NO団体名主な企画内容
9 特定非営利活動法人 田んぼ(大崎市立大貫小学校)(宮城県) 「田んぼプロジェクト −田んぼの生物多様性を中心とした環境教育と稲作文化を中心とした体験教育−」
地域の未来は地域の子どもたちが創るという考えのもと、一年間をかけて無施肥・無農薬の農業体験学習を行う。生きものと田んぼの自然環境のつながり、人との文化的つながりの大切さを伝え、自主性と協調性を育む企画。

速報レポート6 救荒植物~命を救った雑草たち~

実施日 平成28年9月28日
実施場所 NPO法人田んぼ無施肥・無農薬実験水田 ならびに畦、農道
参加者 宮城県大崎市大貫小学校5年生25名 教諭2名 NPO法人田んぼスタッフ6名

かつて飢饉や戦争などで、作物を口にすることができないことがありました。そんな時、少しでも人々の飢えをしのぐのに、身近に生えている雑草が役にたってきました。今では死語になりつつありますが、それらは救荒雑草と言われています。飽食の時代とよばれている今、どんな救荒雑草がどのように食べられてきたのかを見直します。
歴史上人類が食用にしたことのある植物は、3000種にものぼります。そのうち、人類が栽培しているのは2489種、商業ベースで栽培されているのはそのうちわずか150種しかありません。方、歴史的記載に見れば救荒植物は約498種にものぼっています。
仙台藩の支藩、一関藩の藩医の建部清庵は、宝暦5年(1755年)に領内の大飢饉(宝暦の飢饉)を経験し、飢饉救済の一助として、同年に草木の食法と解毒法を記載した民間備荒録を出版しました。これは飢饉の際の備考を記したものとすれば、日本で最初の記録です。

ふだんから食べられる植物を鑑別できる能力を養い、さらに進んで自tら食べる体験しておくことで、有事の時には人を救い、自らも生を全うできます。また、山に登って、携帯していた食糧を食べ尽くした場合や、震災でなどの災害で、食料が届かない状況にあった場合も、これら救荒雑草は、わたしたちの命を救う可能性があります。
今回の田んぼの活動では、田んぼの畦や農道などで見られる救荒雑草を探して、食べるといった体験をしました。ヒレハリソウのように食べられない植物も見分けて、食べられる救荒雑草を探して、この日は38種もの救荒植物を採集しました。それを田んぼの植物ポケット図鑑と建部清庵のリストを見ながらていねいに分類し、実際に食べてみました。それらのおいしさに子どもたちは、驚きの様子をかくせません。



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