セミが地面から抜け出て、どんどん羽化しているのでしょう。セミの鳴き声もにぎやかです。20日はヤマユリがたくさん咲いていたので、花と香りを体験しましたが、27日には花びらが落ちかかって、香りはなく、残った雄蕊、めしべなど花の仕組みを観察しました。アキノタムラソウの花も咲いていました。この植物はシソの仲間特有の四角い断面の茎なので触って観察しました。





 20日には林の中で、コケに包まれた小さな鳥の巣が落ちているのを見つけた子がいました。外側のコケは蜘蛛の糸でまとまり、内側はおもに棕櫚の毛でできています。たぶんメジロの巣でしょう。
 林の中を進んでいくと、羽音をたてて、たくさんの小さな虫たちの群れが回りに飛び交いました。小さなハエの仲間、メマトイと呼ばれている虫たちです。うっかりすると吸い込みそうです。足速に歩いて、終着点の明るい広場に出ました。ここで、まとめをします。27日には、すぐそばの木でカブトムシを見つけた子どもたちが、斜面をよじ登って大きなメス2匹を網に捕え、網ごと机に載せて、他の子に見せてくれました。オスの頭だけ、羽だけを見つけた子もいます。カラスの食べ残しのようです。机の上に見つけた抜け殻などを出し合ってみると、セミ4種類(ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、グラシ、アブラゼミ)の他、カマキリの薄い抜け殻をそっと持ってきてくれた子もいました。木陰コースを歩いたので、子どもたちはまだ、元気に虫やお宝を探し続けていましたが、12時になるので、解散しました。






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